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創作大賞に関するアレやコレ

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創作大賞応募作品で読みたい作品や書いた感想や書いていただいた感想などを収録しています。
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#創作大賞2024

【ほの暗い施設のフロアから】

老人ホームなどの介護施設では病院ほどではないが、施設内で亡くなられる方がいる。急変して救…

コッシー
3か月前
43

【人生いろいろ、学校もいろいろ】

今年の4月からうちの奥さんは美容師の資格を取るために専門学校に通っています。 「いつか美…

コッシー
3か月前
74

【心優しい科学の子】

「頭を借りたいんだけど」 夕食後、リビングでダラダラしていた僕に奥さんが唐突に声を掛けて…

コッシー
2か月前
71

【ばあちゃんと僕と金ちゃんヌードル】

僕が小学2年生の時だった。父親の両親、つまり僕にとってじいちゃんとばあちゃんと同居するこ…

コッシー
3か月前
154

アヤトビト 第1章

 ふとした時に、鈴の音が聞こえます。  通学途中だったり、仲良くしてくれる先輩とお昼休み…

猫田雲丹
2か月前
43

【連載小説】第1話 白山の蛇 #創作大賞2024#ファンタジー小説部門

第1話  (約4000字)  行燈の灯火が揺れる。衣擦れの度、焚きしめられた香が部屋に舞う。…

ひよこ初心者
1か月前
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ごきげんとり 第1話

○ 2022年8月 俺がライター仲間の千鶴に頼まれ、九州のこの田舎町にやってきたのが昨年の10月。早いもので10ヶ月が経った。 普段は静かで朴訥な雰囲気漂う町だというのに、今月に入るとまるで町全体が何かにとりつかれたかのように一気に活気づき始めた。 毎年8月に開催される、町はずれにある小さな神社の例大祭が町の人々の心を浮き立たせているのだ。 町には他にもいくつかの神社が点在しているが、例祭として地域の人々の心を踊らせるのはこの祭りだけで、漂う空気にもそこに住む人間たち

【創作大賞 2024】Dance

 はじめて自分のカメラで撮った写真は自分の左手だった。  通り雨が過ぎ去った草むら。 …

くま
1か月前
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小説『モモタマナと泣き男』 第1話

Mana eva manuṣyāṇāṃ kāraṇaṃ bandha mokṣayoḥ | 人は心。 束縛も、解放も…

みなみつきひ
2か月前
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『神隠しの庭で、珈琲を』 第一話:サンクチュアリは嵐の先に #創作大賞2024

第一話:サンクチュアリは嵐の先に  この闇の先には、本当に光があるのだろうか。容赦なく…

【小説】家族の存在証明 -前編-

   俺には腹違いの姉がいた。彼女の名前を古くさいと貶していた母が、純子というそれを口に…

兄弟航路
2か月前
146

中3最後の運動会での3秒間の出来事

「あばらいってぇ~!リレー走れるかな、ほんと出たいし、マジで」 ダイニングテーブルに腰を…

infocus
2か月前
171

【創作大賞2024】レンタサイクルの彼女 (第一話)

【二十四歳の冬】  カレンダーをみて、床がもう冷たいのを感じた。彼女が家を出てから一週間…

椎名ピザ
2か月前
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【エッセイ】祖母が死ぬ前に読みたかった本 #創作大賞2024

十代の頃に読んだ本を、 八十を過ぎた晩年に読み返すとどう感じるのだろうか。 ふと、祖母とある小説の話を思い出した。 私は、間違いなくおばあちゃん子だった。 畑に囲まれる田舎の家。 祖父母、両親、四人の兄弟の八人家族の中で私は育った。 母は私たち家族のために毎日家事や育児で忙しく、母の手伝いをするくらいしかコミュニケーションは取れなかった。その代わり祖母と多くの時間を過ごした。 赤ん坊の頃は祖母におんぶされ庭を散歩したり、 畑を耕す祖母の背中を妹と追いかけたり、 お風呂