風雅な格言集『幽夢影』⑫~「やむを得ずして諛(へつら)うときは・・・」
――どうにも仕方なくて人に諛う時は、口で諛うべきであり、
筆を執って諛ってはいけない。
どうにも仕方なくて人を罵りたい時もまた、口で罵るべきであり、
筆を執って罵ってはいけない。
処世の秘訣
「どうしようもなくて人に頭を下げなくてはいけない時、媚びておべっかを使って人に何かを頼まなくてはいけない時、そんな時は口頭で頼むがよい。決して文章に書き残してはならない」と語っています。
また、「どうしても我慢できなくて相手を叱責したり罵倒したりしたい時、そんな時も口頭で叱るなり罵