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ジャパンウォーズ(JW)第一部 神武東征〜欠史八代

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ジャパンのウォーズについて、改めて書いて参ります。いろいろ新しい情報が入ったので、書き直そうと思ったわけです。写真も載せて参ります。
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#古事記

JW25 兄の雄叫び

JW25 兄の雄叫び

【神武東征編】EP25 兄の雄叫び

孔舎衛坂(くさえのさか)の戦いで、中(なか)つ国(くに)の軍勢に敗北を喫した、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行は、盾津(たてつ)まで撤退した。

現在の東大阪市にある日下(くさか)周辺のことである。

矢傷を負った、長兄の彦五瀬命(ひこいつせ・のみこと)(以下、イツセ)は重い容体となっていた

サノ「兄上・・・。御気分は如何(いかが)ですか?」

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JW26 雄叫び、再び

JW26 雄叫び、再び

【神武東征編】EP26 雄叫び、再び長髄彦(ながすねひこ)の追撃から逃れ、茅渟(ちぬ)の男水門(おのみなと)に辿り着いた、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

この地で、長兄の彦五瀬命(ひこいつせ・のみこと)(以下、イツセ)は息を引き取ったのであった。

ここで次兄の稲飯命(いなひ・のみこと)と三兄の三毛入野命(みけいりの・のみこと)(以下、ミケ)が解説を始めた。

稲飯(いなひ)「男水

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JW27 彦五瀬の最期

JW27 彦五瀬の最期

【神武東征編】EP27 彦五瀬の最期

前回、和歌山県は紀の川河口近くにある、水門吹上神社(みなとふきあげじんじゃ)を紹介させてもらった。

この地でも、彦五瀬命(ひこいつせ・のみこと)(以下、イツセ)は雄叫びを上げていたのであるが、まだ息を引き取る気配はないのであった。

この状況に、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)は困惑していたが、他の者たちは、そうでもなかった。

というわけで、意気揚

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JW28 琴の浦の戦い

JW28 琴の浦の戦い

【神武東征編】EP28 琴の浦の戦い

長兄の彦五瀬命(ひこいつせ・のみこと)を失った、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

悲しみに暮れる中、二つの鏡を鎮座する候補地を目指していた。

サノ「兄上がいない・・・。まだ実感が湧かぬ・・・。」

そこに、おじいちゃんキャラの天道根命(あまのみちね・のみこと)(以下、ミチネ)がやって来た。

ミチネ「お気持ち、御察しもうしまするが、神宝を鎮座

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JW29 名草の英雄

JW29 名草の英雄

【神武東征編】EP29 名草の英雄

天道根命(あまのみちね・のみこと)(以下、ミチネ)が言う、同じ場所に二柱(ふたはしら)の神を祀るとは、一体どういうことなのか?

ミチネの説明は続く。

ミチネ「同じ場所に、二つの神社があるということですな。」

質問をした大久米命(おおくめ・のみこと)が驚嘆の声を上げる。

大久米(おおくめ)「えっ! 合祀じゃなくて、あくまで別々の神社が同じ場所にあるってこ

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JW30 天磐盾

JW30 天磐盾

【神武東征編】EP30 天磐盾

名草戸畔(なくさとべ)を討ち果たし、名草の地を平定した狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

ここで、博学の天種子命(あまのたね・のみこと)と味日命(うましひ・のみこと)が補足説明を始めた。

天種子(あまのたね)「和歌山県海南市のガイドブックによると、紀の川の河口に大蛇が流れ着いたので、人々は神の化身として頭部、腹部、脚部の三つに分けて、それぞれを神とし

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JW31 兄たちの挽歌

JW31 兄たちの挽歌

【神武東征編】EP31 兄たちの挽歌

和歌山県(わかやまけん)新宮市(しんぐうし)の神倉山(かみくらさん)と言われている天磐盾(あまのいわたて)に登った、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

登山の理由を巡り、一行が語り合っていると、地元の民が突然、現れた。

地元の民「この山ですが・・・再登場するんで・・・よろしく。」

サノ「だっ・・・誰じゃ!? 名を名乗れっ!」

地元の民「不器

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JW32 熊野より愛を込めて

JW32 熊野より愛を込めて

【神武東征編】EP32 熊野より愛を込めて

嵐に遭遇した狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

二人の兄も海に身を投げて死亡してしまう。

もみくちゃにされる船団。

そして・・・。

サノ「というわけで、助かったようじゃな?」

いきなりの主君の質問に小柄な剣根(つるぎね)が答える。

剣根(つるぎね)「土地の者が船を漕(こ)ぎ、漂流する我々を助けたと伝承が残っているそうですぞ。」

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JW33 丹敷浦の戦い

JW33 丹敷浦の戦い

【神武東征編】EP33 丹敷浦の戦い

三重県熊野市の英虞崎(あごさき)の先端にある千畳敷(せんじょうじき)という、荒波に洗われる奇岩地帯に漂着した、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

解説は続くのであった。

まず、サノの息子、手研耳命(たぎしみみ・のみこと)(以下、タギシ)がサノに語り掛けた。

タギシ「父上? 大事なことを忘れておりませぬか?」

サノ「大事なこと? 何じゃ?」

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JW34 進撃の巨熊

JW34 進撃の巨熊

【神武東征編】EP34 進撃の巨熊
三重県熊野市の英虞崎(あごさき)の先端にある千畳敷(せんじょうじき)という、荒波に洗われる奇岩地帯に漂着した、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

丹敷浦(にしき・のうら)の豪族、丹敷戸畔(にしきとべ)を討ち取ったところで、突然、熊野の神と名乗る熊が襲撃してきた。

一行は熊野の神の毒気により、朦朧とするのであった。

ここで筋肉隆々の日臣命(ひのおみ

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JW35 神と神

JW35 神と神

【神武東征編】EP35 神と神

熊野の神の試練を乗り越えた狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)の元に、高倉下(たかくらじ)という男が現れ、更には武甕雷神(たけみかづち・のかみ)(以下、タケミー)と天照大神(あまてらすおおみかみ)(以下、アマ)が現れた。

神々の説明は続く。

アマ「出雲(いずも)の大国主神(おおくにぬし・のかみ)に国を譲(ゆず)ってもらった時、タケミーを派遣したのじゃが、その

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JW35.5 三毛入野は主人公

JW35.5 三毛入野は主人公

【高千穂編】エピソード1 三毛入野は主人公

紀元前663年、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行は、熊野の海で嵐に遭遇した。

そして、この状況に耐え切れず、二人の兄は海に飛び込んでしまったのであった。

稲飯命(いなひ・のみこと)は常世(とこよ)の国に行き、鋤持神(さいもちのかみ)となったが・・・。

もう一人の兄、三毛入野命(みけいりの・のみこと)(以下、ミケ)は、荒れ狂う波にもまれな

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JW35.6 鬼八の刃

JW35.6 鬼八の刃

【高千穂編】エピソード2 鬼八の刃

狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行と別れた三毛入野命(みけいりの・のみこと)(以下、ミケ)は、比古麻(ひこま)を供連れにして、高千穂(たかちほ)に戻ることになった。

途中、これまで出会った人々との再会を楽しみながら、旅を進めたと思う。

槁根津日子(さおねつひこ)「わては居(お)るようで、居(お)らんのや。」

二号「ンア~。」

興世姫(おきよひめ

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JW36 高倉下の神社

JW36 高倉下の神社

【神武東征編】EP36 高倉下の神社

前回は三毛入野命(みけいりの・のみこと)のエピソードを紹介させてもらった。

今回から、再び狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行の物語に戻ろうと思う。

一行は、熊野の神による試練を乗り越え、天照大神(あまてらすおおみかみ)や武甕雷神(たけみかづちのかみ)との邂逅を果たした。

そして今、饒速日命(にぎはやひ・のみこと)の息子、高倉下(たかくらじ)が、

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