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宇宙の感謝祭と伝説のアポロ18号

アメリカでは11/23は感謝祭でしたが、地上だけでなく宇宙でも毎年祝うようです。
NASAからこんな記事が流れていました。

上記記事にもリンク張られていますが貴重な動画メッセージを引用しておきます。

場所はISS(国際宇宙ステーション)で、日本からはJAXA所属の古川聡氏も登場しています。

それぞれが印象的なメッセージを届けていますが、個人的にしみじみ感じたのがは下記のロラル・オハラ氏(前列右の女性)のコメントです。

「歴史を振り返り、祝うことができない人や家族と一緒にいられない人々を思い出すことの重要性を強調しています。」

国際情勢を顧みると確かに祝う気持ちにはなれませんが、思いを巡らせる意義は確かにあると思います。

上記記事では、過去の感謝祭ハイライトを解説しており、いずれもほっこりするものです。
1973年からこの行事を行ったようですが、この年は冷戦の雪解けを象徴する年でもあります。
ベトナム戦争の終結と核含めた抑止協定が、米ソ間で結ばれました。
初期の「デタント(緊張緩和)」と言われ、世界史的に有名な両首脳の会談画像をWikiより貼っておきます。

Wiki「米ソデタント

この動きは宇宙開発とも直結していて、両大国による史上初の共同計画が始動します。

これが今では伝説となった「アポロ18号」の誕生です。

詳しい方は、「アポロ計画は17号まででは?」とツッコミを入れると思いますし、公式記録上はその通りです。

ただ、アポロ宇宙船を使った、という定義であれば確かに18番目の船は宇宙に飛び立ちました。

時は1975年7月15日。

まずソ連のソユーズ宇宙船19号が打ち上げられ、その7時間半後に3人の飛行士を乗せたアメリカのアポロ宇宙船が打ち上げられました。

順調に軌道上に配置され、ついに2つの宇宙船がドッキングを行います。これはぜひ文字ではなく、動画でご覧ください。

この握手している風景とその表情が何度見ても感動してしまいます。
この後44時間ドッキングを続け、お互いの宇宙船を表敬訪問して旗の交換、食事会、宣言書への署名などのセレモニーが行なわれました。

Wikiから集合写真を貼っておきます。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9D%E3%83%AD%E3%83%BB%E3%82%BD%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88%E8%A8%88%E7%94%BB
Wiki「アポロ・ソユーズテスト」

そして両大国の雪解けに呼応するかの如く、ISS(国際宇宙ステーション)の流れが徐々に形成されていくわけです。

その後ソ連は崩壊し、ロシアがウクライナ侵攻に対する西側制裁を理由にISS脱退を表明しています。(一時期は2024年でしたが投稿時点では2028年までは協力する方針)

そして今世界中が注目しているイスラエルは、官民合わせて宇宙開発へ注力している国でもあります。(民間初の月面着陸にチャレンジしたのもこの国のベンチャー)

地上で行われている紛争は、歴史的経緯があまりにも長く各国の利害が絡み合って複雑であるため、簡単にはこの雪は溶けないかもしれません。

願わくば、少しでも武器を置いて国境のない人類共通の宇宙に思いを巡らせてほしいです。

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