【北京随想】ふと思い当たった30年前の都市伝説
3ヶ月ほど前、
「北京随想」と銘打って、
何本かの記事を投稿した。
30年前、
家族同伴で、北京大学に赴任した。
当時、なんでもありだった中国。
マンホールに落ちたり、
妻が大学生にナンパされたり、
誘拐未遂(?)に遭ったり、
いろいろ貴重な経験をさせてもらった。
今となっては、いい思い出なので、
呆けて忘れないうちにと書き留めていた。
ネタが尽きたので、打ち止めにしたのだが、
今夜、たまたま、くまてつさんの記事が目に留まった。
自分にも思い当たる節があるので、
一旦、シリーズを復活させることにした。
(無断引用、ごめんなさい!)
さて、本題。
わたしたちの滞在していた外国人宿舎に、
古株の学者先生、F さんがいた。
F さんは、とても親切で、
「×× は、危ないよ」
「×× は、やめた方がいいよ」
のたぐいのアドバイスを幾つもくれた。
ある日、F さんが、
「宿舎の電話は、盗聴されているよ」
と教えてくれた。
本当かどうかわからないが、本当かもしれない。
中国は、今も昔も監視社会だ。
ましてや、北京大学は、昔から政治運動の震源地だ。
そう言われてみると、
電話中に、聞き慣れない声や変な音が混ざることがあった。
「宿舎の管理人は、監視役を兼ねてるよ」
とも聞いた。
これも、本当かどうかわからない。
が、あれこれ聞くと、疑心暗鬼になる。
そう言えば、管理人室の Y さんは、
なんら働いている素振りもなく、
なにをやっている人なのか、よくわからなかった。
う~ん、胡散臭い。
Y さんの前で変なことを言わなくてよかった。
これは「都市伝説」というより、
事実に近いレベルかもしれない。
思い返すと、幼い子連れの2年間、
驚いたこと、怖かったこと、やっちまったこと、
いろいろあるにはあったが、
結局、誰も大きな病気には罹らず、
事故と言うほどの事故にも遭わずに生還した。
多くの人たちに支えられ、
ゆったりと流れる時間の中で、
のんびり愉快に日々を過ごすことができた。
北京で出逢ったすべての人に、
改めて、心から感謝!
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