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ソムリエ サービス実技試験で求められる最も重要なこと
最後の関門
長きに渡る戦いもついに最後の関門。ソムリエ三次試験・サービス実技の審査の日が目の前に迫ってまいりました。
ソムリエ試験対策のクラスを担当し始めて16年目。自身が受験した2002年から振り替えると、「ソムリエ」という存在として、求められる知識の幅や深さはより広がり、仕事のスタイルや活躍の場は年々多様化し、変化してきました。
インターネットの普及により、情報の速度と量、伝わり方、
なぜあの飲食店は繁盛しているのか
はじめに
私はこれまでに、神戸のフレンチレストランとバー、東京の外資系ホテルのレストラン等でソムリエとしての経験を積み、現在はワインディレクターとして、都内外複数の飲食店、ショップのワインと飲料の監修、セレクト、サーヴをしながら、ワインスクールや企業様のイベントでのセミナー講師も務めています。
国内外での長年のサービス経験によって培ってきたこと、そして和と洋のさまざまなジャンルの飲食店で、お
シャンパーニュが冷えていない時にどう対応するか
はじめにある年のソムリエコンクールの決勝課題。「9名様のゲストにこちらのマグナムボトルのシャンパーニュを食前酒としてサーヴしてください」すぐにサーヴをしようとボトルに手をふれると、なんと全く冷えていない。在庫は1本しかない。ゲストは最初の一杯目を待っている。はたしてこの場面どう対応するか?
これは以前、Twitterに投稿させていただいた文章。クイズ形式のツイートということで、たくさんの方々から
繁盛店の樽生ビールはなぜ美味しいのか
はじめに先日このようなツイートをさせていただきました。
樽生ビールのクオリティ次第で、そのお店のサービスへの意識がわかると言っても過言ではないくらい生ビールは大切。
たった2行の文章に、私が最近美味しいと思ったお店の樽生ビールの写真を添えてのツイートでしたが、多くのご反響をいただき、同じように感じていらっしゃる方が多いことを実感しました。
私自身、ビールは大好きで、お店でもワインと同じくら
「おすすめのソムリエナイフは?」
「おすすめのソムリエナイフは何ですか?」ソムリエを長年続けてきて、私がとてもよく聞かれる質問の一つ。
有名なラギオールのグランクリュは、20代のころからずっと使っていたのですが、いろいろ使ってきて最終的に行き着いたのがこちら。
「スキップ ラギオール PCブラック」
今現在も実際に使用しています。
ナイフ選びに完全な正解というものはありせんが、良いナイフのポイントというのは存在する。
ノンアルコールサングリアの作り方
はじめに今回は久しぶりにノンアルコールカクテルのご紹介です。以前、ノンアルコールハイボールについての記事も公開させていますので、そちらも合わせてご覧いただければと思います。(最後にリンクを貼らせていただいています)
今回ご紹介するのは、私がワインディレクターを務めている、表参道にあるレストラン「アミュゼ」で実際にお出ししているカクテルです。
ベースのシロップはシェフ特製で、配分等は非公開となっ
焼き鳥とワイン、日本酒のペアリング
はじめに今回は、焼き鳥屋さん「とさか」にて開催させていただいた、焼き鳥とシャンパーニュ&日本酒のペアリングイベントの模様をレポートさせていただきたいと思います。
実際にご参加いただいた気持ちになってご覧いただき、焼き鳥とワインや日本酒の楽しみ方の一つの参考にしていただけると嬉しいです。
では早速スタートしましょう。
焼き鳥とシャンパーニュのペアリング 前編前菜の盛り合わせ
・鶏のタタキ酢味噌
オレンジワインを美味しく飲むために知っておきたい大切なポイント
はじめに〜オレンジワインはどんなお酒なのか〜今回はオレンジワインについてのお話。
オレンジワインは近年、日本でもその存在が定着してきたように感じています。
「オレンジワインについて説明してください」という問題が、ソムリエ資格の三次試験で出題されたのも、既に懐かしく思います。
アンバーワインとも呼ばれるように、オレンジとはその色調を現わす言葉で、当然ながら本物のオレンジではなく、ブドウから造ら
1本のボトルワインを、いろいろなお料理と合わせて楽しむコツ
はじめに「ワインペアリングではなく、今日はこのワイン1本で通したい」
ワインペアリングや複数のグラスワインを用意するレストランが増えてきた昨今でも、グラスワインではなく、ボトルワインを楽しみたいというゲストの方も、もちろん多くいらっしゃいます。
例えばお二人の場合、ある程度お飲みになる方であれば、最初にビールやスパークリングワインをオーダーしておき、その後料理を決めてからボトルを1本オーダーす
伝統料理とワインのマリアージュとどう向き合うか
【コック・オ・ヴァン×ジュヴレ・シャンベルタン】
コック・オ・ヴァンとは、フランスワインの名産地、ブルゴーニュ地方の伝統料理「雄鷄の赤ワイン煮」のこと。
現地では、たっぷりの赤ワインで鶏肉をゆっくりと柔らかく煮込むのが主流で、ブルゴーニュに訪問した際は、必ず食べておきたい料理である。
伝統料理であるからこそなのか、日本でこの料理を食べることができるお店が、今ではほとんど見られなくなったように思
ワイングラスの選び方
はじめにレストランで長年ソムリエの仕事をしてきて、特に大切にしていたことの一つに、「ワイングラスのセレクト」があります。
ワインごとに相性の良いグラスを選び、サーヴをすることは、一見簡単で当たり前のように見えますが、知識と経験、そこに対するモチベーションが必要となる。
当然ながら、ただ高いグラスが良いわけではなく、そのシチュエーションに合ったものを、予算内できちんとした数を準備し、適切な選択の
ワインペアリングのコツ・実践編 〜料理とワインをもっと楽しむための10のヒントと20皿のマリアージュ〜
はじめに料理とワインのペアリングの基本的な知識、考え方に関して、以前、8つのヒントをnoteでまとめさせていただきました。
今回は、その続編と致しまして、前作で解説した8つのポイントに対し、料理とワインの組み合わせの具体例を、それぞれ挙げさせていただきました。
料理とワインの組み合わせは、それらがうまく相乗した時、なんとも言えない幸せな気持ちになります。
ワインペアリングは、高級レストランの
サービスマインドの重要性
あらためて思うのは「サービスマインド」の重要性。
コロナ禍にある現在、今後生き残って、さらに伸びていけるのは、ずっとこれまで、しっかりとサービスマインドを発揮し続け、丁寧にゲストに向き合ってきた会社、人だけなのではないだろうか。(そうあってほしい)
飲食店において、料理やお店のハードが、どれほど素晴らしかったとしても、さらには、優れたシステムを構築していたとしても、それだけではゲストの期待を満