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君に届ける、初夏の風

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君に届ける、初夏の風

君に届ける、初夏の風

 少し季節外れな題名。今年の初夏に書いたものです。趣味をたっぷり詰め込んだ、ボーイミーツガール。どうぞお付き合いください。

「君に届ける、初夏の風」

気持ちのいいそよ風で目を覚ませば、だいたいはいい一日が始まる。

都内から約三時間、新幹線とローカル線を乗り継いで、そこからは一日に
数えるほどしかないバスに乗っていき、着いた都はいずこかな。とんだ田舎、いや、ドのつく田舎である。山守葵が、この死

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君に届ける、初夏の風2

君に届ける、初夏の風2

前回の続きになります。読んでない方はぜひ初めから、、、

「さあ、ついたよ。」
道中、弾丸のように浴びせられていた葉一の喋りから解放され、葵はホッと一息ついた。そのやかましさと言ったら東京の中心街にも引けを取らないだろう。葵は元来静かな空間を好む。家の中が、母と自分とだけでは静かな空間になりがちだったからかもしれない。はたまた母の放任主義から、幼少に夜の繁華街に出かけ、オニーサンらに食らったトラウ

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君に届ける、初夏の風3

君に届ける、初夏の風3

続きになります。ぶっちゃけ題名がすごく恥ずかしいのは、この拙文を読んでくださる皆さんにだけ伝えておきます;)

「改めまして、どうも初めまして、山守勝(まさる)です。明日には苗字は名乗れなくなるから、どうぞ気軽に勝と呼んで。」
勝がきれいに正座の体勢から両手を畳の床につけて頭を下げた。

「初めまして、、、えっ、なんで苗字、、、?」
勝の言葉に違和感を感じ、葵は顔を上げる。勝の黒く大きな瞳と目が合

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君に届ける、初夏の風4

君に届ける、初夏の風4

おはようございます。なんとこのシリーズの2が30人の方にみていただけたようです。感謝・感激!!!次の目標は『10いいね』にします!(皆さんご協力を‥‥笑)

1話リンクです💭

「おはようございます、朝です。」
まどろんでいると、ふすまの向こうから声がした。まさか自分を起こしに来る使用人がいるとは思っていなかった葵は驚いて飛び起きた。
「おはようございます。本日の朝餉をお部屋の前に置かせていただ

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君に届ける、初夏の風5

君に届ける、初夏の風5

おはようございます。週末が明けてしまいましたね…。学校が忙しくなってきて、投稿頻度が下がるかもしれませんが、どうぞお付き合いください。
それと、スキしてくださる皆さん、本当にありがとうございます!今回もお付き合いください。

君に届ける、初夏の風|仲戸カナ角|note

雨が地面と葉に打ち付けてうるさいはずなのに、山がそのほかのざわめきを生み出し始めたことに勝はすぐ気が付いた。実際には木立の影で監

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君に届ける、初夏の風6

君に届ける、初夏の風6

 

こんばんは、お疲れ様です。本日2投稿目。若い男女二人に癒されてください。

https://note.com/kimonorice/n/n2aaa43f766b3

 午後三時。ばあさまとの対決を終え、満腹になって、濡れたからだを温めていたら、強烈な睡魔に襲われてつい二、三時間ほど眠ってしまっていたらしい。
 気晴らしに歩こう。葵は立葵の間からでて、庭を散策した。本当に山守家の屋敷は広い。庭

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君に届ける、初夏の風7

シリーズ?完結です。

気持ちのいい新緑の風が葵と勝の髪を揺らす。葵が山守家にきて、一年弱が過ぎた。
「これまで教えたことはとりあえずのお作法やら、教養やらは、私が出ていっても勉強はし続けるのよ。」
「分かってますよ、勝先生。」
「おちょくってるはね…」

 およそ一年前、勝の御結納の儀を中断させたあの日、葵は勝の代わりに自分が次期頭首となる事をばあさまに申し込んだ。葵は女子ばかりの人生を定めてし

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