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ジャパンウォーズ(JW)第一部 神武東征〜欠史八代

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ジャパンのウォーズについて、改めて書いて参ります。いろいろ新しい情報が入ったので、書き直そうと思ったわけです。写真も載せて参ります。
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#古代日本

JW29 名草の英雄

JW29 名草の英雄

【神武東征編】EP29 名草の英雄

天道根命(あまのみちね・のみこと)(以下、ミチネ)が言う、同じ場所に二柱(ふたはしら)の神を祀るとは、一体どういうことなのか?

ミチネの説明は続く。

ミチネ「同じ場所に、二つの神社があるということですな。」

質問をした大久米命(おおくめ・のみこと)が驚嘆の声を上げる。

大久米(おおくめ)「えっ! 合祀じゃなくて、あくまで別々の神社が同じ場所にあるってこ

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JW30 天磐盾

JW30 天磐盾

【神武東征編】EP30 天磐盾

名草戸畔(なくさとべ)を討ち果たし、名草の地を平定した狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

ここで、博学の天種子命(あまのたね・のみこと)と味日命(うましひ・のみこと)が補足説明を始めた。

天種子(あまのたね)「和歌山県海南市のガイドブックによると、紀の川の河口に大蛇が流れ着いたので、人々は神の化身として頭部、腹部、脚部の三つに分けて、それぞれを神とし

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JW31 兄たちの挽歌

JW31 兄たちの挽歌

【神武東征編】EP31 兄たちの挽歌

和歌山県(わかやまけん)新宮市(しんぐうし)の神倉山(かみくらさん)と言われている天磐盾(あまのいわたて)に登った、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

登山の理由を巡り、一行が語り合っていると、地元の民が突然、現れた。

地元の民「この山ですが・・・再登場するんで・・・よろしく。」

サノ「だっ・・・誰じゃ!? 名を名乗れっ!」

地元の民「不器

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JW32 熊野より愛を込めて

JW32 熊野より愛を込めて

【神武東征編】EP32 熊野より愛を込めて

嵐に遭遇した狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

二人の兄も海に身を投げて死亡してしまう。

もみくちゃにされる船団。

そして・・・。

サノ「というわけで、助かったようじゃな?」

いきなりの主君の質問に小柄な剣根(つるぎね)が答える。

剣根(つるぎね)「土地の者が船を漕(こ)ぎ、漂流する我々を助けたと伝承が残っているそうですぞ。」

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JW33 丹敷浦の戦い

JW33 丹敷浦の戦い

【神武東征編】EP33 丹敷浦の戦い

三重県熊野市の英虞崎(あごさき)の先端にある千畳敷(せんじょうじき)という、荒波に洗われる奇岩地帯に漂着した、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

解説は続くのであった。

まず、サノの息子、手研耳命(たぎしみみ・のみこと)(以下、タギシ)がサノに語り掛けた。

タギシ「父上? 大事なことを忘れておりませぬか?」

サノ「大事なこと? 何じゃ?」

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JW34 進撃の巨熊

JW34 進撃の巨熊

【神武東征編】EP34 進撃の巨熊
三重県熊野市の英虞崎(あごさき)の先端にある千畳敷(せんじょうじき)という、荒波に洗われる奇岩地帯に漂着した、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

丹敷浦(にしき・のうら)の豪族、丹敷戸畔(にしきとべ)を討ち取ったところで、突然、熊野の神と名乗る熊が襲撃してきた。

一行は熊野の神の毒気により、朦朧とするのであった。

ここで筋肉隆々の日臣命(ひのおみ

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JW35 神と神

JW35 神と神

【神武東征編】EP35 神と神

熊野の神の試練を乗り越えた狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)の元に、高倉下(たかくらじ)という男が現れ、更には武甕雷神(たけみかづち・のかみ)(以下、タケミー)と天照大神(あまてらすおおみかみ)(以下、アマ)が現れた。

神々の説明は続く。

アマ「出雲(いずも)の大国主神(おおくにぬし・のかみ)に国を譲(ゆず)ってもらった時、タケミーを派遣したのじゃが、その

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JW36 高倉下の神社

JW36 高倉下の神社

【神武東征編】EP36 高倉下の神社

前回は三毛入野命(みけいりの・のみこと)のエピソードを紹介させてもらった。

今回から、再び狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行の物語に戻ろうと思う。

一行は、熊野の神による試練を乗り越え、天照大神(あまてらすおおみかみ)や武甕雷神(たけみかづちのかみ)との邂逅を果たした。

そして今、饒速日命(にぎはやひ・のみこと)の息子、高倉下(たかくらじ)が、

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JW37 三本足、再び

JW37 三本足、再び

【神武東征編】EP37 三本足、再び

熊野で出会った、饒速日命(にぎはやひ・のみこと)の息子、高倉下(たかくらじ)が、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行に説明を続けていた。

高倉下(たかくらじ)「あの・・・天磐盾(あまのいわたて)の岩についても、説明がありまして・・・。」

サノ「では、そちらの解説も頼もうぞ。」

高倉下(たかくらじ)「岩の名前は『ゴトビキ岩』と言いまする。ゴトビキと

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JW38 今日から、おいは

JW38 今日から、おいは

【神武東征編】EP38 今日から、おいは

迷子になった狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

そこに八咫烏(やたがらす)(以下、三本足)が現れた。

三本足が先導し、日臣命(ひのおみ・のみこと)が道を切り開いていくと言う。

果たして、一行は山中から抜け出すことができるのであろうか。

そのとき、目の周りに入れ墨をした大久米命(おおくめ・のみこと)がやって来た。

大久米(おおくめ)「指

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JW39 菟田の兄弟

JW39 菟田の兄弟

【神武東征編】EP39 菟田の兄弟

山中から抜け出した狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

八咫烏(やたがらす)(以下、三本足)が新たな事実を口にした。

三本足「この菟田(うだ)にも、首長(しゅちょう)がいるんだ。『記紀(きき)』では、魁帥(ひとごのかみ)って表現されてる奴らだ。そいつらを恭順させねえと、菟田を平定したっちゅうことにはならねえだろ?」

サノ「奴らと申したな。一人では

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JW40 菟田釣り天井事件

JW40 菟田釣り天井事件

【神武東征編】EP40 菟田釣り天井事件

筋肉隆々の道臣命(みちのおみ・のみこと)と息子の味日命(うましひ・のみこと)、そして部下として編入された大久米命(おおくめ・のみこと)は兄猾(えうかし)の屋敷へと向かった。

道臣(みちのおみ)「ところで、兄猾(えうかし)の屋敷って、どこっちゃ?」

そこへ、三本足こと八咫烏(やたがらす)がやって来た。

三本足「おめえら、居場所も分からずに飛び出しちま

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JW41 久米部の歌

JW41 久米部の歌

【神武東征編】EP41 久米部の歌

狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)たち天孫一行と菟田(うだ)の人々の友好を深めるための饗宴(きょうえん)が開かれた。

弟猾ら、菟田の人々が用意した肉と酒で、大宴会をおこなったのである。

このとき、皇軍の兵士たち、すなわち久米部(くめべ)の連中が歌を謡(うた)い始めた。

菟田の 高城(たかぎ)に 鴫羂(しぎわな)張る 我(わ)が待つや 鴫は障(さや)ら

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JW42 吉野三人衆

JW42 吉野三人衆

【神武東征編】EP42 吉野三人衆

前回は宴会の模様を紹介させてもらった。

久米部の歌う唄は、来目歌(くめうた)と呼ばれ、宮中の儀式で歌われることになる。

今でも、唄に合わせて舞う久米舞(くめまい)が、天皇即位後に挙行される、大嘗祭(だいじょうさい)にておこなわれている。

ここで、永遠のセンター、大久米命(おおくめ・のみこと)が語り始めた。

大久米(おおくめ)「二千年後も歌われてるんすか

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