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僕の大家さんが変わった

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大家さんが土地を売却しました。新オーナーに立ち退きを迫られています。
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記事一覧

52.電力自由化

引越すると電気の契約をすることになるが、例えば東京近郊では東京電力以外も選べる。 電気の…

1.僕の大家さんは留守です

そういえば最近、大家さんと会わないな。 大家さんが玄関先で犬の散歩の準備をしている。僕が…

2.留守番電話

大家さんから電話がかかってくることはない。 もちろん大家さんが亡くなったわけではない。ひ…

3.大家さんと僕とインターネット

パソコンに詳しいんだ、じゃわかんないとこ聞けちゃうね 僕は年の瀬に引越した。大家さんに挨…

4.僕と大家さんの犬

門を開ける。それが夜であったなら玄関前の明かりが自動的に灯る。たとえ夜中の3時であっても…

5.大家さんの植木

下町の風景でよく目にする塀の前にずらっと植木鉢が置いてある風景。 僕の大家さんも植木が好…

6.大家さんの秘密

大家さんが売却されまして私どもが新オーナーとなりました。 電話を折り返すと不動産デベロッパーの担当者を名乗る男が出た。建物の建て替えを考えていると言う。 大家さんは長く留守をしている。それを知った何者かが接触をしてきた可能性を疑った。大家さんはあっさりしているとは言え、挨拶もなく引越すことはない。メールで用件を送るよう要求したが、1度は会って話したいという。真偽を確かめるべく先方が希望する翌々日に会う約束をした。 電話を切ったあとに不動産デベロッパーのホームページを見つ

7.僕の不動産屋は何も知らない

大家さんはきちんと売却代金を手にしたのだろうか。 見てくれだけでセキュリティの欠如したホ…

8.僕の部屋は商店ではない

立ち退きの注意点。立ち退き交渉の進め方。 「立ち退き」に関して検索してみる。キーワードを…

9.僕と図書館

生まれ育った家と通った小学校のちょうど中間に図書館があった。放課後は毎日寄り道する。冷水…

10.僕の実家と借地

ピンポーン。ピッピンポーン。ピンポーン。 僕の実家は借地に建っていた。大家さんは高齢だっ…

11.僕の母

いつもの不動産投資会社の社員とは違っていたようだ。 その男は着慣れないスーツを着た大学生…

12.僕の実家の固定資産税

でも、住所知ってるから。 土地を借りて地代を支払う僕の実家。地代を受け取る大家さん。固定…

13.僕の実家に内容証明郵便

地代の支払いを確認できないので3ヶ月以内に土地を更地にして引き渡せ ピンポーンとインターフォンがなる。またあいつか。いや宅配便かな。母が確認すると郵便局だった。書留だという。 母は書留を読むと「どうしよう」と不安そうに僕に手渡す。読んでみると書留の内容は地代を支払っていないので立ち退けということだ。地代は振り込んでいる。 心臓が今までに無いほど強く鼓動する。住む家が無くなるかもしれない。 心配そうな母に対して「大丈夫だよ、こんなの。でも区の法律相談に行こう」と冷静を装