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少しの嘘と、ティータイム

美容室で読んでいた雑誌のコラムがとても面白かった。記事を書かれていたのは松居大悟さんという方で、映画『ちょっと思い出しただけ』の監督さんだ。



彼によると、人間を大きく3つに分けたとき

・忙しいとき、忙しくない振る舞いができる人
・あるがままの人
・余計に忙しさを盛ってしまう人

がいるという。


彼自身は3つ目の 余計に忙しさを盛ってしまう人、らしい。

記事にはこう書かれていた。

自分は頭の切り替えがおそらく人より時間がかかるため、例えば次の予定が15時からで14時半に出れば間に合う場合も、「何時に出れば大丈夫ですか?」と聞かれると「次の予定は14時なので、13時ですかね」と答えてしまう。余った1時間はティータイムだ。

また、

夜に仕事をしていて、仕事先の人に「明日は何時からですか?」と聞かれて、朝11時からだった場合にもそのまま答えりゃいいのに「朝9時ですね」とか言ってしまう。「うわー忙しいですね!すみません!」とか言われて、「忙しいですね」と言われて、別に気持ち良くなるわけではないのに、なぜかちょっとだけ、「いえいえ大丈夫です」と妙に難しそうな顔をして、忙しさを盛ってしまうのだ。


とても分かる。
仕事をしているときの私は1つ目のタイプであろうと努力しているが、プライベートの私は間違いなく3つ目のタイプだ。


私の場合、それは忙しいふりをしたいわけではなく、自分の時間と、その空いた時間から生まれる心の余裕を少しでも確保していたいからなのだと思う。


そうやって、小さな嘘をつきながら生きている。そんな自分の一面を、良くないなぁと思ったことがあったのだけど、このことについて彼はこのコラムをこう締め括っていた。

もし心当たりがある人は、そんな小さく盛ってしまう自分をどうかそのままで、気づかれないようにちょっと盛り続けて、優雅なティータイムを過ごしてやろう。


そっか〜私このままでいいんだ。と思えた今日。また少し心が軽くなった。

美容室で偶然目の前に置かれた雑誌と、偶然読んだ記事。なんだか少し嬉しい気持ちになった夕方の出来事だった。



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