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JW401 農業発祥の地

【崇神改革編】エピソード28 農業発祥の地


第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。

紀元前59年、皇紀602年(崇神天皇39)3月3日。

天照大神(あまてらすおおみかみ)(以下、アマ)は、丹波(たにわ:現在の京都府北部)の吉佐宮(よさ・のみや)に引っ越しした。

地図(丹波)

豊鍬入姫(とよすきいりひめ)(以下、きぃ)は、この地を治める、彦坐王(ひこいます・のきみ)(以下、イマス)と共に解説をおこなう。

イマスの息子、丹波道主王(たにわのみちぬし・のきみ)(以下、ミッチー)。

ミッチーの妻、河上摩須郎女(かわかみのますのいらつめ)(以下、マス子)。

御食事担当の豊受大神(とようけのおおかみ)(以下、とよよん)も解説に加わるのであった。

系図(きぃ、イマス、ミッチー、マス子)

ミッチー「まさか、エピソード300で紹介した、天女の羽衣伝説(はごろもでんせつ)が関わってくるとは思わなんだ・・・。」

とよよん「でも、そう言われてるのよん。次に紹介する神社も、天女に関わる神社なのよん。」

アマ「外宮(げくう)の、もう一つの候補地、その名も、比沼麻奈為神社(ひぬまないじんじゃ)じゃ。」

比沼麻奈為神社(鳥居と拝殿)

とよよん「こちらの社(やしろ)では、完全に、天女は『あちし』だったとされていて、磯砂山(いさなごやま)に降臨したと伝えられてるのよん。」

地図(磯砂山)
磯砂山(北から望む)

マス子「ここで、エピソード398で話題にのぼった、比治(ひじ)の真名井(まない)と関わってくるんですね?」

地図(比治の真名井)

ミッチー「なるほど・・・。天女が降臨した地は、比治の真名井・・・。そして、そこに、それがしが館を建てた・・・。天女は『とよよん』・・・。つながって参ったぞ!」

とよよん「それだけじゃないわよん。比沼麻奈為神社の社伝では、『あちし』こと天女が、農業を伝えたとされてるのよん。そういうことで、我が国の農業発祥の地ともされてるのよん。」

アマ「京都府京丹後市(きょうたんごし)の峰山町二箇(みねやまちょう・にか)には『月(つき)の輪田(わでん)』という、水田史跡が有るのう。」

月の輪田(近景)
月の輪田

とよよん「あちしが、叔母上のために稲作を始めた地と言われていて、稲作発祥の地とも呼ばれてるのよん。それから『月の輪田』は『三日月田(みかづきた)』とも言われてるのよん。」

アマ「ちなみに、比沼麻奈為神社は、京都府京丹後市の峰山町久次(みねやまちょう・ひさつぎ)に鎮座(ちんざ)しておるぞ。」

地図(比沼麻奈為神社)
地図(月の輪田)

イマス「これで、全てにござりまするか?」

アマ「まだじゃ。わらわの吉佐宮(よさ・のみや)について、最後の候補地が有るぞ。その名も、笶原神社(やはらじんじゃ)じゃ。笶原神社(やぶじんじゃ)とも呼ばれておる。」

笶原神社(鳥居と拝殿)

きぃ「よく見ると、『笑う』ではないのですね。」

アマ「そうなのじゃ。されど、後世の者たちは『笑う』と勘違いしてしまったようでな・・・。『えばらじんじゃ』と呼ぶ者もいるようじゃ。」

マス子「せやけど、アマ様? 笶原神社の祭神は『とよよん』と、アマ様の弟君、月読命(つくよみ・のみこと)になってますけど?」

アマ「ま・・・まあ、いろいろあったのであろうな・・・。」

とよよん「鎮座地は、京都府舞鶴市(まいづるし)の紺屋(こんや)よん!」

地図(笶原神社)

こうして、なにはともあれ、アマ様は吉佐宮に鎮座したのであった。 

つづく

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