こーたろー

探求の記録。

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最近の記事

【最後の夜にもらった、命の使い道】

船で過ごす最後の夜。 自分の夢にもうひとつの意味と、消えない熱が根を張った。 「表現者の居場所を作る」 この船旅を振り返ったとき、自分の中でのキーワードのひとつは「表現・アート」でした。 これらに対する自分の中の定義、はっきりとしたイメージはまだ掴めていません。 が、この船旅でその輪郭が手触り感をもって見えてきました。 表現こそがこの世界の肝であり、私の道標となりつつある。 この旅で表現者たちと出会い、そんな感覚に至りました。 ここで詳しくその人たちを語ると長くなるの

    • 【世界一周の学び②イースター島の師匠】

      いつの間にかやけにデカい、見慣れない男が船に乗船していた。 ピースボートは「水先案内人」と称して、各国の様々な分野の専門家を招き、船内で講座やワークショップを開いている。 この方の名前はエンリケ・イカ。 イースター島のミュージシャン兼活動家である。 ところで少し話が逸れるが、この「イースター島」という名前は西洋によってつけられたもの。 現地の方はイースター島のことを「ラパヌイ」と呼ぶ。 船の中でもイースター島を指すときはラパヌイと呼んでいたので、以下、イースター島のことは

      • 【世界一周の学び①タヒチ:先祖信仰】

        「文化を守ることが現代の人にとって、どんな意味があると思いますか?」 遺跡を発掘し、かつての暮らしを再現しようとする、先祖の文化を手繰り寄せようとする初老の男性に尋ねた。 その方はこう答えた。 「文化を守り、伝えることは人の幸せを探求することです」 世界一周クルーズ2カ国目、タヒチ(フランス領)。 ピースボートが企画している現地文化交流ツアーに参加し、かつて火山が大爆発したカルデラの中心にある、先住民が暮らした土地を訪れたときの話だ。 豊かな緑と水をたたえた、美しい場所

        • 【現在地報告】※書いたの1年前です

          ※1年前に書いた文章ですが、自分の中で大切な文章なのでnoteにも載せます。 目の前が、まっ白だった。 3ヶ月前の話。 その頃私は上高地でリゾートバイトとして働いていた。 しかし、お金のために自分と自分の人生をすり減らすことに我慢ならなかった。 誰もが憧れる美しい景色に抱かれながら、病んだ。 その頃すでに、お金のために生きることができない体になっていた。 その直前まで「これこそが我が道」と熱を燃やしていたコーチングも、職業としてのコーチはお金のためになろうとしていた

        【最後の夜にもらった、命の使い道】

          【人としてどう生きるか ④よく動きよく学べ】

          私たちは、私たちの中にもう一つの世界を持っている。 現実に存在する世界とは別の、「私たちが脳の中で認識している」世界。 今日はその世界のお話。 事実として存在する世界がひとつであるのに対して、私たちがそれぞれ持つ世界は誇張ではなく人間の数だけある。 そして、人間が引き起こす全ての問題は、そのそれぞれの世界が原因だと言っても過言ではないと思う。 例えば、 ・戦争なんかはそれぞれの世界の中の正義が違うことで起こるし、 ・企業が他国の労働者や自然環境から過剰な搾取を行うのは

          【人としてどう生きるか ④よく動きよく学べ】

          【ぼくたちはどう生きるのか】

          危機感、やりたいこと、求められること、その狭間で。 自分はどう生きたらいいのか。 誰もがぶち当たり続ける問題のひとつ。 今の時代、その選択の難易度がすごく上がっている気がする。 あなたは今、どんな人生を送っているだろうか。 先週、中田敦彦さんのYouTubeで「日銀総裁が変わる」というテーマで作られた動画を観た。 日銀総裁なんか以前は全然興味がなかったし、知る機会もなかったが、最近は社会のことに関心が高まっているので観てみた。 そしたら現在の日本経済の大枠が見えてきた。

          【ぼくたちはどう生きるのか】

          【世界一周クラファン】

          久しぶりに! クラウドファンディングをします! 今回はそんなに大きなプロジェクトでもないし、手数料がもったいないので、クラファンのプラットフォームは使わずにやってみようと思います。 これも実験。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 なぜぼくは、世界一周の船に乗りたいのか。 こんなことをしてまで乗るのか。 最近そんなことを考えます。 理由はたくさんあります。 しかしもう今は 「乗らないと次に進めない」 というシンプルな思いが一番強いです。 船に乗る!と決め、南阿蘇を離

          【世界一周クラファン】

          【写真で振り返るオーストラリア〜自然編〜】

          「幸せ」という言葉には無限の風景が含まれています。 ​ 幸せのひとつの定義は 「自然の中でひとといること」 これは、小さい頃からのぼくの価値観です。 夏休み、親戚総出で毎年決まった山奥の川で遊ぶ。 その幸せな時間が原体験となっています。 そしてオーストラリアの人たちにも、近い価値観を見ました。 印象的なのは、自然の中でただ寄り添って沈黙の中自然を感じている様子。 写真を撮るわけでもなくおしゃべりするわけでもなく、ただ耳を澄まし、眺め、感じている。 そして喋らないからと言

          【写真で振り返るオーストラリア〜自然編〜】

          【近況報告と事前告知】

          近況報告します! 現在ぼくは岐阜県の奥飛騨温泉郷にてリゾートバイトに勤しんでおります。 8月に入った途端急激に忙しくなりまして、5時間睡眠で仕事に向かう日々が続いておりました。 普段から10時間くらい寝なければきつい自分にとってこの生活はなかなかにハードで、本を読む暇も、自分の深い部分とつながり言葉を探し余裕も全く失っておりました。 最後の投稿もわかりやすく7月末で止まっています笑 前回の写真の投稿をのぞいて1ヶ月半投稿できていませんでした。 最近は少し稼働が落ちて

          【近況報告と事前告知】

          【贈与の世界を生きる】

          人生とは、「人」と「生」きる道である。 アドラーは人の悩みはすべて「人間関係」であると断言し、最新科学は「人生の幸福は人間関係で決まる」と明らかにした。 私もそれに同感です。 で、あるならば、 「自分の持てるリソースは可能な限り、豊かな人間関係構築のために使う」 のが、幸せに生きるためには良いのではないでしょうか。 こんなふうに硬く頭で考えたわけではないのですが、最近自分の中に発見した理想のあり方、生き方について、少し書きたいと思います。 いつも自分についての発見は、

          【贈与の世界を生きる】

          【明日を肯定したい】

          これについて1日考えてたら、ひとつ大事なことを思い出しました。 日本の農村では、いまだに村八分が存在するということです。 実際ぼくの知り合いで20年ほど前に山奥に移住した方がいたのですが、地域の嫌がらせは相当なものだったと言っていました。 ほっとけば15年後には消滅するし、移住しようと試みても、ものすごい嫌がらせを受けて追い出される。 つまり詰みです。 色々見ていたら、 「過疎化が問題なのではなく、問題があるところが過疎化しているのだ」 という言葉を見つけました。 逆

          【明日を肯定したい】

          【日本をもう一度洗濯しよう】

          日本は今一度、洗濯されねばならないのではないか。 危機感が募る。 こんなことを書いてもウザがられるだけかもしれないが、とりあえず書く。 なぜウザがられると思っているのか、その理由は後述する。 今、岐阜県の平湯温泉でリゾートバイト中だ。 数日前、周辺を車で走る機会があった。 周辺の集落を通過する時、結構な数の住民を目にしたが、そのほとんどが70歳をゆうに超えていそうな方々だった。 2040年に日本の地方自治体の半分が消滅するという見立てが腑に落ちる。 ここで私の中に、

          【日本をもう一度洗濯しよう】

          【宣誓】

          とあるカフェでこれを書いている。 丸太の椅子に腰掛け、竹でできた簡素な机に肘をあずける。 外にあるこの席の目の前には、少しずつ稲の背が伸びてきた田んぼが広がっている。 自然のことわりの中で生きる人間の営みは、とても美しい。 梅雨の隙間の爽やかな快晴。 まだ午前中だが、昼には少し汗ばみそう。 頭上の木が、日差しから守ってくれている。 風が優しい。 夏の匂いが、し始めている。 耳を澄ますと、店内BGMの美しいピアノの旋律。 風が木の葉をこすらせる。 あんなに小さな小鳥の声

          【文化の守り人】

          昨日、素晴らしい出会いがあった。 フィリピンからその人の部族の楽器や文化を伝えるために来てくれたエドガーさん。 まさに「文化の守り人」という呼び名にふさわしい人だった。 フィリピンでアーティストとして活躍するエドガーさんは楽器を作ったり、それを演奏する音楽家でもあり、竹でオブジェを作ったりもする。 そんなエドガーさんに尋ねた。 「あなたのコアのモチベーションはなんですか?表現することですか?文化を守ることですか?海外に文化を伝えることですか?有名になることですか?」 悩

          【文化の守り人】

          【落ちる】

          落ちた時にしか書けない言葉があると思うから書けるうちに書いとく。 もう読みやすさとかどうでもいい。 浮かぶままに書いていく。 ありのままを、晒していく。 自分は何をしているんだ。 26歳にもなっていつまでもフラフラして、何も頑張れず、何者にもなれず、大して何も積み重ねず、優しくもなれず、誰かを心底愛したこともなく、自分は一体何なんだ。 こんなに惨めな気持ちを繰り返すのは初めてかもしれない。 オーストラリアに来て約3ヶ月、ただただ負債を作ってもうすぐ日本に帰る。 他の人が

          【解毒薬】

          砂漠でひとり、空を見上げていた。 見上げていた、というよりは、吸い寄せられるような、そんな感覚。 そこは石灰岩地質の特殊な砂漠で、くるぶしサイズから2mを超えるものまで、大小様々な岩の柱が乱立している。 月は出ていない。 あの小さな光だけで、地上の岩々がうっすら照らされている。 それほどまでに見事な天の川が、広がる空に浮かんでいた。 どうしてもひとりになりたかった。 日々生きていると、私の体にはある種の毒が溜まっていく。 数ヶ月かけて少しずつ息が吸いづらくなる、そんな