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ぼんちゃんの闘病記録

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ぼんちゃんは我が家の猫です。2021年1月末に足指から出血し、2月半に腺癌と診断されました。そこから今も続く闘病生活について少しづつ書いています。
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宝物の記憶

宝物の記憶

2021年の春がとてつもないスピードで過ぎ去ってもう4月になった

そんなに忙しく過ぎたのは、我が家の猫が深刻な病を患っていることがわかってから

ぼんちゃん、私たちはそう呼んでいるのだけれど、は腺癌を患っている。

1月の末に足指の出血から始まったそれは、病理検査を待つ2週間ほどの間に、とてつもなく早いスピードで悪化していった

運悪く、日本中で大雪が降って、何もかもが遅れていた

私たちはじり

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私たちの今

私たちの今

ぼんちゃんが我が家に来た頃 夜になると、いつもどこで眠ってるのかわからないようにこっそり隙間に入って眠った

この1ヶ月は本当に飛ぶように過ぎました。看病の中で、これは書いた方がいいなって思うことはたくさんあったのですが、とにかく精一杯の状態で、もう書くということが頭から消えていました。ただひたすら、二人で駆け抜けたように感じています。

ぼんちゃんは、6月28日の月曜の夜、容態が急変し逝きました

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猫に服を着せる

猫に服を着せる

そう、猫に服を着せる、です。

ぼんちゃんの左足のがんが大きくなるにつれ、腰とお腹の腫瘍も少しずつ大きくなり、残念ながら、背中の方は血が滲むようになりました。ぼんちゃんが舐めてしまったのもあります。

がんに侵されたところの皮膚は再生力が弱く、そのうち、患部はむきだしの状態になります。

前回記載したように、滅菌パッドと薬で処置をして、キネシオロジーテープで止めるのですが、これが安定しない。まず周

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治療とQOL - 包帯を取り替える

治療とQOL - 包帯を取り替える

写真:包帯を取り替えて。リラックスしてこんな風に寝ることも。

注意:足の腫瘍の手当て・処置について書いています。その写真はありませんが、文章でも苦手な方はお控えいただくのがよいと思います。

ぼんちゃんの足は、治療が始まった頃から、すでに血が滲むような状態で、そして腫瘍が増大していくと、粘膜質の腫瘍がそのまま剥き出しになった状態でした。

治療は、点滴と投薬、そして足のガーゼを取り替えてもらうこ

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朝陽にあたるメリット

朝陽にあたるメリット

写真は夕方。窓越しに柔らかい陽があたります。この椅子が好きでここでよく眠りました。

ぼんちゃんは、元気な頃から日向ぼっこが好きだったので、よく中庭に出しました。ハーネスをつけて井戸の上で日向ぼっこをしたり、プランターの猫草を食べたり、たまに花の香りを嗅いだりして、朝陽を浴びて庭の時間を楽しんていました。

朝、一緒に庭に出るようになったのは、私の仕事が忙しくなったのがきっかけでした。

仕事が忙

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猫草のこと

猫草のこと

足に包帯を巻いて、まだ自分で動けてた頃。 猫草とお水はいつもセットで用意する。

ぼんちゃんは、猫草がとても好きで、それも太陽に当てたものが好きです。

子供の頃から、お家でプランターに種を撒いたものと、小さな植木鉢に育てたものと2通り用意して、いつでも新鮮なものが食べられるようにしていました。食べるものなので、やはりオーガニックの土を使って育てます。小さな植木鉢のものは、お家の中に持って入るので

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食べることが一番大事

食べることが一番大事

ぼんちゃんの食欲はだんだんと減った。だんだんと口が荒れてくるのか、ドライフードは食べにくそうになった。また、味が変わらないと食欲がわかない感じだった。時折、匂いもわからないような感じだった。

我が家ではずっとドライフードのみで育ててきた。穀物フリーのものを三種類、味をローテーションする形で与えていたのだが、病気になり始めた頃、いつものフードをだんだんと食べなくなった。硬くて噛みづらいような食べ方

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治療を選択する

治療を選択する

top の写真はまだ元気だったころ。体重は多い時で8キロ近くあった。

動物の癌治療となると、どのような治療が可能かということに加え、どこまでの治療をするか?という飼い主の意向もあって、それはもう千差万別なんだろうと思う。

いぬねこの医療の世界でも、外科的なものから放射線や抗癌剤などの最新の治療だけでなく、ホメオパシーや鍼やなどホリスティックなアプローチをする自然療法もあって、今の段階で、どれが

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ぼんちゃんの事を書いておこう

ぼんちゃんの事を書いておこう

ぼんちゃんの事を書こうかなって何度か思った

思いながら、この3ヶ月ほど、ずっと気が進まなかった

今もまだ、躊躇する気持ちが半分

ぼんちゃんについては書きたい事がたくさんあって

思い出もたくさんある

それらも書き留めてみたいと思いつつ

書き記すと

大切な私たちの思い出が変質してしまうだろうし

そしてまた

記憶の中にあるからこそ、それは一層輝くということもあるから

それに

私だけ

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