koedo事業部

「koedo」は、教育現場のIT化がどのように広がり、そして変化していくのかを定点観測…

koedo事業部

「koedo」は、教育現場のIT化がどのように広がり、そして変化していくのかを定点観測しているwebサイトです。教育現場で活躍している方の話に耳を傾けたり、定期的にアンケートを実施したりすることで、今後、教育現場がITによりどのように変化していくのかを追っていきます。

マガジン

  • 【不登校という選択】シリーズ

    文部科学省の発表によると、令和3年度の不登校児童生徒数は、全国の小中学生の2.57%にあたる244,940人。9年連続で増加しています。政府は、不登校児童生徒に対し、「ふたたび、学校に通う」という結果のみを目標としていません。 このシリーズでは、政府の対応、専門家に相談することのメリット、相談場所についてなどを取り上げていきたいと思っています。

  • SENRIプロジェクト

    コロナ禍において、いろいろなことを我慢する日々が続いています。 子どもたちの貴重な夏休み、なにもすることなく過ごすのではなく、ぜひ、さまざまな体験をしてもらいたい…。 そんな思いから、「オンラインスクール SENRIプロジェクト」を立ち上げました。 この夏休みは、オンラインで学校では教わらないことを学んでみませんか?

  • STEAM教育と宝石

    STEAM教育とは、さまざまな体験をとおして課題を見つけ、問題解決能力・創造力、そして実現するための手段を身に付けさせようという教育理念です。 2022年2月19日から2022年6月19日まで、東京・上野の館国立科学博物館で『特別展「宝石 地球がうみだすキセキ」』が開催されています。 この特別展のご協力のもと、宝石をとおしてSTEAM教育に触れてみました。 この企画をとおして、「自分で学ぶ方法」に興味を持つ子ども、保護者が少しでも増えることを願っています。

記事一覧

【水難事故×物理】叫びながら川に飛び込むと危険な理由を物理で解説 ~比重とは?~

今年も暑い夏がやってきました。 夏休みにさまざまなレジャー計画を立てている方も多いのではないでしょうか。夏ならではの遊びのひとつである「水遊び」を計画している方…

1

【貨幣の歴史×STEAM】お金の単位「円」はいつから使われている? 日本最古の硬貨とは?

令和6年7月3日、1万円札、5千円札、千円札が改刷されました。 日本では日々進歩する偽造防止技術を取り入れ、目が不自由な方や外国人など誰もが使いやすいユニバーサルデ…

3

小学生のときの体験がその後の成長に好影響? 文部科学省がすすめる「体験活動」とは

子どもたちが生きる未来は、どのような未来なのか想像してみたことはありますか? 日本の人口は14年連続減少し、全都道府県で人口が減っています。 令和6年6月、厚生労…

koedo事業部
2週間前

フェイクニュースは6倍速く拡散! 情報を得るときはエコーチェンバーとフィルターバブルに注意

「Windows95」の発売により、インターネットが広く普及し始めてから約30年。 SNSや動画配信などさまざまなデジタルサービスにより、誰もが気軽に情報を発信し、インターネ…

koedo事業部
3週間前
2

日本の2024年SDGs達成度18位、目標4「質の高い教育をみんなに」に対する取組とは?

SDGsとは、2015年に国連サミットで採択された国際目標です。 「誰ひとり取り残さない」というスローガンのもと、国連に加盟している193ヵ国が2016年から2030年の15年間で1…

koedo事業部
1か月前
2

ネットリテラシーが低いことによるリスク、身に付けるべき3つの能力とは

インターネットは、技術者や研究者、学者による議論や情報交換に利用するところから始まりました。1969年アメリカ国内の4つの大学・研究機関を接続する形で運用を開始。日…

koedo事業部
1か月前
3

教育DXにより変化し始めた授業風景、学校現場に与えるメリットおよび今後の課題は?

「DX(Digital Transformation)」という概念が誕生したのは平成16年。スウェーデンの大学教授が「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」と提唱…

koedo事業部
1か月前
8

【不登校という選択】フリースクールの活動内容や費用、出席扱いとなる場合の条件は?

文部科学省の調査によると、小学校・中学校における長期欠席者のうち、令和4年度の不登校児童生徒数は約30万人。10年連続で増加し、過去最多となっています。 子どもが不…

koedo事業部
1か月前
10

若者の読解力が危ない! 国語力の低下とSNSに関係が? 

若者の読解力が危ない…ということを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。OECD(経済協力機構)が、15歳の子どもを対象に3年に1回「数学的リテラシー」「科学…

koedo事業部
2か月前
4

【教育×生成AI】生成AI利用のメリット&デメリット、諸外国における活用スタンスは?

「人工知能(AI)」という言葉が耳に馴染んで久しいですが、そもそも人工知能とはなんでしょうか。 人工知能とは、その言葉のとおり「言語理解、推論、問題解決などの人間…

koedo事業部
2か月前
3

全国小中高等学校の約8割で通信環境が不十分、小規模校の状況と遠隔教育

日本は少子高齢化が加速度的に進んでいて、総人口は2008年をピークに減少を始め、14歳以下の年少人口はそれより前の1980年ごろから減少の一途をたどっています。 それに伴…

koedo事業部
2か月前
3

【不登校という選択】「無気力」と回答した小学生が10年前の約9倍、諸外国の不登校対策は?

令和5年10月、文部科学省は令和4年度の全国の不登校児童生徒数を299,047人と発表しました。不登校児童生徒数は10年連続で増加し、過去最多となっています。 文部科学省…

koedo事業部
3か月前
3

令和6年度 英語でデジタル教科書を先行導入、本格導入前のwebアンケートで分かったことは?

教科書のデジタル化が急速に進んでいます。 デジタル教科書とは、紙の教科書と同じ内容をタブレットやパソコン等で利用できるようデジタル化された教科書のことです。 令…

koedo事業部
3か月前
1

令和5年小学生の被害者数が10年前の3倍、SNSに起因する犯罪被害の実態

小学生のスマートフォン所有率が年々上昇しているなか、SNSをきっかけとして起きる犯罪に巻き込まれる被害児童の低年齢化が進んでいます。 令和6年3月、警察庁が令和5年…

koedo事業部
3か月前
1

令和6年度から使用の各教科の教科書に変化、プログラミング教育の現状

文部科学省の主導により、小学校において令和2年からプログラミング教育が必修化されています。 「プログラミング教育」と聞くと、プログラミング言語を使いこなしたり、…

koedo事業部
4か月前
3

教師・児童生徒が考える「義務教育終了時に身に付けておくべき能力」とは? ー令和5年調査結果

文部科学省は、義務教育や学校に期待している役割、授業や学習スタイル、学校生活などについて、全国の公立小中学校の教師、児童生徒(小学校4年生~中学校3年生)、およ…

koedo事業部
4か月前
2
【水難事故×物理】叫びながら川に飛び込むと危険な理由を物理で解説 ~比重とは?~

【水難事故×物理】叫びながら川に飛び込むと危険な理由を物理で解説 ~比重とは?~

今年も暑い夏がやってきました。

夏休みにさまざまなレジャー計画を立てている方も多いのではないでしょうか。夏ならではの遊びのひとつである「水遊び」を計画している方も多いはずです。

水難事故発生件数はどれくらい?毎年、どれくらいの水難事故が発生しているかご存じでしょうか?

警察庁によると、令和5年の水難事故発生件数は1,392件(前年対比46件増)。過去10年間を見ると、平成28年をピークに減少

もっとみる
【貨幣の歴史×STEAM】お金の単位「円」はいつから使われている? 日本最古の硬貨とは?

【貨幣の歴史×STEAM】お金の単位「円」はいつから使われている? 日本最古の硬貨とは?

令和6年7月3日、1万円札、5千円札、千円札が改刷されました。

日本では日々進歩する偽造防止技術を取り入れ、目が不自由な方や外国人など誰もが使いやすいユニバーサルデザインをより意識したデザインにするために、およそ20年ごとに改刷しています。

いまの日本のお金の単位である「円」は、明治4年から使われています。

時代劇でも耳馴染みある「両」という単位から「円」に変わるまで、どのような経緯があった

もっとみる
小学生のときの体験がその後の成長に好影響? 文部科学省がすすめる「体験活動」とは

小学生のときの体験がその後の成長に好影響? 文部科学省がすすめる「体験活動」とは

子どもたちが生きる未来は、どのような未来なのか想像してみたことはありますか?

日本の人口は14年連続減少し、全都道府県で人口が減っています。

令和6年6月、厚生労働省は令和5年の日本の出生率は過去最低を更新し72.7万人と発表。令和6年の出生率は70万人を割り込むとみられています。

また、日本創生会議人口減少問題検討分科会によると、2040年には49.8%の市町村で、20歳から39歳の女性の

もっとみる
フェイクニュースは6倍速く拡散! 情報を得るときはエコーチェンバーとフィルターバブルに注意

フェイクニュースは6倍速く拡散! 情報を得るときはエコーチェンバーとフィルターバブルに注意

「Windows95」の発売により、インターネットが広く普及し始めてから約30年。

SNSや動画配信などさまざまなデジタルサービスにより、誰もが気軽に情報を発信し、インターネット上の膨大な情報やデータを容易に手に入れられるようになりました。

しかし、誰もが気軽に情報を発信できるようになったことで、情報の質そのものよりも、「人に注目されたい」という思いが強くなり、過激なタイトルや内容、憶測のみで

もっとみる
日本の2024年SDGs達成度18位、目標4「質の高い教育をみんなに」に対する取組とは?

日本の2024年SDGs達成度18位、目標4「質の高い教育をみんなに」に対する取組とは?

SDGsとは、2015年に国連サミットで採択された国際目標です。

「誰ひとり取り残さない」というスローガンのもと、国連に加盟している193ヵ国が2016年から2030年の15年間で17の目標と169のターゲットの達成を目指しています。

その目標の4番目に掲げられているのが「質の高い教育をみんなに」です。

日本では小学校に入学する6歳から中学校を卒業する15歳までが義務教育となっています。つま

もっとみる
ネットリテラシーが低いことによるリスク、身に付けるべき3つの能力とは

ネットリテラシーが低いことによるリスク、身に付けるべき3つの能力とは

インターネットは、技術者や研究者、学者による議論や情報交換に利用するところから始まりました。1969年アメリカ国内の4つの大学・研究機関を接続する形で運用を開始。日本国内では、1984年に東京大学、東京工業大学、慶応義塾大学の3大学を結ぶネットワークとして実験が開始され、1993年にはインターネット接続の商用サービスが開始されています。インターネットはその後、「Windows95」の発売とともに広

もっとみる
教育DXにより変化し始めた授業風景、学校現場に与えるメリットおよび今後の課題は?

教育DXにより変化し始めた授業風景、学校現場に与えるメリットおよび今後の課題は?

「DX(Digital Transformation)」という概念が誕生したのは平成16年。スウェーデンの大学教授が「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」と提唱し、その後、学問的な用語として広がり始めました。

日本では、平成30年に経済産業省が「DX推進ガイドライン」において企業が取り組むべきものとして示したことで、DXという言葉が浸透し始めました。

経済産業省によ

もっとみる
【不登校という選択】フリースクールの活動内容や費用、出席扱いとなる場合の条件は?

【不登校という選択】フリースクールの活動内容や費用、出席扱いとなる場合の条件は?

文部科学省の調査によると、小学校・中学校における長期欠席者のうち、令和4年度の不登校児童生徒数は約30万人。10年連続で増加し、過去最多となっています。

子どもが不登校を選択した場合、「勉強に遅れるのではないか」「卒業はできるのか」「今後、どうしたらいいのか」など、さまざまな悩みを抱えている保護者も少なくありません。

政府は、不登校児童生徒数の増加に伴い、学校内にスクールカウンセラーやスクール

もっとみる
若者の読解力が危ない! 国語力の低下とSNSに関係が? 

若者の読解力が危ない! 国語力の低下とSNSに関係が? 

若者の読解力が危ない…ということを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。OECD(経済協力機構)が、15歳の子どもを対象に3年に1回「数学的リテラシー」「科学的リテラシー」「読解力」の3つについて国際的な学力調査(以下「PISA」という。)を行っています。この結果を見ると、初めて行われた2000年の調査で日本の「読解力」は8位でしたが、2003年の調査で14位に急落。その後、順位は徐々に回

もっとみる
【教育×生成AI】生成AI利用のメリット&デメリット、諸外国における活用スタンスは?

【教育×生成AI】生成AI利用のメリット&デメリット、諸外国における活用スタンスは?

「人工知能(AI)」という言葉が耳に馴染んで久しいですが、そもそも人工知能とはなんでしょうか。

人工知能とは、その言葉のとおり「言語理解、推論、問題解決などの人間の知能による活動を人工的に実現する技術」のことです。

人工知能の第1次ブームは意外と古くて1950年~1960年代。その後、衰退とブームを繰り返し、ChatGPTを始めとする「生成AI」が注目されている現在は、人工知能第4次ブームの到

もっとみる
全国小中高等学校の約8割で通信環境が不十分、小規模校の状況と遠隔教育

全国小中高等学校の約8割で通信環境が不十分、小規模校の状況と遠隔教育

日本は少子高齢化が加速度的に進んでいて、総人口は2008年をピークに減少を始め、14歳以下の年少人口はそれより前の1980年ごろから減少の一途をたどっています。

それに伴い、小学校・中学校の学級規模に変化が出始めています。

文部科学省は、小学校・中学校ともに12学級以上18級以下を標準とし、5級以下を「過小規模校」、6級から11級までを「小規模校」と定義しています。少子化が進み、今後ますます小

もっとみる
【不登校という選択】「無気力」と回答した小学生が10年前の約9倍、諸外国の不登校対策は?

【不登校という選択】「無気力」と回答した小学生が10年前の約9倍、諸外国の不登校対策は?

令和5年10月、文部科学省は令和4年度の全国の不登校児童生徒数を299,047人と発表しました。不登校児童生徒数は10年連続で増加し、過去最多となっています。

文部科学省は、不登校が継続している理由として次の7つあると考えています。

学校生活上の影響

あそび・非行

無気力

不安など情緒的混乱

意図的な拒否

複合

その他

令和4年度の調査において、小学生・中学生の不登校の要因におい

もっとみる
令和6年度 英語でデジタル教科書を先行導入、本格導入前のwebアンケートで分かったことは?

令和6年度 英語でデジタル教科書を先行導入、本格導入前のwebアンケートで分かったことは?

教科書のデジタル化が急速に進んでいます。
デジタル教科書とは、紙の教科書と同じ内容をタブレットやパソコン等で利用できるようデジタル化された教科書のことです。

令和6年度、まずは小学校5年生から中学校3年生までの英語においてデジタル教科書が本格的に先行導入されています。

教科書をデジタル化することで、英語では英単語の発音確認や朗読ツールを活用した学習など英文読解や音読活動が気軽にできるようになり

もっとみる
令和5年小学生の被害者数が10年前の3倍、SNSに起因する犯罪被害の実態

令和5年小学生の被害者数が10年前の3倍、SNSに起因する犯罪被害の実態

小学生のスマートフォン所有率が年々上昇しているなか、SNSをきっかけとして起きる犯罪に巻き込まれる被害児童の低年齢化が進んでいます。

令和6年3月、警察庁が令和5年に起きたSNSをきっかけとする事件において、18歳未満の被害児童数が1,665人であると発表しました。被害児童数は令和元年から4年連続減少していますが依然として高い水準で推移しています。

SNSに起因するもっとも多かった犯罪警察庁の

もっとみる
令和6年度から使用の各教科の教科書に変化、プログラミング教育の現状

令和6年度から使用の各教科の教科書に変化、プログラミング教育の現状

文部科学省の主導により、小学校において令和2年からプログラミング教育が必修化されています。

「プログラミング教育」と聞くと、プログラミング言語を使いこなしたり、ITスキルを身に付けたりするための勉強をイメージしてしまいがちですが、文部科学省がいうプログラミング教育とは、「プログラミング的思考を養う」ことを目的としています。

文部科学省は、「プログラミング教育」の主な目的を次の3つとしています。

もっとみる
教師・児童生徒が考える「義務教育終了時に身に付けておくべき能力」とは? ー令和5年調査結果

教師・児童生徒が考える「義務教育終了時に身に付けておくべき能力」とは? ー令和5年調査結果

文部科学省は、義務教育や学校に期待している役割、授業や学習スタイル、学校生活などについて、全国の公立小中学校の教師、児童生徒(小学校4年生~中学校3年生)、および国民の意識を知るために「義務教育意識調査」を行っています。

令和5年の調査は、全国の公立小学校60校・中学校58校の教師2,978人、調査対象に在籍する児童生徒4万3308人、モニター会社が有するwebモニター9000サンプルを対象に行

もっとみる