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全くお酒が飲めない私がいきなり老舗ラウンジで働き始めた話②

私は小さい頃から祖父、祖母と伯母の家族と一緒に暮らしていた。

理由としては早くに祖母が脳出血で倒れて、その後寝たきり状態になり、祖母の介護を私の母と伯母がしていたからだ。


今思えば祖父と会話する機会だって沢山あったはず。

例えば祖父の若い頃の話を聞いたり、今こんな仕事をしている…といった話。

祖父とは必要最低限の話しかすることが無かった。

伯父は早くに病気で亡くなって、私の父親も小さい頃に離婚していたので家計を支えていたのは実際祖父だったと思う。威厳があって、もちろんは尊敬していたがずっと私は祖父のことが怖かった。


ラウンジで働き始めた今、自分の親ぐらいの世代

もしくはさらにその上の世代の方のお話を聞いている。皆さん山あり谷ありで聞いていて本当に面白い。

私ぐらいの時は何をしていた〜とかバブルの時の話、結婚した時、子供との日常。職場の若い子との価値観の違い。

大人になっても皆んなずっと色々な事に悩んでいる。話を聞いていると自分の考え方も広がるし、刺激になる。



私はお店に来られる方の年齢はあまり気にしていない。

でもそれと同時に祖父や親も本当に1人の人だったんだなんだなあと今は思う。親だから、家族だからこうあるべきだ。こうであって欲しい。というものに囚われ過ぎていたんだなと思う。


そして今の私たちの世代は「飲みニケーション」といったお酒の場で上司と関わるといった機会が昔と比べると極端に減った世代だ。 

私もそういった場は得意ではないので、ずっと勤務時間以外に拘束されるのは嫌だと考えていたし、なんなら会社の飲み会が無いことには賛成だったが

お客さんの話を聞いているとお酒の場だからこそ親しくなれたはずの関係もあったんだろうなとも思えるようになった。


あとは、私たちの世代は比較的冷めているようにも感じた。(個人差は勿論あるよ)

人の為に本気でぶつかったり、注意した本人に嫌われれてもいいからと思えるぐらいの情熱が

会社の中の立場的に言わなくちゃいけない。本当は言いたくないけど自分がその役目に周るべきだから、そして教えてあげることは将来その子のためにもなるから。

今は理解できなくても、何年かしてから「あんな事言っていたな」といつか思い出してくれたらそれでいい

そんな情熱をもって後輩に察するのは、自分も上司にそうしてもらってきたからだ。

そういった義理を重んじることが今の私たちは少ないと感じる。


本当の優しさとは何か。


お互いを理解するには、違いを知り理解する努力が必要だ。


これは本当に何事にも共通するなと思う。

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