自己啓発書が「目標を紙に書け」と指示する理由とは?【ベンツ10】
自己啓発書でもっとも強調されることのひとつは、「目標を紙に書く」ことだ。書いた紙を持ち歩くようにという本もあるし、絵に描くようにという本もある。夢を表す写真を切り抜いて貼るといいという本もあれば、動画をつくるよう勧める本もある。いずれにせよ、言っていることはひとつだ。どんな方法でもいいから、夢を外側に出して表現しようということだ。
普通、夢は心にしまっておく。夢を紙に書き出すというのは、心にしまってある夢を外に表すという意味だ。必ずしも他の人がわかるように表現するということではない。自分だけがわかればいい。ともかく、客観的に紙に書くようにということだ。そうすれば、夢が実現する可能性が高くなるという。
★★★
夢をもっているとき、心で思うだけでは実現する可能性が低い。だが、紙に書けば実現する。本当だろうか? この命題に科学的根拠があるのかと問われたら、ないと答えざるをえない。この言葉には、科学的根拠がない。迷信のようなものだ。だから、私はこの命題をずっと無視してきた。「何を馬鹿なことを」と思っていた。
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