高田公太

実話怪談作家、エッセイスト。近作は「絶怪」(竹書房刊)の編著。投げ銭歓迎。

高田公太

実話怪談作家、エッセイスト。近作は「絶怪」(竹書房刊)の編著。投げ銭歓迎。

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記事一覧

詩「不安障害の詩」

朝日が照らす、他人の不幸 手の中にある、遠い国の赤子の死 知るよしもない時間のピラミッドと残骸 通り過ぎていく幾台もの車のハンドルを握る人々の思考回路を想い浮かべ…

高田公太
4日前
18

楽しい時間

現在のわたしは長髪でくたびれたパーカーを来てうろうろする四十六歳の男性だ。眼には狂人めいた光があり、その視線は常に移ろい、単身で道を歩むにしても挙動不審を思わせ…

高田公太
6日前
13

罪人不在の「文化のシャッター商店街」

誰もが自分のことだけで手がいっぱいだ。 他人の世話をする余裕なんかない。 そこに時間と金を費やしている暇があったら、自分の行く先のために創意工夫をしたい。そして、…

高田公太
8日前
14

幸せと思い出(非自己啓発で)

久しぶりにスマホで書いて投稿。 2024年も半分近く経過しました。 今年はnote更新も続いているし、イベントも活発にやれているし、会いたい人、遊びたい人とも会えている…

高田公太
13日前
18

本日の畑仕事は柴刈り。終わったらサウナ行く気まんまん。良い感じです。

高田公太
13日前
8

ここでつぶやくの楽しいかも。畑方面にチャリ漕いでる途中でゲロ吐きそうになりました。今日の弘前は肌寒いです。

高田公太
2週間前
11

noteにもつぶやき機能がある。今初めて使います。今日はこれからりんご畑に行きます。やっほーい。

高田公太
2週間前
12

2024/5/2の日記(イベント宣伝もかねて)

日記を書くタイミングは夜の方がいい気もしているのだが、何より書きたいときが書くべきときということで、昼ですが書きます。 東京に数日滞在して、自主企画を三つやって…

高田公太
2週間前
17

高田公太46歳のエッセイ

■いつでも構わない           高田公太  めでたく四十六回目の誕生日を迎えた。    わたしは「いつ死んでもいい」とよく口にするのだが、どうもネガティ…

高田公太
4週間前
17

「厄介」にならないために

今日、とある男性芸人に粘着行為をし、出禁になった男性が記したnote記事を読んだ。中には理路整然と「自分がしたこと」とその先で「自分がどういう扱いを受けたか」が書か…

高田公太
1か月前
16

「寛容」を押しつけようとしないのも「寛容」

わたしの思考回路の傾向として、なにか気に食わないものを見つけてまずは苛立つ、次にその気に食わないものがなぜこの世に生じたかを考える、考えた結果手に入れた知識をも…

高田公太
1か月前
14

2024/04/02の日記

5月末ごろ発売の共著作「青森怪談」の締め切りがやばいので相当に必死である。毎回こうなる。ほんとにギリギリまで書かない。しかし、その割に良い感じに書けるという成功…

高田公太
1か月前
11

ドラマ版「ファーゴ」シーズン5の素晴らしさ

コーエン兄弟の不朽の傑作映画「ファーゴ」の世界観から着想を得て作られたドラマシリーズ「ファーゴ」の最新となる、シーズン5がとにかく最高でした。ランダムにネタバレ…

高田公太
1か月前
10

森崎和江著「まっくら 女坑夫からの聞き書き」を読んで

オモシロ仲間の作家、文学者の蛙坂須美にオススメしてもらった(というか、ネットストーキングして勝手にキャッチした)、女性たちも従事していた炭坑の時代を聞き書きで描…

高田公太
1か月前
17

累計百物語 青森篇初回まとめ②

5 村長さん 1周目  グループホームで働く二十代の女性、石田さんから聞いた話。  ホーム利用者の一人に「神さん」という女性がいた。  神さんは八十代で、身体こ…

高田公太
2か月前
12

累計百物語 青森篇初回まとめ①

わたしが主催する会合「累計百物語」で語られた参加者の怪談を文章化しました。遅いペースになるかもしれませんが、「累計百物語」で語られたものはほぼすべてを文章に起こ…

高田公太
2か月前
17
詩「不安障害の詩」

詩「不安障害の詩」

朝日が照らす、他人の不幸
手の中にある、遠い国の赤子の死
知るよしもない時間のピラミッドと残骸
通り過ぎていく幾台もの車のハンドルを握る人々の思考回路を想い浮かべる間などきっとあなたにはないのですから
せめてこの不安障害の詩を届けてやりたいとわたしは思うのです

落とさないように力を込めたり
転ばないように歯を食いしばったり
愚かさを詫びたり
何も変えられなかった、まだ戦争が起きている、どこにでも

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楽しい時間

楽しい時間

現在のわたしは長髪でくたびれたパーカーを来てうろうろする四十六歳の男性だ。眼には狂人めいた光があり、その視線は常に移ろい、単身で道を歩むにしても挙動不審を思わせる振る舞いが織り混ざっている。

そんなわたしを他者が記号としてみたら、危険人物と見做されても仕方がない。やばい人慣れしている方なら「個性的」の一言で済ませてくれるだろうが、皆が皆、やばい人に慣れているわけではない。

罪人不在の「文化のシャッター商店街」

罪人不在の「文化のシャッター商店街」

誰もが自分のことだけで手がいっぱいだ。
他人の世話をする余裕なんかない。
そこに時間と金を費やしている暇があったら、自分の行く先のために創意工夫をしたい。そして、己の未来に明かりを照らすのはいつだって金だ。

幸せと思い出(非自己啓発で)

幸せと思い出(非自己啓発で)

久しぶりにスマホで書いて投稿。

2024年も半分近く経過しました。
今年はnote更新も続いているし、イベントも活発にやれているし、会いたい人、遊びたい人とも会えているしで、ほんと充実。肩にあまり力を入れないで過ごせている実感もあって、瞬間的にしんどいことはあっても総じて良い日々だなあ、と思って過ごせてます。そのせいかすごく日々のスピードをゆっくり感じ、ガキに戻ったように一年が長い。青森の雰囲気

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本日の畑仕事は柴刈り。終わったらサウナ行く気まんまん。良い感じです。

ここでつぶやくの楽しいかも。畑方面にチャリ漕いでる途中でゲロ吐きそうになりました。今日の弘前は肌寒いです。

noteにもつぶやき機能がある。今初めて使います。今日はこれからりんご畑に行きます。やっほーい。

2024/5/2の日記(イベント宣伝もかねて)

2024/5/2の日記(イベント宣伝もかねて)

日記を書くタイミングは夜の方がいい気もしているのだが、何より書きたいときが書くべきときということで、昼ですが書きます。

東京に数日滞在して、自主企画を三つやってきました。

初日は「累計百物語 東京篇」。
基本コンセプトは「語ること、聴くこと」のみです。
裏テーマもいろいろあるのですが、難しくしないでとにかくシンプルに語って聴いて、雑談も織り交ぜて気楽さも醸しつつ。みんな、楽しんでくれたようで何

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高田公太46歳のエッセイ

高田公太46歳のエッセイ

■いつでも構わない           高田公太

 めでたく四十六回目の誕生日を迎えた。

 

 わたしは「いつ死んでもいい」とよく口にするのだが、どうもネガティヴな響きがあるようで、これを聞いた人から妙に気を遣われてしまう。

 こちらからしたら、「(どうせ死に際なんて選べない。いつ何時、操作を誤った車両が自分にぶつかってくるかも知らないし、何かの病気にかかる可能性は歳を取るごとに増える。だ

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「厄介」にならないために

「厄介」にならないために

今日、とある男性芸人に粘着行為をし、出禁になった男性が記したnote記事を読んだ。中には理路整然と「自分がしたこと」とその先で「自分がどういう扱いを受けたか」が書かれていたのだが、読んでいて悲しくなるのは全体を通して「自分は強い意志と理性を保ちつつそうしたかったからそうした、水が合わずに受け入れられなくて残念だ」というトーンになっていることだ。他人から見たら完全にラインを越えていて、ラインを越えた

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「寛容」を押しつけようとしないのも「寛容」

「寛容」を押しつけようとしないのも「寛容」

わたしの思考回路の傾向として、なにか気に食わないものを見つけてまずは苛立つ、次にその気に食わないものがなぜこの世に生じたかを考える、考えた結果手に入れた知識をもって苛立ちを消す、というものがあります。
面倒臭い奴だな、と思われるかもしれませんが、こういう風にしないと増え続ける苛立ちの原因に包囲されてしまい、毎日がしんどいんです。元々自分の苛立ちとの付き合い方が上手い人はこんなことをせずにいいと思う

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2024/04/02の日記

2024/04/02の日記

5月末ごろ発売の共著作「青森怪談」の締め切りがやばいので相当に必死である。毎回こうなる。ほんとにギリギリまで書かない。しかし、その割に良い感じに書けるという成功体験がありまくるので、直らない。原稿を落としたこともない。だから、直らない。というか、何をどう書くのかについて熟考していることに何の罪があろうか。いや、罪とかはどうでもよくて、ただこの感じを直したいんですが。

ドラマ版「ファーゴ」シーズン5の素晴らしさ

ドラマ版「ファーゴ」シーズン5の素晴らしさ

コーエン兄弟の不朽の傑作映画「ファーゴ」の世界観から着想を得て作られたドラマシリーズ「ファーゴ」の最新となる、シーズン5がとにかく最高でした。ランダムにネタバレありで感想を書きたいので、以下は読みたい人だけ読んでください。ちなみに、ドラマ版ファーゴはシーズン間のストーリーにつながりがない(厳密はごく稀にあるけど、気にせずにいい)作りになっているので、シーズン5だけ観てもイケます。

【荒めのあらす

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森崎和江著「まっくら 女坑夫からの聞き書き」を読んで

森崎和江著「まっくら 女坑夫からの聞き書き」を読んで

オモシロ仲間の作家、文学者の蛙坂須美にオススメしてもらった(というか、ネットストーキングして勝手にキャッチした)、女性たちも従事していた炭坑の時代を聞き書きで描くノンフィクション、森崎和江著「まっくら 女坑夫からの聞き書き」を読んだ。

副題にもあるように「聞き書き」も「聞き書き」で、各章末にある森崎の地の文以外は、ほぼ九州の方言。しかも近代化以前の香りが濃厚な、相当に強めの方言が改行も少なくびっ

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累計百物語 青森篇初回まとめ②

累計百物語 青森篇初回まとめ②

5 村長さん 1周目

 グループホームで働く二十代の女性、石田さんから聞いた話。

 ホーム利用者の一人に「神さん」という女性がいた。
 神さんは八十代で、身体こそ年齢に勝てず不自由だったが我儘もなく、思考はしっかりしているようだった。暴言を吐かない利用者は安心してお世話ができるため、石田さんは神さんを「お気に入りの利用者」として見ていた。

累計百物語 青森篇初回まとめ①

累計百物語 青森篇初回まとめ①

わたしが主催する会合「累計百物語」で語られた参加者の怪談を文章化しました。遅いペースになるかもしれませんが、「累計百物語」で語られたものはほぼすべてを文章に起こせたらいいなと思っています。

1 鶴乃大助さん 1周目

 場所、時期などは特定を避けるために秘す。

 鶴乃さんも時折出入りしている、とある事業の事務局でアルバイトをする女性が亡くなった。
「あの事務局に関わってる人で亡くなったの、あれ

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