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真名鶴伝説が起源「磯部の御田植」神事は今も! 元伊勢一三七 神話は今も生きている ことの葉綴り四六九


神吉日+母倉日


おはようございます。真夏日が続いた1週間、暑かったですね。
皆さん、体調いかがでしょうか?
私は水筒に、「お水+ひとつまみのお塩+レモン果汁」を持ち歩いて水分補給しています。
さて、週末の今日も、寺社仏閣へのお参りにいい「神吉日」と、天が私たちを慈しんでくださる「母倉日」の吉日です(^^)

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<ことの葉綴り>ご案内

神さまも“失敗して成長した”と、“神話は今も生きている”を感じる魅力的な神様の物語と、二千年前、伊勢の神宮ができるまでの物語「神話の物語」(『古事記』『元伊勢』の物語)。そして「エッセイ」と、マガジンを分けてあります。
下記のトップページから、スクロールしていただくと、物語別、神様べつに「マガジン」が選べるようになっております。
神さまの名前や、ご興味あるものを読んでいただけると幸いです。

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天照大御神さまの御魂を祭る「伊雑宮」

そして、今日も、神話の物語に入ります。
天照大御神さまを伊勢の五十鈴の宮にお祀り申し上げた倭姫命(やまとひめのみこと)さま。
天照大御神さまにお供えしょうと、志摩の国から、千の穂を豊かに実らせる一本の稲を、口に咥えて飛んできた真名鶴
倭姫命さまは、不思議な稲の実るところに、「千田」とお名づけになりました。そして、地元の伊佐波登美神(いさわとみのかみ)さまにお命じになり、この地に、天照大御神さまをお祀りするお宮をお建てになります。
それが、伊勢の神宮の別宮(べつぐう)の「伊雑宮(いざわのみや)」さまです。
天地(あめつち)の内に隈(くま)なく光が照り徹る」天照大御神さまの御魂をお祀りされています。

天照大御神さまは、現在の伊勢の神宮の内宮こと「皇大神宮(こうたいじんぐう)」さまにお祀りされています。
こちらと、外宮(げくう)こと「豊受大神宮(とようけだいじんぐう)」を「ご正宮(しょうぐう)」といいます。
この「ご正宮(しょうぐう)」の「わけのみや」の「別宮(べつぐう)」は、「ご正宮(しょうぐう)」に次ぐ大切なお宮なのです。
内宮「皇大神宮(こうたいじんぐう)」さまには、「伊雑宮(いざわのみや)」さまはじめ、別宮は十のお宮が。外宮「豊受大神宮(とようけだいじんぐう)」さまには、四つの別宮があります。

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豊かな御食国(みけつくに)志摩

「御食(みけ)つ国志摩の海人(あま)ならし真熊野の小船に乗りて 沖辺漕ぐ見ゆ」 大伴家持『万葉集』

古より、「遥宮(とおのみや)」として格式高い「伊雑宮(いざわのみや)」さまは、三重県志摩市磯部町上之郷にご鎮座しております。
近鉄線「上之郷」駅からあるくこと五分

志摩国は、倭姫命(やまとひめのみこと)さまが、天照大御神さまに奉るご馳走「御贄(みにへ)=御食(みけ)」を探し求めにご巡幸されたところです。
『万葉集』の大伴家持の歌にもあるように、海も山もと自然豊かで、海産物にも恵まれていました。
またこの志摩から、朝廷へと海産物の初物が献上されるなど「御食(みけつ)国」としても有名なのです。

天照大御神さまのご神勅にも、「可怜(うま)し国なり」とありましたもんね(^^)

伊雑宮(いざわのみや)」さまでも、地元の人たちにより、伊勢志摩の豊かな海の幸、山の幸の豊穣をお祈りされてきました。

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真名鶴伝説が由来「磯部の御神田」

伊雑宮(いざわのみや)」は、また日本三大御田植祭の一つ「磯部の御神田(おみた)」が、有名なのです。
毎年六月二十四日の「月次祭(つきなみさい)」の日に、お宮に隣接する御料田で、執り行われるご神事で、国の重要無形民俗文化財にも指定されているのです。
花菅笠を被った早乙女さん。
田船という船にのり太鼓を打つ少年は、赤い振袖の少女姿に扮します。
烏帽子をかぶったお囃子さんたちと、みな色鮮やかな装束を身にまとい、地元の皆さんによって、盛大にとりおこなわれるのです。

地元の方々が、古来よりずっと連綿と受け継がれてきているのが、すごいですよね。尊いですよね。
最初、皆さんは、天照大御神さまにお参りしたあと、修祓でお浄めされて、始まります。

早乙女たちが、手を取り合って「苗取り」で早苗を取っていきます。
最大の見せ場は、「竹取り神事」!
漁村の青年たちが、御料田の畔に建てられた大きな竹の団扇(うちわ)を勇壮に奪い合うもの。

その後、一列に並んでの「御田植神事」が始まります。
お田植の間中、お囃子方がお囃子で盛り上げて……。
お田植が半分終わると、休憩タイムで、舞踊の演奏も。
そして残りのお田植をしたあとは、一同で、「伊雑宮」へと、二時間もかけて練り歩くそうです。
最後に、「千秋楽の仕舞」を奉納して幕を閉じる……午前十時~夕方まで一日をかけて、古式ゆかしい、「お田植神事」がおこなわれます。
ただ、今年は、規模を縮小して関係者さんだけでおこなわれます。

この「お田植神事」の起源こそ、あの昼夜鳴き続けた、千の穂を実る稲を加えた「真名鶴」の物語なのです。
神話って、ほんとうに、脈々と生きているのですね!

あ~初夏の志摩に、倭姫命さまを感じに旅したい!
鰒(あわび)にお米に、伊勢えびに……御食国(みけつくに)志摩のご馳走も味わいたいです!!

長くなりました。
ではまた次回!
いつも、ありがとうございます。

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―次回へ
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