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徳島県阿南市に引っ越してきてしたこと<はじめての滝>

今から2年ほど前の2017年4月に地域おこし協力隊として徳島県阿南市へ引っ越してきた。生まれ故郷ではあるけれど、都会で働いてマンション暮らしをしていた私は、13年ぶりの田舎での生活にわくわくしていた。

滝を見たこともあんまりなかったけど

地域おこし協力隊になって数ヶ月たった夏の日、町でばったり会ったお寺の住職さんに、「明日、滝行あるけどどう?」と声をかけていただいたのをその場で「行きます!」と返事して、私の初めての滝入りが決まった。
田舎で暮らすと突然滝に入ることになるんだ、と驚いたのを覚えている。
滝行っていったいどんなものなんだろうとどきどきしながら、お寺に行ってみるとまず滝着を渡されて着替えることになる。滝着は真っ白なのでみなさまもし滝行に突然行くことになった場合、下着は目立ちにくい色(肌色)にしておきましょう。
そのあとお寺の本堂にて護摩祈祷をして安全祈願し滝へ。滝に入ったら体をしっかり保つために大きな声を出していてくださいと御真言をおそわり、滝は首の後ろのところに当てるよう注意をうける。滝では住職さんがまず礼をして御真言を唱える。それから私たちは入水。
川の上流へと少し山の中に入った比較的行きやすい場所にある滝で、そんなに高さもなく3〜4階建の建物から水が落ちてきているかんじ。水量もそんなになくて、暑い日だったから「気持ち良さそう、うわーーい!」なんて思っていた。
ところが川に足を入れると思ってる以上に冷たくて、滝の下に向かうとどんどん体温が奪われて全然足が進まない。山の水に足をつけた瞬間から修行は始まっていた。
滝が落ちてきている真下まで行ったら、ゆっくりと体を近づける。近づいただけでもひんやりとしてくる。水が落ちて来ているところに肩から当ててみるけど、冷たくて首の後ろまで持っていけない。御真言も出てこなくて頭の中真っ白。滝に耐える。冷たい。本当に冷たい。体が耐えていられない。ちょっと首の後ろに当てたらすぐに背中あたりにずらしたくなる。どうどうと落ちてる真冬の滝で水行している人ってほんとにすごい。声を大きく発して耐える。御真言は出てこない。それっぱいことをというかとにかく声を発する。最初に住職さんから「滝に耐えられないのでとにかくなんでもいいから大声を出していてください」って言われたけど本当だった。あれはこういうことだったとは。

私は運動部で体を鍛えたり、立ち仕事で何時間も動き続けてはいたから、体力で耐えることにはなれていたつもりだったんだけれど、滝行はそう簡単には行かなかった。滝行なめてた。

便利と不便の必要性

都会での便利な生活に慣れすぎててだいたいのことはできるような気でいたけど、水温調整されていない水は冷たいのだ。滝行のおかげで、田舎の洗礼を受けた気持ちになれた。


読んでくださってありがとうございます。精進料理がきっかけで移住したと言えるくらい精進料理の世界にはまっていますが、食べるものはなんでも好きです!四国は野菜に果物、お魚などおいしいものがたくさんあるので、食べものに使わせていただきたいと思っています。レポートします!