有馬 慶

ライター。クラシック音楽・オペラ・バレエ・映画など観たもの・聴いたものについて書きます…

有馬 慶

ライター。クラシック音楽・オペラ・バレエ・映画など観たもの・聴いたものについて書きます。Webマガジン「FREUDE(フロイデ)」にて「FREUDE試写室」を担当。

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  • この曲がすごい!

    YouTubeの【この曲がすごい!】シリーズのスクリプトです。

  • 京都を楽しむ極意

    京都に年間4~5回ほど訪れる私が実用的な情報をご紹介します!

  • 【小説】JK芹沢千絵理はかく語りき

    クラシック大好きな女子高生・芹沢千絵理が周囲の人間を巻き込んでいくライトノベル風小説です。

  • 【旅行記】私と旅

    旅の思い出をつづることで、私自身の人生を見つめ直してみようという試みです。旅は道連れ世は情け…どうかしばしのお付き合いを。

  • 【エッセイ】私、芸術・評論

    『私、芸術・評論』は、私自身の人生を振り返りながら、私にとっての芸術や評論、そのあり方について探る試みです。

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【記事一覧】目次のようなもの

記事の量が多くなってきたため、こちらにまとめました。 目次のようなものと思っていただければ… 連載・シリーズは初回記事のみ載せています。 随時更新予定です。 自己紹介 まずはこちらをご覧ください。 エッセイ「私、芸術・評論」 私自身の人生を振り返りながら、私にとっての芸術や評論、そのあり方について探る試みです。 旅行記「私と旅」 旅の思い出をつづることで、私自身の人生を見つめ直してみようという試みです。 小説「JK芹沢千絵理はかく語りき」 クラシック大好きな女

    • 【演奏会評】歌の力に圧倒された春

       前回の投稿から1年半近く空いてしまった。その間、4年ぶりにヨーロッパへ行ったり、あれこれ面白いものを観たり聴いたりした。世の中もコロナ禍前と変わらどころか、それ以上に活動的になっているように感じる。と同時に世界中のあちこちで争いが起きている。多くの人々が犠牲になっている。まさにカオス、混沌とした時代を生きているのだと実感する。  さて、そんななか聴いた印象的な演奏が二つある。  一つはムーティ指揮東京春音楽祭による「アイーダ」。この組み合わせについては、以前にシューベル

      • 【この曲がすごい】マニアック解説第10弾!ラヴェル左手のためのピアノ協奏曲ニ長調

        この記事はこちらの動画を基にしています。 このシリーズでは知名度や歴史的な重要性に関わらず、私がすごい!と思っている曲を紹介していきます。 第10弾はラヴェル左手のためのピアノ協奏曲ニ長調。 ラヴェルの作品は人工的な冷たさや鮮烈な響きが魅力です。有名な「ボレロ」や「亡き王女のためのパヴァーヌ」、「ラ・ヴァルス」、「マ・メール・ロワ」、「クープランの墓」、「ダフニスとクロエ」など素晴らしい作品はたくさんありますが、今回はやや異色作である左手のためのピアノ協奏曲を取り上げたい

        • 【この曲がすごい】マニアック解説第9弾!ベートーヴェン交響曲第8番ヘ長調

          この記事はこちらの動画を基にしています。 このシリーズでは知名度や歴史的な重要性に関わらず、私がすごい!と思っている曲を紹介していきます。 第9弾はベートーヴェン交響曲第8番ヘ長調。ベートーヴェンの交響曲の中では比較的地味で目立たない存在です。しかし、小粒だがピリリと辛い独特の作品であります。 では、この曲はいったいどこが魅力的なのか、これから見ていきたいと思います。 ベートーヴェン交響曲第8番ってどんな曲? まずはこの曲の概要について簡単に説明しておきたいと思います。

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        • 【この曲がすごい】マニアック解説第10弾!ラヴェル左手のためのピアノ協奏曲ニ長調

        • 【この曲がすごい】マニアック解説第9弾!ベートーヴェン交響曲第8番ヘ長調

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        • 京都を楽しむ極意
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          14本
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          5本

        記事

          京都を楽しむ極意④モデルコースⅡ

          前回に引き続き、今回もおすすめのモデルコースをご紹介します。 今回は修学院・岡崎・蹴上方面のモデルコースです。 【注意事項】 ・いずれのコースも四条烏丸周辺に宿泊していると想定して、付近の駅・バス停を起点としています。 ・移動時間・参拝時間等はあくまで目安です。混雑状況等によって変わってきます。 ・路線や拝観可否等は最新の情報をご確認ください。 ①基本コース 《烏丸御池駅》  ↓地下鉄東西線7分 《蹴上駅》  ↓徒歩1分 【蹴上インクライン】  ↓徒歩3分 【南禅寺・天

          京都を楽しむ極意④モデルコースⅡ

          京都を楽しむ極意④モデルコースⅠ

          前回は至高のお寺10選をご紹介しましたが、今回からはおすすめのモデルコースをご紹介します。 まずは京都駅の南から東にかけての九条~東山方面のモデルコースです。 【注意事項】 ・いずれのコースも四条烏丸周辺に宿泊していると想定して、付近の駅・バス停を起点としています。 ・移動時間・参拝時間等はあくまで目安です。混雑状況等によって変わってきます。 ・路線や拝観可否等は最新の情報をご確認ください。 ①基本コース 《四条駅》  ↓地下鉄烏丸線5分 《九条駅》  ↓徒歩1分 《大

          京都を楽しむ極意④モデルコースⅠ

          京都を楽しむ極意③寺院編

          今回は京都観光の目玉、仏教寺院。定番のところはあえて外して厳選してみました。 ★★★…絶対に訪れてほしい! ★★…一度は訪れる価値あり! ★…満足度の高い穴場! ①光明院(東福寺)★★★ 名作庭家である重森三玲によって、東福寺方丈庭園とともに造られた枯山水の「波心庭」がすばらしい。有名な東福寺のすぐそばにあるのが噓のように観光客がいない。それどころか受付係すらいない。本当の静寂を堪能できる。ここを訪れずに京都を訪れたと言うなかれ! 京都 光明院 虹の苔寺|臨済宗東福寺派

          京都を楽しむ極意③寺院編

          京都を楽しむ極意②宿泊編

          本シリーズでは私のこれまでの経験を活かし、より実用的な情報をお伝えしたいと思います。皆様が京都を訪れる際の一助となりましたら幸いです。 さて、今回は宿泊場所です。活動の拠点をどこにするかというのも、交通と同じくらい重要です。 京都市内にはあちこちにホテルや旅館があります。 結論から申し上げます。ズバリ、四条烏丸から烏丸御池の間にあるホテルを選べば間違いないです。 その理由は、まず地下鉄烏丸線と地下鉄東西線が交差する烏丸御池駅が近いことです。前回述べたとおり、地下鉄を移動

          京都を楽しむ極意②宿泊編

          【この曲がすごい】マニアック解説第8弾!シベリウス交響曲第6番ニ長調

          この記事はこちらの動画を基にしています。 このシリーズでは知名度や歴史的な重要性に関わらず、私がすごい!と思っている曲を紹介していきます。 今回はシベリウス交響曲第6番ニ長調。 シベリウスの交響曲は、有名な第2番を除けばどれも不人気です。その要因としては、美しいメロディというよりはシンプルなモティーフの積み重ねで聴かせる、テーマや性格がはっきりとしておらず捉えどころがないなどがあると思います。中でもこの第6番はその傾向が顕著です。 つまり、伝統的な様式美にも前衛的な逸脱に

          【この曲がすごい】マニアック解説第8弾!シベリウス交響曲第6番ニ長調

          京都を楽しむ極意①交通編

          私は京都に年間4~5回ほど訪れます。 もともと仏像に興味があり、学生の頃からよく寺院巡りをしていたのですが、私の妹や後輩が京都に住むようになってからは頻繁に出かけるようになりました。また、最近は食にも興味が出てきて、京懐石にも魅了されています。 私の溢れる京都愛はこちらに書いたので、良ければぜひご覧ください。 さて、本シリーズでは私のこれまでの経験を活かし、より実用的な情報をお伝えしたいと思います。皆様が京都を訪れる際の一助となりましたら幸いです。 まずは最も重要となる

          京都を楽しむ極意①交通編

          【この曲がすごい】マニアック解説第7弾!ブラームス交響曲第3番へ長調

          この記事はこちらの動画を基にしています。 このシリーズでは知名度や歴史的な重要性に関わらず、私がすごい!と思っている曲を紹介していきます。 第7弾はブラームス交響曲第3番へ長調。ブラームスの交響曲の中では最も不人気な作品です。その要因は全体的に雰囲気が地味、性格がはっきりしていない、すべての楽章が弱音で終わるため盛り上がりに欠けるなどがあると思います。しかし、いやだからこそブラームスらしい良さがあると思います。では、この曲はいったいどこが魅力的なのか、これから見ていきまし

          【この曲がすごい】マニアック解説第7弾!ブラームス交響曲第3番へ長調

          【この曲がすごい】マニアック解説第6弾!シューマン交響曲第1番変ロ長調

          この記事はこちらの動画を基にしています。 このシリーズでは知名度や歴史的な重要性に関わらず、私がすごい!と思っている曲を紹介していきます。 第6弾はシューマン交響曲第1番変ロ長調です。 この曲(というかシューマンの交響曲全般がそうなのですが)、オーケストレーションに問題があるとされており、かつては様々な指揮者が独自の変更を行っていました。例えば、マーラーによるものが有名で、現在でもごくたまに演奏される機会があります。 また、私自身もシューマンの曲から感じる垢抜けなさがあま

          【この曲がすごい】マニアック解説第6弾!シューマン交響曲第1番変ロ長調

          【この曲がすごい】マニアック解説第5弾!シューベルト交響曲第5番

          この記事はこちらの動画を基にしています。  このシリーズでは知名度や歴史的な重要性に関わらず、私がすごい!と思っている曲を紹介していきます。  第5弾はシューベルト交響曲第5番変ロ長調です。この曲は同じシューベルトの第7番『未完成』や第8番『グレイト』より人気はやや落ちるものの、初期の作品の中では非常に人気のある作品です。その理由はモーツァルトのような優美な愛らしさだと思われますが、実はそれだけでは片づけられない奥深さがあります。 シューベルト交響曲第5番ってどんな曲?

          【この曲がすごい】マニアック解説第5弾!シューベルト交響曲第5番

          【この曲がすごい】マニアック解説第4弾!チャイコフスキー交響曲第4番ヘ短調

          この記事はこちらの動画を基にしています。  このシリーズでは知名度や歴史的な重要性に関わらず、私がすごい!と思っている曲を紹介していきます。  第4弾はチャイコフスキー交響曲第4番ヘ短調です。この曲はこれまでご紹介してきた曲に比べるまでもなく演奏会で取り上げられる機会が多く、かなり人気がある曲だと思います。しかし、同じチャイコフスキーの5番や6番「悲愴」に比べると少し下がるといった印象です。そこで、4番も5番や6番に負けない、いやもしかしたらそれ以上にすごい曲だよということ

          【この曲がすごい】マニアック解説第4弾!チャイコフスキー交響曲第4番ヘ短調

          【この曲がすごい】マニアック解説第3弾!ショスタコーヴィチ交響曲第4番ハ短調

          この記事はこちらの動画を基にしています。  このシリーズでは知名度や歴史的な重要性に関わらず、私がすごい!と思っている曲を紹介していきます。  第3弾はショスタコーヴィチ交響曲第4番ハ短調です。この曲もマーラーの7番やブルックナーの6番同様、とにかく私が大好きな曲ですが、案の定あまり人気のない曲です。  では、一体どこがすごいのか、これからご紹介したいと思います! ショスタコーヴィチ交響曲第4番ってどんな曲?  まずはこの曲の概要について簡単に説明しておきたいと思います。

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          【小説】君の名は④

           "Where are you from?"  "Japan."  "Really!?"  彼はその冴えない顔を上げた。近くで見るとますます情け無い顔立ちである。  「ここ、空いてますか?」  「他にも席はありますけど?」  訝しげな眼差し。まだ私に気づいていないみたいだ。テレビや新聞でしか見たことのない人間が、いきなり自分の目の前に現れるなんて想像もつかないのだろう。  「ええと、ちょっとお話がしたくて…ダメですか?」  「いえ、まあどうせ暇ですし」  「ありがとうござい

          【小説】君の名は④