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教師の仕事(AIとの付き合い方の授業をみて)

2023.4.13【159限目】 

今年、先生になった方へ

友人のお子さんが、今年小学校の先生になりました。始業式では、胸膨らませて子供たちと出会ったと思います。社会人として人生の記念すべき第一歩です。

初めて経験することが多く、不安と期待で過ごした一日目だったでしょう。

私の時もそうだったのですが、ついこの間まで学生だったのが、4月には、教師となって、学生生活から、責任ある教師の仕事に入るという、今までとは反対の立場になるのです。

教師になれた嬉しさとこれからの教師生活で、子どもや保護者や先生達と良い関係が作れるだろうかと、不安な気持ちもありました。


最初に心がけた事

出会った子供たちをよく知りたいと思いました。子どもが話す言葉から、どんなことを思っているのか、何をしたいのか、何を期待しているのかを理解するように努めました。

子どもを理解するために、私の気持ちが分かるように、思った事をそのまま子どもに表現して、私を理解してもらおうとしました。

子どもたちは、どんな先生かな、恐いのかな、面白いのかな、やさしい先生かなと、色々な思いで、私との出会いを迎えていたと思います。

スタートは、明るく、元気に、これから一緒に同じ時間を過ごす子どもたちが、人として育ち実りある一年にしたいと、毎年4月に思っていました。

新学期がスタートしたら、教師の仕事は、猫の手も借りたいぐらい忙しいのですが、心がけたことは、子どもと教師が心と心が通い合う人間関係が、教育の根本になるので、忙しさの中でも、子どもに寄り添う事を忘れないようにしました。


教師の仕事は、人を創ること

子どもたちは、学校での生活を通して、人として育っていきます。授業においては、教材を使って人を育てます。

教材研究を十分して、子どもたちに新しいもの、楽しいものを紹介し、学習の工夫やアイデアを考えて、子どもの興味関心を引き出し、意欲的に学べるようにします。

子どもたちが主人公になるような学習計画を考えます。

・基礎になる力をしっかり身に付け、自ら学ぶ意欲を持てるようにする。(学力の基礎を鍛え、漢字や計算などは達成し易い目標を決めて 少しずつステップアップして達成感を持たせる。)
・自由研究や発表・学級会や係活動(自ら考える力を育てる)
・読書・読み聞かせ(本に書かれている言葉を読んだり聞いたりすることによって、その内容をイメージする力を伸ばす。)
・遊び(大勢で元気に遊び、遊ぶ楽しさを通して集団で行動する喜びを知る。)
・音楽・図工・書写(美しいもの、良いものが分かる豊かな感性を身に付ける。)

など子どもが育つ教材がいっぱいあります。

子どもたちは、みんな賢くなりたい、出来るようになりたいという願いを持っています。子どもが頑張っていることを認めることで、やる気を持ち成果があれば、自信になります。

日々の活動を認め合いながら、子どもたちは成長していきます。


ChatGPTの衝撃

知りたい情報を入力すると、即座に回答してくれるため、自身で情報を探す必要が無く、時間短縮することが出来る、質問を入力するとChat形式で、その質問に対して回答を示す。

人間が作成したような自然な文章を作成することが可能なので、悪用される危険性があります。

広がるChatGPTが最近話題になっています。近未来はどんな世界になるのでしょうか。


NHK クローズアップ現代(2023.4.11)を見て
革命的なAIの登場に私たちはどう向き合うべきか考えました。

山形県高畠町の小学校では、ChatGPTを取り入れ「AIの付き合い方」を学ぶ授業が始まっている。

この日は、道徳の時間で、テーマは「AIに頼るか、頼らないか。」

教材に使ったのは、「かずや君」という少年が、仲の良い友達から「おかず」というあだ名を付けられ、嫌なのに、嫌われたくないと悩みを打ち明けられずにいる物語だ。

周りの人たちも、かずや君の事を、だんだんおかずと呼ぶようになり、かずや君はますます学校へ行く足取りが重くなっていく。

先生は、かずや君の悩みをChatGPTに相談してみた。すると・・・

ChatGPTの答え
「まずあなたがやるべきことは、友達にそのあだ名が気に入らない事を伝えることです。言い出すことが難しい場合は、自分の気持ちを伝えてもいいでしょう。」でした。

先生は、この物語に、ChatGPTがいたら、かずや君が頼っていたかどうか、児童たちにどう思うかたずねた。意見は分かれた。

「私は頼ります。AIだったらいろいろ教えてくれるし、解決策もおしえてくれるから。」
「まずは、お母さんやお父さんに言ってみて、ダメだったらAIに相談する。」

一方で、
「ぼくは頼りません。自分達で解決した方が、自分の気持ちをしっかり伝えられると想ったから。」
「ぼくは頼りません。だって、AIに頼ったら、人生でずっとAIに頼るかもしれないから。」

AIに触れることで、子どもたちに自ら考える姿勢を身につけてもらいたい。先生は、子どもたちに何度も問いかけていた。

最後に判断するのは誰?」と。ここで授業は終わっています。

革新的なテクノロジーは、いつの時代も歓迎と困惑で迎えられてきた。
インターネットの時も、スマートホンの時もそうだった。
ネットやスマホが私たちを豊かにしたか、幸せにしたか結果はでない。
未来を選び取っていくのは私たちだ。
                   クローズアップ現代より抜粋


AIが広がる中での学校の役割

このような急激な環境の変化は、これからの学校教育にも大きな影響を与えると思います。

正しい判断の出来る子ども「人間」を育てるのが、学校の大切な役割になると思いました。

これからの先生や学校の役割は、未来に大きな判断をまちがわない人を育てることが大切な課題になっていくと思います。

AIは私たちの創造性を高めるもので人間に代わるものではない。学校は人を育てる大切な場所です。

追伸
名古屋大学学長の卒業式の贈る言葉の中から
「人は人にしかできないことに挑戦していく。人間らしく、失敗をくり返しながら勇気ある知識人として活動してください。」

秋に芽を出したひまわりが、寒い冬を越して春に花がしっかり咲きました。
蕾のまま長く開かなったのであきらめていたのですが、力をもらいました。


今週のけい先生】※担当:夫(父)

フラワーアレンジメント
花に関わることが大好きなけい先生はフラワーアレンジメントを習った時期があって時々手造りしています。今回は、盛花の小品を生けていました。

シニア杯(60歳以上の所属クラブコンペ)で好プレー❕
夫のゴルフ仲間の骨折欠場で、代打出場して、ニアピンを2ホール獲得するなど、皆を驚かせました。後半、スタミナ切れで乱れたのが惜しかった。


【編集担当より】
ChatGPTのニュースをよく目にするようになったのは、ここ半年ぐらいでしょうか。OpenAI社のGPT-4の発表から、AIへの関心が急激に高まり、様々なサービスへの導入が日ごとに発表されています。

マイクロソフトが、今後数カ月以内にWordやExcel、PowerPoint、Outlook、Teamsなどに、GPT-4を導入するようなので、仕事の進め方が、一気に変わりますね。googleも指をくわえてみているということはないでしょうから、ここ数年以内に、世界の在り方が大きく変わるのが楽しみです。

2000年頃は、PC使える人と使えない人で大きな情報格差が産まれましたが、AIを使える方は、パフォーマンスの劇的な向上が見込まれる
でしょうから、その頃以上の格差が産まれることかと思います。

AIやIoT、AR、VRで、高効率化された世界は、SFで描かれるようなディストピアなのか、はたまた最高にHappyな世界なのか。まさに産業革命の前夜です。

社会の授業のうっすらとした記憶を呼び覚ますと、現在のビジネスの進め方やあり方は、マニュファクチュア(工場制手工業)のようなものかもしれません。ITやインターネットの恩恵を手作業で職人芸のようにこなしているといったところでしょうか。ここから、蒸気機関などを利用した工場制機械工業へ移行する最中かなと感じています。人がすべき仕事が劇的にかわるでしょう。社会の仕組みや枠組みも変わるのかもしれません。

有り余る情報や知識をもって何をなすか。教育の重要性もより高まっていくことかと思います。せっかくなので、技術や世界の革新を楽しめるように、今から準備していきたいものです。

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