記事一覧
しのぶへ 大変なこと 19XX年5月2日
おじいちゃん、亡くなったんだね。
しのぶは「意外と元気」って言うけど、空元気じゃないか心配です。
泣くこと自体が、ストレス発散になるらしいよ。でも、しのぶが大きな声でわんわん泣いているところなんて、ぜんぜん想像できない。
私から見たしのぶは大人っぽくて、いろんなことガマンして、ひとりでがんばっちゃいそうだなって思う。
おじいちゃんのこと以外にも、何か大変なことがあったの? ネコちゃんのこと?
う
偲へ お礼と反省とお願い 19XX年6月26日
メモ帳、ありがとう! すっごくカワイイ!! みんなに見せたくて、だけど使うのがもったいなくて、ここぞというときに使うことにしてます。
というわけで、今回はもらったメモ帳を便せん代わりにしてみました。おすそわけ! ……しのぶからもらったものなのに、おすそわけは変かな。お返し、でもないし。しのぶが私のために選んでくれたステキなもの、しのぶにも持っててほしくて。それくらい、うれしかったよ! という気
しのぶへ ビッグニュース 19XX年10月18日
夏休み明けの小テストラッシュが終わったと思ったら、もう中間テストが目の前な今日この頃、いかがお過ごしでしょうか? 10月になるの、早すぎ!
久しぶりに冬服を着たら、重くてビックリしたよ。衣替えのときって、何度もカレンダー確認しちゃわない? みんなが夏服の中、ひとりだけ冬服だったらどうしようって、学校に着くまでずーっとドキドキしてた。
それはさておき。しのぶ、合宿がんばったんだね!
茶道部
しのぶおじょうさまへ 夏休みのご予定 19XX年7月25日
私の方こそ、すっかり間があいてしまってごめんね。
期末テストで頭がいっぱいの今日この頃でした。小学校のテストは勉強なんかしなくても100点とれたのに。あんなにたくさんのページをまとめてテストする必要あるのかな。いやになっちゃう。
でも、終わったことはもういいの! だって、始まっちゃったもんね!
NA TSU YA SU MI ~☆
茶道部で、合宿があるんだって。一年生は全員、一人でお茶
しのぶへ 我が家の変なルール 19XX年4月30日
すぐに返事しなきゃって思ってるわけじゃなくて。なんて返事をしようかな、何を書こうかなって、授業中とかお風呂に入ってるときとか、ずっとそわそわしちゃうの。早く書いちゃわないと、手紙のことで頭がいっぱいになって、何も手につかなくなっちゃう! というわけなので、しのぶはしのぶの時間があるときに、お返事くれたらいいからね。
茶道部、めずらしいのかな? 「似合わないとは思わない」って言いつつ、やっぱり
しのぶへ 部活のはなし 19XX年4月18日
お返事、ありがとう! うれしくて、「しのぶから手紙が来た!!」って、家族全員に自慢しちゃった!
私も、中学生のいそがしさにへとへとの毎日です。授業ごとに先生が変わるのって、すごくばたばたしない? 好きな先生が全部の授業をやってくれたらいいのになぁ。
そうそう、先生といえば。この学校、ふざけた話し方をするおもしろい先生ばかりだなって思ったらね、なんと、方言だったの! クラスの子も、みんな同じ
黒澤 偲 様 転居のお知らせ 19XX年4月3日
新住所へ引っ越しました。
お近くにお越しの際には、ぜひお立ち寄りください。
家族ともどもお待ちしております。
というわけで、新しいお家へやって来ました!
お母さんが書いてるのをマネしてみたけど、しのぶにこんなていねいな文を書くのは変な感じ。
はがきだけど、これが文通最初の手紙ってことでいいのかな。お返事、待ってまーす!
仁科
2020年を思い出す
創作TALKさんに参加すべく、2020年を振り返ることにしました。
どんなものかと言いますと、精力的に創作活動されている方々が、向上心の塊を握りしめながら一年の成果を振り返り、物語を練り上げるまでの過程や、興味深い製本の話、参考になること間違いなしのイベント参加についてなど大盤振る舞いで語られ、読んでいると「うわあ、すごいなあ」しか言えなくなる、そんな創作記事をまとめてくださる企画です。
15年前に思いついたのも、きっとお風呂だった
いつから創作を始めたか、皆さん覚えているものでしょうか。
私は、覚えているような覚えていないような。小学生対象の童話コンクールに応募しようと一本仕上げた記憶があるので、おそらくそれが最初のオリジナル完結作品だと思われます。
幼い頃から、物語は身近な存在で。
そんな私が衝撃的体験に襲われたのは、小学五年生のとき。生まれて初めて、本を読んで泣きました。ぼやける文字を必死で追おうとするも、涙が
月色眼鏡に似合うかお
ハム、チーズ、レタスにトマト。ツナマヨネーズ、たまごサラダ。たりないものはなんでしょう? ふかふかと包みこんでくれる、ほんのりとした甘みの、それ。たった二枚の薄い白が、いくつもの食材をまとめ上げ、おしゃれな一品に仕立ててしまう。それなくして、完成とは呼べないのです。
回りくどく始めてみましたが、あとは折本に表紙を付ければできあがりというお話です。
それはそれとして、サンドイッチ美味しいですよ
月色眼鏡にうつるもの
ここまでのあらすじ。
作った画像をまとめて折本にしようと思ったら、作った画像が使えなかった! 3マス戻る。
だが、しかし。こんなことでくじける私ではありません。お気に入りだけれど日の目を見てこなかった写真たちを御覧に入れるチャンスじゃないか。
さくっと気持ちを切り替えて、フォルダに目を通します。言葉を添える隙がある写真、ふっと何かが頭をよぎった写真。そういったものを選り分け、最終的に選ば