JW413 甲斐の国から
【東国鎮定編】エピソード4 甲斐の国から
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
崇神天皇の皇子(みこ)、豊城入彦(とよきいりひこ)(以下、トッティ)は東国へと旅立った。
付き従う者たちは、下記の通り。
トッティの息子、八綱田(やつなた)(以下、つなお)。
大伯父の大彦(おおひこ)。
そして、多建借間(おお・の・たけかしま)(以下、カシマ)。
采女筑箪(うねめ・の・つくば)(以下、つっくん)である。
トッティ「・・・ということで、着いたのか?」
大彦「着いたんだな! 甲斐国(かい・のくに:現在の山梨県)に着いたんだな!」
トッティ・つなお・カシマ・つっくん「はぁぁぁ?!」×4
つなお「大彦じいさま、冗談が、キツ過ぎまするぞ。我らは、東国に向かっておるのでござるぞ?」
大彦「でも、その途中で、甲斐国に寄れると思うんだな。」
つっくん「ま・・・まあ、寄ることは出来るけどよぉぉ・・・。」
大彦「・・・ということで、大滝神社(おおたきじんじゃ)に着いたんだな。」
トッティ「先生! ここは、先生の孫、武川別(たけかわわけ)こと『ジュニア』が祭主を務めている社(やしろ)ではありませんか? たしか・・・エピソード329で・・・。」
大彦「その通りなんだな! 久々の再会なんだな!」
つっくん「大彦様は『おりじなる』設定で来てるんだよな? それっておかしくないか?」
大彦「良いと思うんだな。おーい! ジュニアァァァ!」
ジュニア「えっ? おじいさま? な・・・なにゆえ?」
トッティ「再従兄弟(またいとこ)も来てやったっぺよ!」
ジュニア「ト・・・トッティ様まで・・・。」
大彦「せっかくなので、甲斐国に寄ってみたんだな。」
ジュニア「左様にござりまするか。では、みなさまに会わせたい御仁(ごじん)がおりまする。」
一同「ん?」×多数
ジュニア「此度(こたび)、科野国造(しなの・のくに・のみやつこ)に任じられた、多武五百建(おお・の・たけいおたけ)こと『イオ』殿にござりまする。」
イオ「読者のみなさま、お初にお目にかかりまする。我(われ)が『イオ』にござりまする。そして『カシマ』! 息災(そくさい)のようで、なによりじゃ!」
カシマ「なっ?! 汝(なれ)が科野国造になったのか?」
トッティ「ん? 知り合いか?」
カシマ「はっ。それがしと『イオ』は、同じ神八井耳命(かんやいみみ・のみこと)こと『カンヤ』様の末裔・・・。兄弟とも、おじさんと甥の間柄とも言われており・・・。」
イオ「この物語では、我(われ)は叔父。汝(なれ)は甥っ子じゃ!」
カシマ「なっ! そのような設定にされてしもうたのか?!」
イオ「そうすれば、我(われ)が偉そうに振る舞えるであろう?」
つなお「そ・・・そういう決め方も有るのか?」
トッティ「とにもかくにも、東国に辿り着けなかったっぺよ!」
果たして、一行は、東国に辿り着けるのであろうか?
次回につづく
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