詩　：　棘

「棘」

その人は　爽やかな美しさと
探し求めていた人だった

耐えられぬ思いが抑えきれず
彼女にダメ元で
貴女に付き合ってと告白した

遠くからしか視てなかった人だった
告白は上手く通じ
その魅惑の虜にのめり込み
僕は　僕でなくなり自分を見失い
独占欲に走り過ぎた事で
彼女を苦しめた

その結果　彼女の別れようと思う表情に
変わった事に気付き
別れを言われる前に
自分の弱さを見せたくなくて
嫌われ　別れ話をされる事が怖くて
自分で別れを決断し
他人を介して　彼女に
誕生日のプレゼントと
別れのメッセージを添えて
格好つけて　変なプライドで
終わらせた

時間の経過という針の棘は
心の奥に入りこんで来た
残酷で　卑怯な罪を
やっと取れると思った時
今頃になり　別れを告げたの棘が深く
傷となり残った事を後悔した

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