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森の文化博物館 企画展 挨拶文
挨拶文を掲載します。
取り組む動機がちゃんと書けたような気がします。
誰に見せたい作品なのかと問われれば、自分の表現の世界のため、そのために、春日という土地を借りているというしかありません。私の目的は古老の言葉を得たことによって得られる視覚を提示することです。
それでは、どうして、春日なのかといえば、春日を歩く時の、胸がしめつけるられるような感情にあるというしかありません。
さっきまで赤
目に見えるものと見えないもの について考える 対談に向けて
今回の企画展では、キュレーターの先生が私の作品を理解するためには「目に見えないもののの存在を理解する必要がある」と、パンフに書いてくれました。
実際、私は、目に見えないものの存在について、考えてきました。そして、春日を被写体に選んだのは、目に見えないものの存在が顕著だったからです。
最初に春日を訪れたとき、私は谷山の廃村で、菊の花を撮りました。誰もいない集落で、墓は並んで立ち集落に向かって、川向
「鳴リモノ」市橋美佳
私は「鳴リモノ」を振り鳴らす事で、詩を読誦する姿を想像します。
「鳴リモノ」とは、振ると音が鳴るのですが、静止した状態にも音は存在していると捉えたものです。それは意識の中に思い出そうとすれば思い出すことのできる音で、私はこれを作品の手掛かりとしています。
そう思えば、文字にも「あ」の音には『あ』という形があり、それによって言葉が楽譜のようにも見えてきます。「鳴リモノ」と言葉、どちらも音を内包し
企画展の準備 陶芸家の市橋美佳さん
10月22日の企画展に向けて、会場の準備をしました。照明を自分でやりかえる陶芸家の市橋先生。
この部屋は、柴田の家の写真が2枚、生活用具に根差した作品をつくるということで、生活のある写真を展示しています。柴田が一番好きなポートレートもここにあります。
和室の脇には川が流れ、いつも、川の音が。そして、栃の葉の影が入ってきます。先生の作品である鳴りモノがこの部屋でどう響くか。どうぞお楽しみに。
中山 山の講
中山集落の山の講です。いまも、行われています。この縄の向こうは結界です。縄より前に行くと注意されます。
「山の講には山に入らない。ごくうはんを備える。箸は1本。」
「山の講には山に入らない。神様が山の木を数えるから。」
ちなみに、山の講はやまのこという発音に聞こえます。
縄を編むのに半日かかります。山の講の碑には大山祇神と掘ってあります。
炭焼窯から炭を取り出す直前
炭を取り出す直前の炭焼き窯。炭は、炎にやかれ、向こう側に倒れています。春日の美束の炭焼き窯では3人の男性が従事。中心のしげさんは、木に火をつけることをうやると言いいます。うやるとは燃やすと違い、線香が燃えていくのと同じことといいます。
炭焼きは煙とかざでやっていくと聞いて、かざを風と間違えてノートにとり、直してもらいました。かざとは匂いです。しげんさんのおばあさんは、炭焼き小屋からも「ちょっとかざ
百日紅
中山観音寺の好きなところに百日紅があります。墓地の近くにあり、お盆のころに満開になります。
百日紅は美束の五輪石の近くにもあります。
「関が原で敗れた武将をほうむったその屋敷には、百日紅がある。」
しゅびよくほうむってただいまかえりました
「しゅびよくほうむってただいまかえりました」
この言葉を聞いて何のことかわかると思います。ほうむるとは埋葬ですが、しゅびよくがつきます。そして、ただいまかえりましたというように、施主に挨拶する姿が浮かびます。
葬儀の時に、安土で使われていた言葉です。この言葉を使うようになったのはいわれがあります。
「しゅびよくほうむってただいまかえりました。おいぼうが、さんまいで井桁に木を組んで、なきがら
PRESS RELEASE
◆プレスリリース◆
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◆ご取材のご案内◆
10月13日(木)10:00~15:00の間
10月18日(火)10:00~15:00の間
開催直前の展示会場を【先行解禁】します。
◆参加方法
ご取材頂けるメディア関係者の方は、事前に電話予約(0585-58-3111)をお願いします。その他、事前にご質問&ご要望等ございましたら、学芸担当までご連絡ください。どうぞよろし
呼び覚ますのは言葉、地霊 琵琶湖の水 琵琶湖の上のB29
企画展に向けて28日の小高先生との対談で、「呼び覚まされ写真を撮る」とのタイトルをつけました。
私は、何に呼び覚まされているのでしょう。初めて、春日に来たとき最初に惹かれたのは春日の地霊といってもいいと思います。廃村で、川向うの墓にむけられている菊の花。貸してもらったカメラを向けると、何かが写っているね、と言われたものですが、その何かとは地霊というものだと、そのころからわかってはいました。
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