貨幣を生み出したのは「超頭脳」のなせる技だった…超頭脳の歴史と未来

お金とは何か…と聞いたら何を思い浮かべますか?

お金とは…自由である、権力である、手段である、罪である、誘惑である、価値である…なんていろいろな名言があるものですが、それだけ人々はお金に魅了され、お金について考えているわけです。

そんな「お金」はどうして生まれたのか、どうやって生まれたのか…という話を「超頭脳」という言葉をキーワードに行い、そしてこれからの「超頭脳」…AIとの関連性について話していきたいと思います。

表象的思考力

人間の脳が大きくなった理由には様々なものが考えられますが、その一つに「気候の変化」が考えられます。

人間の脳が劇的に大きくなったのは80万年前から20万年前。そのころには幾度かの氷河期があり、身体が小さく弱い人間は、どうにか頭を使うことで生き延びていきました。

もちろん、「頭を使うこと」によって頭がよくなったのではなく、「頭を使えた個体が生き残ったから」人間は徐々に頭がよくなったわけですが。

そんな中頭脳が大きくなるにしたがって、人間は「表象的思考力」を獲得するに至りました。

表象的思考力とは、頭の中の「抽象的」なことを「具体化」して表現する能力のことです。例えば、絵を描いたり、装飾を施した石器を作ったり、といったことは表象的思考力のなせる技です。

超頭脳

表象的思考力を手に入れた人間は、自分の頭の中にしかなかった「イメージ」を外に保存する手段を得ることに成功しました。

それは文字や言葉や道具や…さまざまな方法で伝達され、世代を超えて洗練されていきました。

文明の一つの定義として、「脳の外側におけるシンボルの保存場所」というものがあるわけですが、人間はまさに文明を表象的思考力によって手に入れることができたのです。

表象的思考力によって伝えられたイメージは、まるで神経回路網のように広がり、やがて一つの社会を作り上げ、思考が統一され、その結果として集団的知性…すなわち「超頭脳」が生み出されました。

超頭脳は「共通の思考」であり、そのおかげで「共通の価値」がうまれ、そして価値の象徴である「貨幣」が生れたわけです。

AIと超頭脳

超頭脳と聞くとSFを連想します。

例えば、「PSYCHO-PASS」における「シビュラシステム」、森博嗣の作品にでてくる「真賀田四季」の構想する世界。映画「エクス・マキナ」に登場するAI「エヴァ」。

それぞれの詳しい内容はネタバレになるので控えますが、いずれにも超頭脳に関連する話がでてきます。

現代ではインターネットによって世界中どこでもつながることができて、その様子はまさに地球全体を覆う神経回路網のようです。もちろんその大きさや複雑さは今までの超頭脳に比べると桁違い。

また、世界最大のAIはインターネットである、なんて言葉があるように、その複雑な…まるで脳のような回路をもったインターネットこそが、まさに「本当の意味での超頭脳」になったとしてもおかしくはありません。

そう考えると、「価値の象徴」としてのお金はおそらくこれからも残り続けていくと思いますが、その価値を生み出した「超頭脳」がインターネットになるのであれば、これから価値を決めていくのは「AI」になるのかもしれませんね。

参考文献:貨幣の「新」世界史──ハンムラビ法典からビットコインまで (カビール セガール )

ps
最後まで書き終わったところで、誤作動で書いたものがすべて消えてしまいました…書き直しほどつらいものはない。
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