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「中今」この瞬間の”今”を積み重ねて  元伊勢四七  ことの葉綴り三七三


国際女性デー

こんにちは。雨降りの月曜日。
三月八日は、「国際女性デー
素晴らしい役割を担ってきた女性たちにより、もたらされた勇気と決断を讃える日だそうです。

今日、嬉しいメッセージもいただきました。
ありがとうございます!! 本当にありがとうございます。

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私は今日も、「ことの葉綴り」で、皇女・倭姫命(やまとひめのみこと)さまが、皇祖神の天照大御神さまを、伊勢の神宮にお祀りされるまでの「元伊勢」の物語を、綴りながら、二千年以上も前に、”素晴らしい役割を担われた“倭姫命さまと豊鋤入姫命さまに想いを馳せたいと思います(^^)

※これまでの1~343回までの、神代~13の神話の物語のまとめはこちらです。お好きな神様の物語をご覧になってください。


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二人の皇女のご巡幸

天照大御神さまは、孫神の瓊瓊杵尊(邇邇芸命・ににぎのみこと)さまが、天界の高天原から、地上へと「天孫降臨」されて以来、ずっと宮中でお祀りされていました。
そして第十代崇神(すじん)天皇の御代、皇女の豊鋤入姫命(とよすきいりひめのみこと)さまのご巡幸により、初めて宮中をお出なり、お祀りされたのです。
*「天孫降臨」の物語のマガジンは、こちらです*

ここで、二人の斎王さまが、ご巡幸でたどった地域を振り返ってみますね。
豊鋤入姫命(とよすきいりひめのみこと)さまは、
大和国(現在の奈良県)、丹波国(現在の京都府)、
木乃国(現在の和歌山県)、吉備国(現在の岡山県)
そして、大和国へ戻られて倭姫命(やまとひめのみこと)さまへと、御杖代・斎王の使命を委ねられます。
豊鋤入姫命(とよすきいりひめのみこと)さまのご巡幸の軌跡はこちらとなります。よかったらご覧くださいね*

倭姫命さまは、大和国(現、奈良県)を旅立たれ、
伊賀国(現、三重県)、淡海国(近江・現、滋賀県)、美濃国(現、岐阜県)、尾張国(現、愛知県)へと巡られて、伊勢国(現、三重県)へと遷られてきました。

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野志里神社さんの伝承

そして、倭姫命(やまとひめのみこと)さまは、伊勢国の「桑名野代宮(くわなのしろのみや)」と、鈴鹿国(現在の三重県)の「奈具波志忍山宮(なぐわしのおしのみや)」で、天照大御神さまをお祀りされました。
そして四年後、倭姫命さまは、「桑名野代宮(くわなのしろのみや)」から旅立たれていきます。

桑名野代宮(くわなのしろのみや)」といわれる、「野志里神社(のじりじんじゃ)」の由緒には、次のようにあるそうです。


宇治の土公の祖(おや)、太田命(おおたのみこと)が、地相を占い、
「五十鈴の川上に霊地があります。ご先導申し上げます」と奏し、姫はこれを聞き入れ、現在の伊勢市宇治に、ご到着になり、ここに御神域と御神殿を整え、皇太神宮として奉祀(ほうし)することになりました。
こののち、大鹿鹿命(おおかしまのみこと)が祭主となり、倭姫命さまは、斎宮となられて、奉仕されるようになりました」

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「中今」今、この瞬間を積み重ねて

「野志里神社」の由緒書きのように、“伊勢の宇治に辿りつかれる”のですが……でも、それは、やがて……であって、まだまだご巡幸の旅は、続いていくのです。

時を一刻一刻、重ねて
歩みは一歩一歩
そして毎瞬、毎瞬、呼吸するのと同じように、神さまを祀られて……
ご一行の仲間とともに、ご巡幸で立ち寄ったところを褒めたたえ、その土地土地の、真実の名を聞いて
そこの土地、人々とも結びを深められながら、
天照大御神さまのご神威を受け止めながら、
全身全霊を、長き人生を、命をかけられて
ご巡幸を続けられていきます

それが、どれほどのことなのか……。

一瞬、一瞬を大切に尊び生きる
まさに、今の言葉でいうと「マインドフルネス」ですね。

神道には「中今」という言葉があります。
過去、未来を含めた「今」の「この瞬間」を、大切に一所懸命に生きる。

「中今」について、「ことの葉綴り」第七回に綴っています。よろしければご覧くださいね。

皇祖神の天照大御神の御杖代(みつえしろ)として、ご先祖さまたちの古を尊び、そして未来へ向けて、「今」を生きていらっしゃった倭姫命さまのお姿が浮かぶようです。
倭姫命さまが、“見られていた”「未来」……そこには私たちの「今」があり、私たちは、伊勢の神宮へとお参りすることもできる。

私たちも、過去の尊い訓えから学び、未来の人の幸せを願いながら、この「今」を一所懸命に生きたいですね。

倭姫命さまが、天照大御神さまの御心のままに、
次にご巡幸さなったのは、どこなのでしょうか?

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―次回へ
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