見出し画像

高瀬石仏【大分の史跡巡り・第1回】

大分の史跡をご紹介するけい散歩
第1回は大分市南部稙田地区にある高瀬石仏です。

国指定史跡・高瀬石仏

平安時代後期、12世紀後半頃の作とされる石窟形式の摩崖仏。高さ1.8m、幅4.4m、奥行き1.5mの石窟の中に5体の像が彫られています。

密教の本尊である大日如来を中心に、右側には、富・知恵をもたらす如意輪観音、馬など家畜の安全・健康を守る馬頭観音、左側には、戦勝祈願の象徴である大威徳明王、悪疫を除くとされる深沙大将が祀られています。

約900年前の作ながら保存状態がよく、赤の彩色が残っています。表情が分かる像もいます。石に囲まれているおかげで風化の進行を防げたのでしょうか。

覆屋

2011年に建てられた覆屋(おおいや)には、地元の方が作った説明書が仏像1体1体に掲げられています。高瀬石仏が地域の人々に大切にされていることが窺えます。

深沙大将

5体の仏像の中にひときわ異彩を放つ像がいました。

深沙大将…三蔵法師がインドへ旅した際、砂漠で守護した鬼神で「西遊記」の沙悟浄のモデルともいわれています。

逆立った髪に、吊り上がった眉。首には9個のどくろの首飾り。左手で身体に巻き付いたヘビを握り、お腹には人面、足には象が描かれています。

この深沙大将像は全国的にも作例が少ないそう。近場でこんな貴重な作品に出会えるなんて!

筋肉隆々で憤怒の形相をした作が多いようですが、この高瀬石仏の深沙大将さんはどんぐり眼で愛嬌のあるお顔立ち。像高が小さいのも相まって可愛らしい。これも古くから愛されてきた所以なのかもしれませんね。

近隣のおすすめスポット・七瀬川自然公園

近隣の七瀬川自然公園
大型遊具や広大な芝生広場があり、春は桜、秋は紅葉、冬は梅の花、と四季折々の自然を楽しむことができます。遊び場としてはもちろんウォーキングにもおすすめ。犬のお散歩をしている方もよく見かけます。

七瀬川自然公園へお立ち寄りの際に、ぜひ高瀬石仏へ足を運んではいかがでしょうか?

所在地

高瀬石仏へのアクセスはこちらをご覧ください。

参考サイト等


記事を書くにあたって参考にさせていただきました。

【サイト】
高瀬石仏 | 日本一の「おんせん県」大分県の観光情報公式サイト
https://www.visit-oita.jp/spots/detail/4626

【動画】
大分の宝磨崖仏 #5 高瀬石仏
https://youtu.be/oNRSTCVA-E8

この記事が参加している募集

#この街がすき

43,763件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?