建築家たちの20代

【視野を広げる読書本2】建築家たちの20代

こんにちは、高橋向生です。
今日おすすめする本は「建築家たちの20代」というものです。
誰もが知っている海外の有名建築家6人がどういった人生を過ごし、今にいたってきたかを対談方式で語った本です。
大まかな内容としては以下の3つになります。

・大まかな内容
・感想
・何を学んだか
・建築家全員の共通点

大まかな内容

海外の有名建築家は以下の6人が安藤忠雄さんと対談を行ったものです。

・Renzo Piano (レンゾ・ピアノ)
・JEAN Nouvel (ジャン・ヌーヴェル)
・Ricardo Legorreta (リカルゴ・レゴレッタ)
・Frank Owen Gehry (フランク・オーウェン・ゲーリー)
・I.M.Pei (I.M.ペイ)
・Dominique Perrault (ドミニク・ペロー)

1998年の東京大学にて、忙しい中この6人が集まって、学生向けに話したものです。
1917年から1953年生まれの建築家たちで、育った年代も国も、環境も大きく違う人たちばかりです。
ですが、彼らがなぜ建築家になれたのか、どうやってその熱意を持てたのか書いてあります。
大事なのは、彼らがどうやってなったのかという方法ではなく、どういう思いで建築に励んでいたのかという面です。

感想

この本は読むドーピング剤です。読むと情熱を受け取れます。
読み終わった僕の心に、炎が燃え上がっていました。
建築家たちの凄まじいエネルギーと情熱。僕が憧れた建築家像がここにはあります。
学生運動が原因で卒業設計を受け取ってもらえず、一年遅れた人。
大学に行きながら設計事務所で過ごして生活していた人。
情熱を持って建築家になった方々がいます。
安藤さんが冒頭に述べていた部分を引用しますと

世界の第一線で活躍している建築家の存在、息遣い、しぐさ、言葉の選び方、折々の表情にそれぞれの人の積み重ねてきた人生が読み取れ、将来の自らの道を進むとき、必ずそれらが思い出され、生きる力になるであろう。
 (東京大学工学部建築学科 安藤忠雄研究室=編『建築家たちの20代』TOTO出版、1999年、7頁)

まさに、その通りになっていました。本という媒体で、ここまでの熱量を受け取れるならば、当時の対談に行けないことが本当に悔しくて仕方ありません。

何を学んだか

この6人は全員が、「建築が好き」という面は絶対的に共通していました。
そして、それぞれが、自分の生まれた人生を振り返りながら、自分にしかない力というものを見つけていました。

人は一人ひとり、生まれた時間も、育った環境も、学んだ思考も、全てが違います。そういった一人ひとりが違う人生を歩んできた中で、「建築」というものを通して何ができるのか。それを突き詰めることが大事だと学びました。

今一度、自分の人生というものを振り返って、自分はどういった環境で育って、何を学んで、何を思ってきたのか、それが今にどう影響されているのか。自分を掘り下げ、自分だけの力を見つけていくべきだと思います。

僕も、自分だけの力は何があるか探してみようかと思います。

建築家全員の共通点

最後に、この本を読んで全員に共通していたこと、彼らが何を大事にしているのか、僕なりの分析を含めて紹介します。

1 心の底から建築が好き
2 唯一無二の成り立ちから、能力、発想力、好みなど、自分を掘り下げる
3 誰にも負けない自分だけの力を見つけ、伸ばしていく
4 信念を貫く意思と客観視できる冷静さの両方を持つ
5 上っ面で理解した気にならない
6 無闇に頑張るだけじゃない
7 他者の言葉に耳を傾ける柔軟な思考
8 建築に注げる100%の情熱とエネルギー
9 自分に言い訳しない
10 自分のアイディアを諦めない
11 発想を繰り返して形にする
12 自分の、場の、歴史となるルーツを探す
13 全てに興味を持つ

13と中途半端な数字になってしまいましたが、僕なりのまとめで紹介しました。
この対談は大学で行った内容です。
なので、これら全部は建築家になる「最低限」の必要な要素だと思います。
僕はそう解釈して、この13箇条を完璧に身に着けられるかどうかがカギになってくると思います。

僕も、身に着けられるよう、努力を重ねていこうかと思います。
ありがとうございました。

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