JW373 大吉備津日子再婚
【桃太郎編】エピソード43 大吉備津日子再婚
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
大吉備津日子(おおきびつひこ)(以下、芹彦)と若日子建吉備津日子(わかひこたけ・きびつひこ)(以下、タケ)の一行は、ついに賊を平定した。
そして、吉備(きび:現在の岡山県と広島県東部)において、最後の解説がおこなわれるのであった。
芹彦「さて、平穏無事と相成った(あいなった)わけじゃが、ここで、遣霊彦(やりたまひこ)こと、ジョンに、褒美(ほうび)を与えようと思う!」
ジョン「おいおい、いいのか?」
芹彦「うむ! 大井庄(おおい・のしょう)の内、五か所を授けようぞ!」
ジュリアン「おお! 親父! 土地を治める豪族になるんか!?」
ヨーコ「あなた! やったじゃない!」
ショーン「わしは、猛烈に感動しとる!」
ジョン「お・・・おお・・・。ありがとな。」
トメ「ちなみに、大井庄は、二千年後の地名で言うと、岡山市(おかやまし)の北区大井(きたく・おおい)のことだよ。」
オーイナ「ちょっと待てぃ! わしには、無いんか?」
芹彦「無い!」
オーイナ「ええぇぇ・・・(´;ω;`)。」
タケ「オーイナ。仕方がない。伝承に無い以上、何も語れぬ。されど、褒美が無かったとも言い切れぬぞ。なにかしらの褒美は有ったはずじゃ。」
オーイナ「そうであってほしいのう・・・。」
サモリ「では、芹彦様・・・。小生(しょうせい)の娘『たか』と、祝言(しゅうげん)を挙(あ)げましょうかねぇ。」
芹彦「なに?! なにゆえ、そうなるのじゃ!?」
たか「皇子(みこ)? 嫌なのですか?」
芹彦「い・・・嫌というわけではない! ただ、それがしには、亡き妻、百田弓矢姫(ももたのゆみやひめ)こと『ユミ』がおって・・・。」
犬「エピソード258にて、作者の陰謀で、疫(やく)によって、亡くしておられるのじゃ・・・(´;ω;`)ウッ…。」
サモリ「疫というのは、作者オリジナルですが、先立たれたことは、伝承通りなんですよねぇ。」
芹彦「そ・・・そうなのか!?」
たか「そして、私を妻に迎えるのです。吉備の豪族と誼(よしみ)を結び、関係を強固なモノにしたというわけです。これも、軍略にございましょう?」
芹彦「ぐ・・・軍略? そうじゃ! それがしは、武人! 軍略こそ、生き甲斐よ!」
たか「では、よろしゅうございますね?」
芹彦「た・・・たか・・・。こちらこそ、よろしく頼む!」
たっちゃん「前回、伯父上が、父上かもと申しておられましたが、そうなると、義母上?」
こうして、ヤマトと吉備は、強固な関係となったのであった。
桃太郎編、終幕!
つづく
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?