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JW356 鮎と鵜と
【桃太郎編】エピソード26 鮎と鵜と
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
吉備(きび:現在の岡山県と広島県東部)では、温羅(うら)が暴れまわっていた。
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鎮圧の命を受けたのは、彦五十狭芹彦(ひこいさせりひこ)(以下、芹彦)と稚武彦(わかたけひこ)(以下、タケ)。
一行は、岡山県矢掛町(やかげちょう)の嵐山(あらしやま)を挟んで、温羅軍と戦う。
最終決戦である。
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温羅「ウリ(私)に勝てると思っているニカ!? 笑止千万(しょうしせんばん)ニダ!」
芹彦「何をぉぉ・・・。それがしの矢! 受けてみよ! とぉ!」
しかし、芹彦の矢は、温羅まで届かず、松の木に引っかかってしまった。
温羅「何をやっているニダ! そんな、へなちょこな矢では、ウリを倒せないハセヨ!」
たっちゃん「嵐山の松の木に、矢が引っかかった。それゆえ、矢掛(やかげ)という地名が生まれたのじゃ。」
ジョン「矢掛町の地名起源だぜ!」
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芹彦「解説御苦労! もう一本、喰らえっ! とぉ!」
次に放った矢は、木と木の間を通り抜けた時、矢の羽が抜けてしまった。
温羅「アイゴー(うわぁ)! 羽の無い矢が飛んできたハセヨ!」
ジュリアン「矢は、そのまま飛んでいき、刺さったところが、羽無(はなし)という地名になったんじゃ。」
トメ「矢掛町の上高末(かみこうずえ)にある、羽無地区のことだね。」
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オーイナ「ほんじゃけど、変な方向に飛んでいるような・・・。」
タケ「芹彦は、矢が、それほど、うまくはないからのう・・・。」
芹彦「タケ! それは言わぬ約束だったはず!!」
タケ「あっ! す・・・すまぬ。」
温羅「よし! 今のうちに、逃げるハセヨ!」
ヨーコ「あっ! 温羅が逃げ始めたわよ!」
芹彦「待てぃ! そこの鬼! 待てぃ!」
温羅「待つわけないニダ! 変化(へんげ)の術!」
ドロン!
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たか「あっ! 温羅が、鮎(あゆ)に変化しましたよ!」
芹彦「性懲(しょうこ)りもなく・・・。変化の術!」
ドロン!
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ショーン「あっ! 芹彦様が、鵜(う)になった!」
ジョン「これで、何回目だ?」
そして、今回も、期待通りというか、お約束というか、温羅は捕まったのであった。
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芹彦(鵜)「ヘヒフォー、ホファエファフィー(敵将、捕らえたりぃぃ)!」
温羅(鮎)「分かったニダ! 降参(こうさん)ハセヨ!」
犬「ついに、温羅を降(くだ)したぞ!」
戦いは終わった。
解説が始まる。
つづく
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