許されようとは思いません/芦沢央(2016/06/22)【本要約】
この作品はホラー風のタイトルが付いていますが、実際にはどんでん返しを特徴とするミステリーです。芦沢央の5番目の作品として2016年に発表され、多くのミステリーランキングや賞にノミネートされています。この本は、短編集であり、全部で5つの話が収録されています。
本作を読み終えた後にチェックしてほしいのが、表紙の裏に隠された特別な短編「馴れ初め」です。この部分は本編を読み終えた後に楽しむことが推奨されています。
『許されようとは思いません』を含む各短編は約60ページとコンパクトながら、それぞれが強烈などんでん返しを含んでおり、読者を驚かせます。特に「姉のように」という短編は、虐待という重いテーマを扱いつつ、読み応えがあります。
『許されようとは思いません』は、ミステリー愛好家にはぜひ手に取ってもらいたい作品です。芦沢央の才能が光る短編集で、読む者を引き込む魅力が詰まっています。
ヨビノリたくみ先生絶賛オススメ
一読で心に残るダークミステリー集
第1話「目撃者はいなかった」: 仕事でミスを犯した人物が嘘をついて事態を乗り切ろうとする話。
第2話「冬のバルコニー」: 孫が冬のバルコニーに閉じ込められる状況を回想する物語。
第3話「絵の中の男」: 鑑定士が古い絵について語り続ける、会話形式を取り入れた独特のストーリー。
第4話「姉のように」: 完璧だと思われていた姉が事件を起こした後、狂気に陥る妹の物語。
第5話「許されようとは思えません」: 新しい村に越してきた女性が村八分にあう、村の暗部に迫る話。
特に「姉のように」という作品は、人間が無意識のうちに持つ偏見に焦点を当て、読者に深い印象を残します。これを読むことで、自身の持つ先入観に気づかされるかもしれません。
これらの話は心理的に深く、寝る前に読むには少し重たすぎるかもしれません。そのため、精神的にリフレッシュできる時間、例えば通勤前やランチタイムがおすすめです。
この短編集は、ただ怖いだけでなく、読む者の心に深い洞察を与える作品です。興味が湧いた方はぜひ手に取ってみてください。そして感想もお聞かせください。
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