kanako

東京からUターンして徳島県で暮らしています。地域おこし協力隊。

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最近の記事

いただきもので知るいなかでの暮らし

精進料理をはじめたきっかけは、「自分でできる贈りものがほしい」と思ったから。 お誕生日のお祝いやなにかの記念、おうちにお邪魔するとき、お世話になったときなど、私たちの生活は贈り物をする機会にあふれている。雑誌のおもたせ特集を見たりお土産品なんかも見るのはすきなんだけれど、いざ選ぶとなるととっても悩む。散々探し歩いて結局お花にするなんてのはよくあることで、お花の持つ華やかさや爽やかさ、季節による変化と特別感はいいなぁと思う。それに、私自身のセンスは問われずお花屋さんにお任せで

    • 田舎暮らしで苦労していること#2<ひとり身の市民権・・・>

      2年半徳島で過ごしたけれどいまだに慣れないことの1つは、「いいひとおらんのでーー??(結婚する予定はないのか?)」と聞かれること。東京で暮らしていたときは、私自身あんまり結婚というものに関心がなかったせいか周りの友人も男も女も結婚していたりいなかったりして、仕事の関係や友人の友人と知り合ったとしても結婚しているか?いないか?なんて聞かれることはなかった。徳島に戻ってきたのが31歳という年齢のせいか、徳島の文化なのか、それとも田舎ではどこでもあることなのか、「結婚しているの?」

      • 田舎暮らしで苦労していること<小さなことからコツコツと>

        東京から田舎へ引っ越して2年半。だいぶ山のふもとでの暮らしにも慣れたなーと思っているところ。 旬の食べ物はおいしいし、季節ごとに変わる空の色や風のにおいには相変わらずうっとりさせられる。自然を身近に感じる生活を満喫しているところだけれど、やっぱり「あ・・・甘かったなーーー」と思うことは度々ある。当然、憧れていたようなキラキラした田舎暮らしばかりではない。 ショックを受けたり悩まされたりすることもあるけど、やっぱり楽しいなと思う今の生活。でも、田舎ってどんな生活なんだろうと想像

        • 移住への第1歩

          移住フェアに行ってみよう地域おこし協力隊の活動も3年目、ついに私も「移住フェア」のブースに座る側になった。「移住フェア」というのは、地方自治体が出展する窓口にて移住の相談ができるもので、仕事や住まいについてなどその町の情報が得られる。だいたい東京や大阪で行われていて、地方に行かなくても直接話が聞ける機会である。 東京ビックサイトや国際フォーラムなど大きな会場で開催されるときは各府県から市町村単位で集まり、まるでデパ地下食品フロアの「全国うまいもの市!」みたいに、各ブースでのぼ

        いただきもので知るいなかでの暮らし

        • 田舎暮らしで苦労していること#2<ひとり身の市民権・・・>

        • 田舎暮らしで苦労していること<小さなことからコツコツと>

        • 移住への第1歩

          田舎の小さなお祭りと雨予報

          みんなでつくってみんなで楽しむ田舎の小さなお祭りはおもしろい。設営からなにから準備は町の人で集まって手作りされていて、地域のおかあさんたちが良心的な価格で夜店を出しているので子どもたちだけで遊びに行ってても安心。本格花火を間近で見られるのも、地元に花火師さんがいる田舎ならでは。みんなでお祭りの準備して、当日はみんなで楽しんでいるところもすてき。一緒にステージを設営したおじちゃんやさっきまでかき氷を売っていたおばちゃんが、出番が来ると阿波踊りをおどっていたりする。 地域おこし

          田舎の小さなお祭りと雨予報

          徳島県阿南市に引っ越してきてしたこと<はじめての滝>

          今から2年ほど前の2017年4月に地域おこし協力隊として徳島県阿南市へ引っ越してきた。生まれ故郷ではあるけれど、都会で働いてマンション暮らしをしていた私は、13年ぶりの田舎での生活にわくわくしていた。 滝を見たこともあんまりなかったけど地域おこし協力隊になって数ヶ月たった夏の日、町でばったり会ったお寺の住職さんに、「明日、滝行あるけどどう?」と声をかけていただいたのをその場で「行きます!」と返事して、私の初めての滝入りが決まった。 田舎で暮らすと突然滝に入ることになるんだ、

          徳島県阿南市に引っ越してきてしたこと<はじめての滝>

          ところで、徳島県阿南市ってこんなところです!

          東京から徳島へUターンして2年が過ぎた。お店で店員さんが訛ってることとか車でコンビニに行くことにも慣れて、すだちは何にでもかけるし、渦潮は大潮の時に見に行くものっていうのも当然だし、藍染の小物もいくつも持っているから忘れてたけど、徳島ってどういうところかあんまり知られてない県なんだった!!都道府県魅力度ランキングも下から2番目なんだった!!! 四国民の誇りでもありコンプレックスでもある離れ小島ゆえに、「四国には行ったことがない」と言う方も多いし、地方創生が叫ばれる前までは「

          ところで、徳島県阿南市ってこんなところです!

          レシピのない料理教室

          この春から、月に1回精進料理を作る会を開催して胡麻豆腐を作っているのだけれど、毎回出来上がりが違うのがとてもおもしろい。決まったレシピで作るのだから同じ味、同じような食感、同じような色や見た目でできなければいけないのかもしれない。ただこのレシピは特別。胡麻と水と葛だけでできているのだ。いかに胡麻が擦れているかが味の決め手で、いかに葛が練れているかが食感の決め手。同じものを使っていても、その日の気候、作り手によって様々な出来上がりになるところが料理らしさを感じられて楽しい。

          レシピのない料理教室

          田舎の寄り合いと人付き合いと世代交代システム

          田舎へ引っ越す際の心配事といえば「付き合い」ではないだろうか。移住相談でも消防団や町内会について聞かれることもしばしばある。これは地域や所属している人によると思っているのでいいとも悪いともなんとも言えない。消防団というと操法大会の訓練で仕事終わりや休日に出なければならなかったり、お酒を飲むのに集まっているとか聞くけれど、火事の時には1番に駆けつけてくれるのはもちろん、大雨の日に危険な場所があると出動して夜通し詰めてくれたり、行方不明者がでると(認知症による徘徊で帰ってこなくな

          田舎の寄り合いと人付き合いと世代交代システム

          いただきますまでの距離

          「いただきます」と食事の前に手を合わせるのは、食事を作ったものやその食材を育てたもの、そしてその食材に対して感謝の気持ちを唱えるという子供の頃に教わる日本文化。精進料理にその起源があり、修行僧は食事(じきじ)作法に則って食事をする。その中でも「五観の偈」という「いただきます」を掘り下げたものがある。 五観の偈(平等寺食事作法 白水文庫4より) 一には功の多少を計り彼の來處(らいしょ)を量れ <この料理がどのようにしてできたか考えなさい> 二には己が德行の全か闕(けつ)か

          いただきますまでの距離

          田舎にUターンして思うこと

          農道を走ると青々とした田んぼが広がって気持ちがいいこの時期、わたしたちの町では夏祭りの準備でそわそわし始める。小さな町にある神社の天神祭に合わせて商工会のメンバーが打ち上げ花火を奉納し、夜店を集めて夏祭りを開催している。 地域おこし協力隊として活動を始めるまで商工会というものの存在を知らなかったけれど、地域の事業者が業種関係なく集まって町を活性化しそれぞれの事業の発展にも繋げようと活動している団体は全国各地にある。 この町には商工会だけではなく婦人会など他にも有志団体がいくつ

          田舎にUターンして思うこと

          田舎暮らしの夜のお散歩

          昨日の夜のこと、なんだか外が気持ちいいのでちょっと散歩に出かけてみようと歩いていたら蛍をみつけた。ここ数日、「蛍出てきたねー」なんて話は聞いていたので、近いうちに蛍を見つけに行こうなんて思っていたんだけれど、すぐそこにいた。その時期がくれば当然のようにいるんだなーと思うと、なんて素敵な暮らしなんだろうと改めて思う。 なんで今日は外が気持ちいいなんて思ったのかというと、おそらく昼間に入ったお店が空調がよく効いていてひどく寒い思いをしたからじゃないか。確かに昼間は暑くてまだ梅雨

          田舎暮らしの夜のお散歩

          胡麻豆腐をつくるときの心得

          精進料理のなかでもおもてなし料理と言われる「胡麻豆腐」。高野山や永平寺に行くと、お土産でも売られている。 胡麻を擦って練りゴマの状態にし、葛で固める。出汁や調味料を入れるものや、練りゴマから作るものなどレシピは様々。そんななかでも胡麻と葛と水だけで作るレシピがあり、胡麻を油がじっとりと出てくるまで擦り続け、抽出した胡麻の油を少しずつ水を加えて溶かし、葛で固める。調味料を加えないので胡麻の擦り加減が味の決め手。とっても時間はかかるし安定した味にはならないけれど(ごまかしがきかな

          胡麻豆腐をつくるときの心得

          精進料理を習うときにしておく心構え

          東京の飲食店で働いていたころ、会社の中にいて働いていればお金が貰えるけれど、1人になったときになにもできるものがない自分にがっかりしたり不安になったりした。たとえばお金の価値も言葉も文化も違うところに行った時に、人を喜ばせられるものすらない。歌がうたえたり、絵を描いたり、髪を切ったりできれば人に何か与えられる。けれど私にはそういう特技みたいなものがなかった。 好きな仕事をしていたので転職を考えていたとかなにかに行き詰まったわけでもなかったんだけれど、自分を振り返ることになって

          精進料理を習うときにしておく心構え

          四国行ったことないんですという人が多いなか、東京から徳島へ通う若者と接していて思ったこと

          今年になってから東京の大学生運が強くなっている私ですが GWにも案内した。2月に行った移住相談会で出会った子で、年明けに「藍染したい!」と思い始めてからもう何度もバイト代を使って東京から徳島までやってきている女の子。うちに来るのももう2度目。春には大学を卒業し、働き始めたので今度は仕事の合間をぬって徳島を訪れている。もちろん高速バスを使って(若い女の子は高速バスを使ってやってくるのだ)。今回は特別に大型な連休だったので東京から徳島を直接繋ぐ高速バスはすべて完売していて、わざ

          四国行ったことないんですという人が多いなか、東京から徳島へ通う若者と接していて思ったこと

          東京の女子大学生を案内して移住について思ったこと

          阿南市では大学生の地域実習を受け入れているどうやら東京の女子大学生運が強くなっているみたいで、GW明けにも阿南を案内していた。若い女の子はみんな東京から徳島県阿南市まで夜行バスを使ってやってくる(わたし調べ)。 徳島県阿南市では2016年より東京にある大正大学地域創生学部の地域実習を受け入れていて、1年生と3年生が約40日間阿南市に滞在しそれぞれの研究テーマをもって阿南市のことを調べたり地元住民に調査したりしている。2017年から関わっているが、関東近郊出身で学校にも実家から

          東京の女子大学生を案内して移住について思ったこと