納豆ご飯

2歳児母/夫は椎名ピザ/マイブームは神社巡り 納豆にお酢を混ぜるのが好きです。 娘も…

納豆ご飯

2歳児母/夫は椎名ピザ/マイブームは神社巡り 納豆にお酢を混ぜるのが好きです。 娘も大の納豆好きです。

マガジン

  • 創作物まとめ

    さまざまな企画に参加させていただいたショートショートや、小説等の創作物まとめです。

  • 自分語りまとめ

    ショートショート以外の自分語り記事をまとめています。

最近の記事

  • 固定された記事

嘘つきと街クジラ #シロクマ文芸部

「街クジラ、見たことあるんだよね」 会社の屋上でタバコ休憩をしながら後輩につぶやいた。 「またまた〜それ私たちが小学生のときの都市伝説ですよね。本当適当な嘘ばっか言いますよね」 「先輩に向かって失礼だな〜」 陽が傾き、昼間の暑さは何かを諦めたように緩んでいた。 後輩の言う通り、私は嘘つきだ。 いや、嘘つきだった、かな。 私は、街クジラを見たことがある。 街クジラを見た日は、 確か夏休み最終日で、 今みたいな緩やかな夏の夕方だった。 私が小学生の頃、近くの海の浜辺に大き

    • 7月に岩手に行けそうです。 広がる田んぼの中の、青い岩手山に会えそう。夏が最高にかっこいいんだよね、ワクワク。 https://note.com/utapusyu_821/n/nd5113890116a

      • 桜と猫とココナッツサブレ #シロクマ文芸部

        桜色の絨毯に横たわった真っ白な子猫。 あぁ、私のせいで死んだ子猫。 私の実家は敷地が広く、桜並木があった。 桜が散り始めると地面に花びらが敷き詰められ、絨毯みたいだなと思っていた。 うちの物置に住み着いていた野良猫は、桜の蕾が膨らむ前に子猫を出産し、その子猫も花びらが散る頃に楽しそうに桜の絨毯の上を歩いていた。 私は子猫が歩いているのが可愛くて可愛くて、いつも追いかけまわしていた。 ただその子猫は私になかなか懐かず、私が追いかけているだけだった。 その子猫の母猫は、

        • 春と風と #シロクマ文芸部

          春と風に誘われて公園に来た。 ベンチに座り、ファミマで買ってきたサンドイッチを出す。 早く口に入れてしまおう、トンビに取られる前に。 梅の花びらが地面を流れ吹いている。 それらを眺めていると誰かの足が近づてきた。 ゆっくりと顔を上げようか、 あ、 のっぺらぼう。 ▼以下の企画に参加しました!

        • 固定された記事

        嘘つきと街クジラ #シロクマ文芸部

        • 7月に岩手に行けそうです。 広がる田んぼの中の、青い岩手山に会えそう。夏が最高にかっこいいんだよね、ワクワク。 https://note.com/utapusyu_821/n/nd5113890116a

        • 桜と猫とココナッツサブレ #シロクマ文芸部

        • 春と風と #シロクマ文芸部

        マガジン

        • 創作物まとめ
          33本
        • 自分語りまとめ
          11本

        記事

          いつかの約束 #シロクマ文芸部

          雪化粧の広がった先に、岩手山が見える。 ガードミラーに自分の姿を確認する。 約束の瓶は、ちゃんと持ってきた。 雪が全ての音を吸収する。 今、この世には、私と岩手山とこの瓶だけみたいだ。 きっと、風が吹いているときが良い。 母の骨は瓶からサラサラと出てきて、雪と一緒になっていく。 おかえり、おかえり。 岩手山にそうアフレコしてみた。 ▼以下の企画に参加しました!

          いつかの約束 #シロクマ文芸部

          虹侍 #yuhiさんカバー小説

          ▼以下の作品をカバー(?!)しました!カバーというより勝手に妄想を広げました! 昔ばあちゃんが言っていた。 この世にはまるで極楽浄土のような七色の光を放つ鳥がいると。 ばあちゃんが小さいとき聞いた話だそうだ。 ばあちゃん曰く、その鳥を見ることができると、願い事が叶うらしい。 私は戦さなんぞ嫌いだ。 この世から無くなってしまえば良い。 私は百姓をしていたはずなのに、 いつの間にかクニを守る戦さに参加しなければならなかった。 虫だって殺さないのに人なんて殺すものか。 今

          虹侍 #yuhiさんカバー小説

          黄昏の空を走る #豆島圭さんカバー

          ▼豆島圭さんの以下作品をカバーさせていただきました!まずは素敵なこちらの作品からお読みください! 走らないで。 まだ、いいです。 心の中でお願いしてるのに、走りだした。 そのときの僕は、幼稚園の青い制服を着ている。 スーパーに着いた途端、首輪を外された犬かのように、お菓子売り場へ走って行った。 遠くから妹を抱っこしているお母さんの「走らないで!」という怒鳴り声が聞こえる。 僕はお母さんを見失った。 お母さんが見つからないスーパーは全然知らない怖い世界に思えた。 走る、走

          黄昏の空を走る #豆島圭さんカバー

          ピザ企画🍕のカバー小説企画、皆さんお時間ありましたら是非にご参加ください☺️! お互いのリスペクトを忘れず、楽しんでください!私もどなたかのをカバーさせてもらいます📝 https://note.com/pizza_tabehodai/n/nbfa6399932f6

          ピザ企画🍕のカバー小説企画、皆さんお時間ありましたら是非にご参加ください☺️! お互いのリスペクトを忘れず、楽しんでください!私もどなたかのをカバーさせてもらいます📝 https://note.com/pizza_tabehodai/n/nbfa6399932f6

          この作品のサムネは母の実家です。 本当に色々なものが流れていました。ぜひに▼https://note.com/utapusyu_821/n/n9118585ae0af

          この作品のサムネは母の実家です。 本当に色々なものが流れていました。ぜひに▼https://note.com/utapusyu_821/n/n9118585ae0af

          流れていくもの #シロクマ文芸部

          本を書く部屋は川の流れる音がした。 私の父は、本を書く人で、昔小説で何かの賞を取ったことがあるらしい。ただその1回だけで、それ以降は全く本を書いても売れないらしい。 そして、もうほとんど本を書いていない。 父の書斎は沢山の本はあったが、それよりも地域の将棋大会で優勝したときの賞状がずらりと並び、存在感を放っていた。 その部屋からは家の横を流れる小川が見え、ツンとする匂いがした。 ちょろちょろちょろちょろと可愛げな音を立てているが、父曰く色んなものが流していくらしい。

          流れていくもの #シロクマ文芸部

          レンタサイクルの彼女 #椎名ピザカバー

          ▼夫、椎名ピザのレンタサイクルの彼女を自己流カバーして書きました。 珈琲とコーラを一つずつ頼んだ。 僕の口の中で想定外の苦味が広がり、彼女の珈琲を間違えて飲んでしまったことに気がついた。 「あっごめん」 「いや、コーラは炭酸のシュワシュワ見れば分かるじゃん」 彼女は上目遣いで子どもっぽく口を膨らまし、抗議した。 腕時計に目を落とし彼女がすっと顔色を変えた。 「ごめん、レンタサイクル返す時間間に合わないから帰るね」 彼女はそそくさと荷物をまとめ、テーブルに500円玉をお

          レンタサイクルの彼女 #椎名ピザカバー

          美しい瞬間 #シロクマ文芸部

          新しい朝が来た。 電車のホームに着き、白い息を吐く。 今日は上司に何の理由で怒られるだろうか。 今日は何に緊張しなければいけないのか。 私は真面目に仕事をしているつもりなのに、どうして理不尽なことで怒られなければいけないのだろうか。 三連休明けの日、電車を遅延させる人の気持ちが分からないこともない。 「理不尽なことを我慢するのもお給料に含まれる」って母親に言われたっけな。 私は理不尽なことを我慢するために大人になったんだろうか。 死は甘い誘惑だ。 でもきっと、死んだら

          美しい瞬間 #シロクマ文芸部

          今年もあと少しで終わりですね。 関わっていただいた皆様ありがとうございました。来年の目標は、「嘘つきと街クジラ」以上に好きと思える自分の作品を書くことです。皆様、良いお年を!

          今年もあと少しで終わりですね。 関わっていただいた皆様ありがとうございました。来年の目標は、「嘘つきと街クジラ」以上に好きと思える自分の作品を書くことです。皆様、良いお年を!

          世界の終わり #シロクマ文芸部

          最後の日、だと思った。 当時私はまだ小さくて、「皆既日食」なんて現象は理解できなかった。 大人たちは「●年ぶりだ」と大騒ぎだった。 大人のそのソワソワしている様子は楽しそうで、 大晦日の忙しくしながらも楽しそうな、あの雰囲気を漂わせていた。 その皆既日食の日はたまたま休みで、 お父さんとお母さんとお兄ちゃんと庭に出てその瞬間を見届けようとしていた。 「あと5分もしないで始まるぞ」 外では風が吹き始めていた。 段々と月が太陽を覆い始める。 昼なのに夜になっていく。 「

          世界の終わり #シロクマ文芸部

          藁半紙の手紙と妖怪けむり #シロクマ文芸部

          「ありがとう、この手紙を見つけてくれて。丘の公園に行ってみてね」 10歳になったある日、部屋の掃除をしろとお母さんに言われて勉強机を片付けていた。 すると、2段目の引き出しに、 まるで昔からそこにあったように、 少し黄ばんだ藁半紙が綺麗に畳まれて置いてあった。 誰がこんな手紙入れたんだ? 気味が悪かったが、掃除をするより丘の公園に行った方が面白いと思い、お母さんには黙って僕は手紙の通り丘の公園へ行った。 丘の公園の遊具を探し回っていると、もうずっと塗装されていないすべ

          藁半紙の手紙と妖怪けむり #シロクマ文芸部

          浮かんでいる #シロクマ文芸部

          十二月になっても迎えはこなかった。 八月に入ったばかりの土日、 お父さんとお母さん、 小学生のお姉ちゃん まだ歩けるばかりになった妹のまどか。 そして私、五人で千葉の海へ行った。 お父さんはお姉ちゃんにクロールを教えていて、 お母さんは砂浜で妹と小さなお城を作っていて、 私は浮き輪で海に浮いていた。 プカプカと浮き輪で浮いていると、 どんどんお母さんと妹の姿は遠くなっていった。 お姉ちゃんはさっきまで私と遊んでくれていたのに、お父さんがクロールを教えるというと私なんて

          浮かんでいる #シロクマ文芸部