見出し画像

風雅な格言集『幽夢影』⑪~「老成の人は須く少年の襟懐有るべし」

少年の人はすべからく老成の識見有るべし。
老成の人は須く少年の襟懐きんかい有るべし。


(清・張潮『幽夢影』より)

――若者は、老人の見識を持つことが大切である。
老人は、若者の心意気を持つことが大切である。


若者と老人

『幽夢影』は、格言集とは言え、説教臭さや教訓っぽさがありません。
そうした中では、この一文は、数少ない処世訓の文章の一つで、中華圏ではよく知られているものです。

「若い者は若いことを言い訳にせず、しっかりと成熟した見識を持つべし、老人は老いたことを言い訳にせず、進取の気を持って前向きに生きるべし」と語っています。

耳に痛い言葉です。


少年人須有老成之識見
老成人須有少年之襟懷


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?