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Gerbera Music Agencyの近況、今後の方向性、現在求めている人材について

Gerbera Music Agencyの金野です。
今回は「会社の近況」や「事業の方向性」について触れつつ、それを踏まえて「いま求めている人材」について書きます。


2024年7月現在のGerbera Music Agency

当社は「音楽広告事業部」と「ブランドソリューション事業部」の2つの事業部から成る会社です。

音楽広告事業部ではアーティストの楽曲やグッズ、チケットのプロモーションをデジタル広告で行っており、主なクライアントはレコード会社や音楽事務所です。

ブランドソリューション事業部では主にブランドプレイリストやPodcast番組の制作のほか、楽曲の隣接著作権の許諾申請代行などを行っており、主なクライアントは自動車メーカーや飲料メーカーといった非音楽業界の会社さまとなります。以下は過去実績の一例です。

ふたつの事業部のうち、コア事業は音楽広告事業部です。
近年では日本レコード協会に入会している正会員・準会員40社のうちほぼ全てのレコード会社さまとお取引ができており、サポートさせていただいている案件数も年々増加しています。

事業部としての強みは高いサービス品質です。
一般的に音楽業界でデジタル広告に期待される成果としては「アーティストのファンベースをつくること」「DSP(Spotify、Apple Musicといったデジタルサービスプロバイダー)の再生数を増やすこと」「グッズ/チケットの売上を増やすこと」などが挙げられますが、当社はこれらの要望を満たせるようなターゲティングや最適化の環境を構築しているため、安定的に高いパフォーマンスを出すことができ、クライアント各社さまから評価いただけております。参考まで、以下は当社が行っているアドテク関連の取り組みの一例です。

以下はお客さまインタビューの記事です。

プロモーションをサポートさせていただくアーティストの規模感に関しては幅広く、会場のキャパが100人ほどのライブハウスを拠点にしている新人アーティストから、Zeppクラス、アリーナクラス、ドームクラスのアーティストまでさまざまです。

財務面においては直近の3期(2021-2023年度)で売上/利益ともに成長を続けていることを金融機関から評価いただけており、今期に入ってからは累計で8,000万円の資金調達(融資)を完了させた状況です。そのため、資金繰りにおいては一定の余裕を持って回すことができています。

現在の自社の課題は採用です。ありがたいことに音楽広告事業部では日々さまざまなご相談をいただいており、当社としても昨年に2名の中途採用を行って案件の増加に対応してきましたが、直近数ヶ月の事業部内の人的リソースは再び逼迫してきている状況のため、新規採用が必要です。

音楽広告事業部の戦略

音楽広告事業部において、昨期から推進している戦略として「3STEP戦略」があります。これは、中長期的利益を創出することを目的に、以下の順序で事業部の組織力を獲得していくという内容です。

STEP1:広告品質の追求


事業部の主力サービスであるMeta(Instagram/Facebook)広告、Google広告、TikTok広告において高パフォーマンスを安定的に発揮するため、自社のアドテクロジー周りの環境を整備し、クライアント各社さまの満足度向上を図るステップ。

STEP2:生産性の追求


限られた人員のなかでも事業部メンバーができるだけ余裕をもってサービスが提供できるよう、システムへの投資を通じてサービスのオペレーションの一部を自動化したり、簡素化するステップ。

STEP3:受注数量の追求

営業、PR、BtoBマーケティングを連動させながら事業部として獲得できる受注案件を最大化させるステップ。
※これまで当社はクライアント各社さまの口コミによってお仕事をご相談をいただいておりましたが、その反面営業活動やBtoBマーケティングが満足に着手できておりませんでした。STEP1・2が完了した段階でこの状況にテコ入れを行い、営業/マーケティング/PR由来の受注数を増やしていく想定です。

この「3 STEP戦略」において特に重要だと考えているのは「着手する順序」です。STEP1-3の順序は必ず広告品質→生産性→受注数量の順番でなければいけません。まず追求すべきは広告品質。品質の高さとお客さまからの評価が全ての土台になると考えています。品質が担保できたら次に着手するのが生産性です。品質が担保できたからといって焦って営業をがんばっても、オペレーションに無駄が多ければ早晩キャパオーバーになります。そのため、限られた人員でも余裕を持ってサービス提供できる環境を先につくる想定です。

2024年7月現在、音楽広告事業部が取り組んでいるのはこのSTEP2です。これまで会社として取り組んだことのない領域であり、知見もないため手探りな状況ではありますが、外部の方々にサポートいただきながら少しずつ自社の生産性を高めていきたいと考えています。

(余談ですが、戦略を考えるうえで私が順序の重要性を学んだ本は原田泳幸さんの以下の本です。企業戦略を考えるうえで非常に参考になりましたのでオススメです。)

会社としてSTEP 2(生産性向上)によって採用活動自体を不要にできればベストだったのですが、残念ながらSTEP 2が完了するには相応の時間がかかります。足元の案件数は増大しており、メンバーにかかる負荷を軽減させるためにも採用が必要な状況です。

募集ポジションと欲しい人材像

そうした状況のなかで、現在当社が募集しているのは音楽広告事業部の広告プランナーとして活躍いただける方です。未経験者に一から研修を行う時間が現在は確保できないため、運用型広告の経験者の方を求めています。

広告プランナー職の業務内容は以下の通りです。

主にアーティストの楽曲再生数/ファンベース増加を目的としたSNS広告運用(Meta広告/YouTube広告/TikTok広告など)における顧客窓口、プランニング、入稿、運用、広告レポート作成・提出までの一連の業務。

大手の広告代理店の場合、分業制によって部分的にしか広告運用に関われないケースもあるかと思いますが、当社では基本的に一気通貫で対応するため、広告運用における全プロセスを経験することができます。

会社として求めている人材像としては以下があります。特に、会社の存在意義や方向性、大切にしている価値観に共感いただける方を求めています。
・会社のミッション/ビジョン/バリューに共感いただける方
・音楽が好きでアーティストに貢献することに喜びを見いだせる方
・整った環境で働くことよりも環境をつくりあげていくことに喜びを見いだせる方

突き詰めると、当社の存在意義はアーティストの自己実現に貢献することにあると考えています。また、それを体現するために「音楽マーケティング領域のリーディングカンパニーとなる」というビジョンを掲げて活動しています。そのため、普段から音楽にたくさん触れていて、これまで培ったスキルをアーティストのために活かしていきたいという想いを持った方とは相性の良い会社だと思います。

募集しているポジションの詳細は以下に記載していますので、ご興味ある方はぜひご応募ください。

社員・業務委託メンバー合計で20名と小さい組織のため、幹部ポジションもまだガラ空きの会社です。執行役員や取締役もまだいません。手を挙げれば何でもできますし、必要と判断すれば予算もお預けします。成長中のベンチャーでのし上がっていきたいという野心をお持ちの方の応募も大歓迎です。給与に関しては前職での経験を考慮のうえ可能な限り希望に応えることを基本方針として決定させていただきます。

休暇の取りやすさや働きがいについては以下の社員インタビューを参考にしていただければと思います。育児休暇に関してはすでに実績があります。

残業に関しては現状、月に20時間未満の社員がほとんどです。土日祝日に稼働が発生しやすい業界ではありますが、小さいお子さんがいるメンバーやバンド活動を行っているメンバーも多いため、休日労働は極力発生しないような環境づくりを行っています。

運用型広告における音楽業界と他業界の違い

音楽業界への転職を検討するにあたり役立つと思いますので、運用型広告における音楽業界と他業界の違いについても書いておきます。

1:担当するキャンペーンは単発かつ短期のものが中心

一般的に運用型広告においては毎月一定の予算があり、日々改善しながら運用していく案件が多いかと思いますが、音楽業界においては単発かつ短期(1ヶ月以内)の案件が多くを占めています。アーティストの新曲プロモーション、ライブDVDの販促など。これらは個別の作品ごとに予算が付いているため、伴って広告も単発での実施になります。予算も数十万円程度であることがほとんどのため、ターゲティングやクリエイティブのA/Bテストや最適化はスピーディーに完了させる必要があります。

2:広告遷移先に計測タグが埋め込めない

広告の最適化を行うために通常であれば必須であるはずの計測タグを、広告遷移先に埋め込むことができないケースが多いことも他業界との大きな違いです。音楽業界にはYouTube、Spotify、各種プレイガイドなど、計測タグの埋め込みが不可なサービスが広告遷移先になることが多いため、計測や最適化のやり方を工夫する必要があります。詳細は以下に記載しています。

3:アドテクロジー領域に関しては発展途上

こうした特殊な環境であることから、音楽業界はまだまだアドテクロジー領域においては発展途上の業界です。Cookieレス時代への対策や顧客データのマーケティング活用など、他業界においては活発に議論されているテーマは音楽業界ではまだそこまで議論されていません。デジタルマーケティングに関するリテラシーの平均値においても、広告業界と比べれば発展途上ではないかと思います。この状況を「自身が活躍するチャンス」だと思える方にとっては音楽業界は魅力的なのではないかと思います。

4:海外向けの広告キャンペーンを当たり前のように扱う

近年の音楽業界はアニメやUGCバズをきっかけに東南アジアや南米、ヨーロッパにも進出するアーティストが増えてきており、伴って新曲のプロモーションにおいても海外向けのデジタル広告を実施するケースが増えています。広告運用を依頼いただく当社においても、国内のみを対象とした広告と海外各国を含む広告の比率はざっくり半々くらいの肌感があります。

一般的に運用型広告で扱う商材は日本国内のみを対象とするケースが多いかと思いますが、音楽業界の場合はインドネシアやアメリカ、ブラジルなど複数カ国を対象エリアとして配信するケースも多く、この点は大きな違いです。楽曲によっては海外各国の音楽シーンや言語、人口統計、宗教への理解が必要になるケースもあり、この点が海外向け広告の難しさでもあり楽しさでもあります。

このように、音楽業界は他業界と比べて運用型広告を取り巻く環境が少々特殊です。培った経験をそのまま適用することは難しく、制約のなかで工夫を凝らして成果を追求する姿勢が求められると思っておいたほうが良いでしょう。音楽業界特有の商習慣や守るべきルールもありますので、まずはそれらを吸収する必要もあります。こうした特殊な環境下で、まだ発見されていない勝ちパターンをつくりあげることに喜びを見いだせる方は当社向きなのではないかと思います。

事業部の今後の方向性

当社における直近数年の目標は前述した3STEP戦略をやり切ることにあります。品質、生産性、数量が全て担保することによって次のステージに進む準備が整う認識でいます。

その後は現在音楽業界でホットワードとなっている「スーパーファン」領域に進出していきたいと思っています。スーパーファンと一口に言ってもさまざまな切り口がありますが、具体的には「MD(マーチャンダイジング)」「越境EC」「1st Partyデータの活用」といった領域です。

伴って、Google、Meta、Criteoといったプラットフォームにおけるデータフィード広告の経験者は歓迎しています。興味を持ってくださった方はぜひご応募ください。カジュアル面談も歓迎です。


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