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人との出会い

アメリカに来て、私は人と出会うことが多い。しかも、それが出会うべくして出会ったような運命的で濃い出会いばかりだ。

アメリカに全然知り合いがいない状態で来て、むしろ新しい出会いしかないから当たり前といえば当たり前なんだけどね。


数えきれない不思議で素敵な出会いの中で、ある家族との出会いについて書いてみようと思う。

アメリカに来て半年くらいが過ぎた頃、私たち夫婦はまだ雲行き怪しい雰囲気真っ最中。

この日は私のステイトID(身分証みたいなもの)を取得するために息子を連れて3人で役所に出向いた。

英語が不安な私たちは、友人に一緒に来てもらう予定だったが、その日いきなりの豪雨で、友人の家の周辺が浸水してしまい来れなくなってしまった。

かなり不安だったけど、まぁ、何とかなるかな、、、と思って私達だけで手続きをすることにした。

アメリカの役所的なところは、手続きに上長蛇の列で待ち時間が長い。そして窓口の態度も悪い。笑

案の定、愛想のかけらもない窓口のおばちゃんとおじちゃん、、、。私達のつたない英語が通じなすぎて、踏んだり蹴ったりのなか、長蛇の列を並んでやっと手続き!!!!と思ったら、なぜかドライバーズライセンス(免許)の手続きの列に並んでしまっていたらしく、また一から書類を書いて並びなおし、、、っていうどうしようもない感じに、、、。終いには閉館ギリギリで、窓口のおばちゃんも、「早く帰りたいのに、あんた達のせいで帰れない」と言い出す始末。(アメリカっぽいよね)

夫のイライラマックス、息子も愚図りマックスの地獄絵図状態。笑

どんなに地獄絵図でも、ステイトIDを取得したいと思っていたので、心折れそうになるけど、私はひたすら時が過ぎるのをじっと耐えていた、、、。

「日本人ですか~?」

ひょっこり長身の30代後半の男性が話しかけてきた、、、。

こんな僻地に日本人がいるなんて!!!!!!!

もう、私にはその男性が後光がさしている神に見えたよね、、、。笑

すかさず私は、

「日本人です!!!!すみません!英語しゃべれますかっ!?!?!?」

男性「べらべらじゃないけどしゃべれますよー。」

私「すみません!ちょっと通訳してもらいたいんですけど、いいですか!?!?!?」

食い気味に言ったよね。

その男性は快く通訳してくれて、無事、事が済んだ。

ありがとうございます。ありがとうございます。もぉ、感謝してもしきれないくらいの気持ちだった。

通訳してくれたことの感謝もそうだけど、その男性の持っている、何にも動じない緩い雰囲気が、私たちのピリついた雰囲気を柔らかくしてくれたことが本当にありがたかった。

その役所は家から離れた場所だったが、聞くとその男性は最近私たちが住む家の近所に最近引っ越してきて、息子さんと奥さんが後からアメリカに来るとのこと。

また会えたらいいですね!ってことでラインを交換して分かれた。

その後、特に連絡を取り合うわけでもなく日々か過ぎていった。

あれからちょうど一年くらいたった後、、、

その日は息子の幼稚園の初登校の日、スクールバスの集合場所に行く。

私たちは息をのんだ。

「ん・・・・?!?!?!あれっ?!?!あの時の!!」

なんと、あの時の男性が男の子を連れて集合場所にいるではないか!?!?!?

男性(以下Rさん)「あれ?お久しぶりです~!あの時の~!」

まさかの場所で一年ぶりの再会を果たしたのです。

その日も、息子の幼稚園の初登校で私たちは緊張していました。

だけど、Rさんの持っているゆる~~~~い空気感で私たちはまた救われたのでした。

(奥さんは第二子を出産したばかりで、Rさんが育休を取って息子さんの送り迎えをしていたそう、、、。)

あの偶然の出会いがここでまた再会するなんて、きっと縁がある人なんだろうなと思った。

Rさんの奥さんにも後日会うことができ、今では、なぜこの一年以上近所に住んでたのに出会わなかったんだろう、、、!!!!とお互い言うくらい、親しい友達になったのでした。

その家族から私はすごく学ぶことが多い。なんといっていいかわからないけど、すごく人生を豊かに過ごしているのを感じる。

彼らは、きっと引き寄せの法則なんか知らないし、スピリチュアルにもきっとそこまで興味はないだろうと思う。

だけど、彼らはナチュラルに、たくさんのミラクルを引き寄せているのだな、、、と思う。

まさに天然のスピリチュアルだと思う。笑

奥さんはお料理の先生なのだが、彼女は、料理は作り手の気持ちによって味が違うことを知っているし、何よりも自分の気持ちを大事にしている。

だから、私はすごく共感することも、学びも多い。

そして彼女の今までの経験談が一冊の本を書けるほど私にとっては面白い。

大きな大学病院のナースをした後に、インターナショナルスクールの保険の先生を経て、いきなり料理の世界へ、、、そして外国人向けの料理教室を開き、口コミで評判を呼び、メディアの取材を受けたり、お料理の本を出版している。それ以外にも、大学時代に、中国の僻地にボランティアに行った話や、LAにある有名なプロが通うダンススクールにいきなり習いに行ったり、、、、。

書いていても盛りだくさん。笑

彼女の話を聞いていると、つくづく思う。

執着が全然ない。

彼女は、「絶対これになるぞーーーーーー!!!!」的な鼻息荒く目標を達成するというより、あ、今の私はこれやりたいな~~~~~、、、ふわふわふわ~~~、、、、。とそっちの方へ行き、今度はこっちやってみよ~~~~。ふわふわ~~~~~。

そんな感じ、、、。(伝わるかな!?笑)

かといって、飽き性とか、そういうネガティブ要素ではなく、今の自分が興味ある対象に忠実にシンプルに余計なことは考えず進んでいる。

ナースから料理の世界に行くことだって、なかなか難しいことのように考えてしまいがちだけど、彼女は多分、「そっちの方が楽しそうだから行く。」っていくシンプルな考え方だ。

今までの経歴やお金よりも、自分がワクワクするかどうかの方が彼女にとっては大事なんだと思う。

まさに、これは引き寄せの法則の基本中の基本。

そんな彼女も、人との出会いや経験でたくさんの事を学んだらしい。

そして彼女は言っていた。

「出会った人たちに沢山「give」してもらって、私は料理をすることしかできなかったけど、いつか私たちもあの時出会った人たちのように、たくさんの「give」を出来るような人になりたい。」

もう十分すでに、彼女たちは私達からすると「give」の人だ。だって私は彼女からたくさんの学びをもらっているのだから。

たとえその人が意識的に与えようとしていなくてもその人の存在や考え方が、別のある人にとっては大きな何かを受け取っている場合がよくある。正しく彼女がそうだ。

人はそうやって自然に「与え」「与えられ」の見えないエネルギーが循環しているのだと思う。

この家族との出会はほんの一例で、こういう出会いが本当に多い。

もうダメだ!!!って時に神の手のように人と出会う。その度、私はこの世は上手くできてるなー。と感心してしまいます。

アメリカにいるからではなく、日本にいる時からたくさんの出会いがあったのだと今になって思います。

だけど、その時の私はうまく受け取れなかったのだろうな、、、。

自分の考え方や見方が変わるだけで

同じ出会いでも、石ころにでも、ダイヤモンドにでもなるのだと思う。

近所に暮らしていたにも関わらず今まで彼女に出会わなかったのは、前の私だったら彼女が知らず知らずのうちに与えてくれていたギフトをうまく受け取れなかっただろうなと思う。

本当は、この世はダイヤモンドがシャワーのように毎日降り注いでいるんだと思います。

それを受け取るか受け取らないかは自由。

だったら私はたくさんたくさん受け取って豊かになりたいな。

そんな世界で私は生きたいなと思うのです。

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