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#相続問題 でお悩みの方向けの記事

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相続問題についてご質問をいただくことをまとめました!相続でお悩み方はご参照下さい!
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#相続トラブル

「トラブルも起きていないのに相続のことを弁護士に相談する理由はなに??」

「トラブルも起きていないのに相続のことを弁護士に相談する理由はなに??」


はじめに最近は相続に関する話題が多く、インターネットを通じて相続対策の情報をたくさん集めることができます。また相続対策や相続に関連する本も出版されています。

これらを活用することで、自分でも相続対策ができると考えられる方も多くいらっしゃいます。
またトラブルになっていないのに弁護士に相談する必要もないのではないか、と考える方も多いのではないでしょうか?

では相続のことを弁護士に相談する理由は

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「相続トラブルを子ども世代に残したくない・・・①」

「相続トラブルを子ども世代に残したくない・・・①」


はじめにご自身が相続トラブルに巻き込まれるのは避けたい、と思うのはもちろん、それを「子どもの世代に残したくない」と考えられる方も多くいらっしゃいます。

今回は相続トラブルが子どもの世代に残ってしまう場合と、それへの対応についてお話します。

遺産分割が終わっていない場合まず問題となりやすいのが、自分の親の遺産分割が終わっていないというケースです。

例えば次のようなケースを見てみます

遺産分

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「この遺言書を本人が作成できたとは思えない・・・③」

「この遺言書を本人が作成できたとは思えない・・・③」


遺言者の能力の観点から遺言の有効性のお話をしてきました。
今回は、遺言の有効性を担保するためにできることについて、一例をお話をします。

遺言作成前後で診断書を取得するご高齢の方が遺言書を作成していた場合、遺言者本人の能力について争いになる場合があることはお話しました。

このようなトラブルを防ぐため、診断書を取っておくことが考えられます。具体的には認知症の有無、検査結果、認知症にり患している場

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「この遺言書を本人が作成できたとは思えない・・・②」

「この遺言書を本人が作成できたとは思えない・・・②」


前回に引き続き、遺言の「有効性」についてお話をします。
今回はよくご相談をいただくケースについて、いくつかお話します。

遺言者が作成当時「認知症」だった場合ご高齢になってから、相続のことを考えて遺言を作成される方が多いかと考えます。
この遺言作成時に、遺言者が「認知症」を患っていた場合でも遺言は有効なのでしょうか。

大事になってくるのは、その当時、遺言者の患っていた認知症の進行度合いがどの程

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「この遺言書を本人が作成できたとは思えない・・・①」

「この遺言書を本人が作成できたとは思えない・・・①」


はじめに被相続人(亡くなった方)が遺言を作成していた場合、この遺言について、「亡くなった本人が作ったものではないのでは?」、「本人はこの当時認知症だったから、到底作ることができたとは思えない」というように疑いがもたれることがあります。

今回は遺言の「有効性」についてお話をします。
まず、遺言作成の必要な能力についてみていきます。

遺言の作成に必要な能力まず遺言は「15歳」に達したものは作成で

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「介護をしたことは、相続の場面でどのように評価されるの?③」

「介護をしたことは、相続の場面でどのように評価されるの?③」


前回に引き続き、被相続人を介護したことが相続に与える影響についてお話します。
今回は「介護者」が取るべき対策についてお話します。

具体的な対策遺言作成

まず被相続人の方に判断能力がある場合には、相続時に介護について評価されるような「遺言」を作成しておいてもらうことが考えられます。

前回までのお話は、あくまで遺言が存在しなかった場合ですが、遺言が残されている場合、その内容にそって遺産分割がな

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「介護をしたことは、相続の場面でどのように評価されるの?②」

「介護をしたことは、相続の場面でどのように評価されるの?②」


前回に引き続き、被相続人を介護したことが相続・遺産分割の場面でどのように評価されるかについてお話します。

介護が遺産分割において評価されるには?相続人の間で合意ができる場合

被相続人の方が遺言を残していない場合、法定相続分に基づき遺産が分割されます。

これはあくまで原則なので、相続人同士で話し合いをして法定相続分と異なる割合での分割を行う場合もあります。例えば、相続人全員で、介護をした相続

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「介護をしたことは、相続の場面でどのように評価されるの?①」

「介護をしたことは、相続の場面でどのように評価されるの?①」


はじめにご高齢のご両親を、ご自宅で介護されている方も多いのではないでしょうか。

家族をご自宅で介護する際、その負担を公平に分担できれば良いのですが、実際には介護の負担が特定の親族に集中してしまう場合もあります。

このような場合、ご両親の相続の場面で介護をしてきたことについては、どのように評価されるのでしょうか。

介護と相続についてそもそも「相続の場面で自分に有利に評価してほしい」と思って、

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「遺産分割調停の手続きはどのように進むの?④」

「遺産分割調停の手続きはどのように進むの?④」

遺産分割調停の時にトラブルになりやすいこと今までお話ししてきたこと以外で、遺産分割調停でトラブルになりやすいことをお話しします。

使途不明金が生じている場合この引き出しについて、BさんはAさんのために使ったと説明をしましたが、他の相続人はそれでは納得ができません。

この場合、この「生前に引き出された預貯金」をどう処理するかという問題が起こります。
この処理について相続人全員で合意ができない場合

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「遺産分割調停の手続はどのように進むの?③」

「遺産分割調停の手続はどのように進むの?③」


はじめに今回も遺産分割調停がどのように進むのかについてお話をします。
最後に、このようなトラブルを避けるのにどうすればよいか、についてもお話します。

具体的な遺産分割について話し合います相続人の範囲、遺産の範囲、評価について合意ができ、寄与分や特別受益についても確認ができました。
ここまでくると、いよいよ遺産を具体的に分割する段階になりました。
まず遺産が預貯金だけであれば、解約をして現金を分

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「遺産分割調停の手続はどのように進むの?②」

「遺産分割調停の手続はどのように進むの?②」


はじめに今回も遺産分割調停の進行についてお話をします。

遺産の評価・金額の確認相続人の範囲、遺産の範囲が確定すると、次は遺産の評価・金額について確認が行われます。

預貯金や上場会社の株式など、客観的な価額が出てくるものはよいのですが、不動産や非上場会社の株式(亡くなった方が経営していた会社の株などが良く問題になります)の評価は難しいところです。

売却をしてその代金を分けるのなら問題にはなら

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「遺産分割調停の手続はどのように進むの?①」

「遺産分割調停の手続はどのように進むの?①」


遺産分割調停ってなに?人が亡くなると、相続が発生します。
相続人となった方は、遺言が存在しない(もしくは遺言に記載されていない遺産が存在する場合)、亡くなった方の遺産についてどのように分けるのかを話し合うことになりますが、この話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所で調停で解決を求めることになります。
これを遺産分割調停と言います。

では、この遺産分割調停はどのように進むのでしょうか?
今回はこ

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「老後のために何から準備した方が良いの?③」

「老後のために何から準備した方が良いの?③」


はじめに今回も老後のための準備についてお話しします。
今回は相続の時にどんな問題が起こるのか、その一例についてお話します。

ご自身の財産を誰に引き継いでほしいですか??自分が亡くなった後、財産を引き継いでほしい方はいますか?
これは多くの人にとって重要な問題です。

まず遺言を作っていない場合、法律で決められた方(法定相続人と言います)が相続をします。

しかし誰が相続人になるかは、家族構成に

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「老後のために何から準備した方が良いの?②」

「老後のために何から準備した方が良いの?②」


はじめに前回に引き続き、老後・セカンドライフの準備についてお話します。
トラブルになってしまった事例を目の当たりにしていますが、そのようなことが起きないよう、当事務所としておすすめの方法をお話しします。

現時点での財産、収入、支出を把握しましょう安心した老後のために、ご自身の生活にどれくらいお金がかかるのか、またご自身にはどれくらいの財産があるのか、どれくらいの収入が見込めるのかを把握すること

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