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お祖父ちゃん世代の「マーケティング & マネジメント コンサルタント」に残せる、不景気時期の「不変の成功ノウハウ」たち

プロフィールは、こちら。

2021年3月14日。
円安のスタート時に、この投稿をしました。

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1)大不況のスイッチ


「風が吹けば桶屋が儲かる」という言葉があります。風が吹けば砂が舞い上がり、砂が目に入り、目が悪くなる人が増え、そのため三味線弾きで生計を立てる人が増え、三味線が売れ、三味線には猫の皮が必要だから猫が捕らる。
 
それによってネズミが増え、桶がかじられて、桶屋が儲かる。一見、関係のないところに因果関係があることを示す「ことわざ」です。【 円安 】という言葉を聞いたことがあると思います。ドルやユーロに対して、円の価値が下がる。
 
円の価値が下がると「1ドル=110円」だった円が「1ドル=120円、130円」となっていき、海外から調達しているものの値段が「何もしていないのに上がる」。たとえば「電気の材料」の「天然ガス」の価格がつり上がっていく。
 
そうすると「モノの値段」がドンドン上がる。けれど、給料は上がらない。その結果「モノが高くなって売れない」という「インフレ現象」が起こり始める。もっと平たく言うと「不況」「不景気」が起こってしまうということです。

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そうなると、結果「銀行」の貸し渋りが起こり、大手企業でも「リストラ」が始まり、ここから数年「就職氷河期時代」がやって来る。働く場所がドンドン減る。2023年4月後半から「社内のリストラ対象者リスト」が作られ始める。

その目安が「円安1ドル=125円」。この「1ドル=125円」が、インフレのボーダーラインと言われています。「1ドル=126円」を越えてしまった数ヶ月後には、日本中の企業でリストラの嵐が始まり就職氷河期時代が始まるサイン。

過去の「円安」の代表的な時期は、2002年ごろ、1992年ごろ、1983年ごろ。どの時期も日本中がタイヘンなことになりました。そして 今、間もなく(2022年 夏・秋ごろに)「ドル高 円安 インフレ(物価高)の大不況」に突入してしまう。

まず、この【 2022年4月14日時点で「円安=125円」】を記憶に留めておいてください。「1ドル=126円〜」になった半年ほど後、イヤでも、大不景気&大リストラ&就職氷河期時代が来てしまう。そのことを認識してください

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政策金利をゼロにすることにより、銀行はただ同然で資金を調達できるため、企業への融資がしやすくなり、お金の流れが活発化し景気を刺激する効果が得られるというメリットがあります。しかし、一方で、デメリットも隣り合わせ。
 
世界的に「ドル」「ユーロ」「円」が基本の基軸通貨と言われていますが「ドル」や「ユーロ」が「金利を上げるぞ」と言えば「FX」をしている人や企業は「金利が高い方」に「お金を動かす」わけです。こうなると円安になっていく。
 
為替相場なんだから「1ドル=125円」が「1ドル=124円とか120円」に下がることもあるだろう? と言い出す人もいそうですが、まず、そうはなりません。そうするためには「政府」が「金利政策」を打ち出す必要がある。
 
「人の命」を優先して「流行病による外出自粛」を進める 今の政府が「人の命より経済優先」と「ゼロ金利」から「金利の引上げ政策」へと移行する「大ひんしゅく覚悟の政策」を打ち出すようなことは、まずありません。

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しかし「日本円の価値」は「どの国よりも海外資産を多く持ち、GDP・GNPを成長させ続けている」という「強み」から生まれています。今、間もなく「世界一の海外資産保持国」の座を、近隣の急成長の大国に奪われようとしている状態です。
 
2010年のリーマンショック以来、日本は世界の中でジワジワと経済の調子を上げてきました。「大して景気が良いとは感じないまでも、景気が悪い状態じゃない」というのが「経済が軌道に乗っている状態」です。そういう時期が10年ほども続いた。
 
そして2020年の年が明けてすぐに「世界中で流行病」が大流行し始めた。「経済」を停滞させてでも「人の命を守れ」ということを、徹底的に日本政府は貫いてきました。一方で、1999年から、日本政府はゼロ金利政策を続けてきました。

ひとつ、ラッキーなことがあるとすれば「ロ国」が 侵略を行って、世界中の国々から「信頼がおけない」と「ルーブル」を手放していること。これにより、ほんの少しは、急激な「円安化」にブレーキがかかっている状況ではあります。(ですが、ルーブルから円ではなく ドルに流れているのが現状です。)

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しかし「米国」が「人の命より経済」という政策を打ち出し、ドルの金利を一気に引き上げました。これにより、世界中で「円」を持っていた「資産家」の動きは完全に変わります。日本政府は「ゼロ金利政策」を変えることは、まず ありません。(過去も 毎度・毎度 そうだったのです)

なぜなら「経済より人の命を優先」というのが「日本の世論」ですし、世論を無視した政策を打ち出し断行するほどのことをやってきた政治家も政府も、過去、何十年もないからです。結果、このまま「インフレ不況」に突入します。
 
それがわかれば、なぜ、私が 慌てて 色々なマガジンを書こうとしているか?も 見えてくると思います。これらのマガジンは どれも2週間ほどで 一気に書き上げています。今、それほどの緊急事態が、みなさんの間近に迫っています。

1)経営者のための「インフレ大不況の時の経営戦略」マガジン(序章・無料記事)

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2)商品開発・販売促進企画責任者のための「インフレ大不況時の企画・開発戦略」マガジン(序章・無料記事)

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3)リストラ対象者にならないための「仕事の教科書」マガジン(序章・無料記事)

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2)日本企業のリセット・サイクル

 
日本では、少し景気が良くなると「有能な人が損をする場面」が増えてしまいます。「時間に余裕ができると、そのぶん仕事が増えるから効率化したら損する」「仕事をがんばったら『こっちがサボっているように見える』と周囲から嫌な顔をされる」
 
努力をした人、有能な人が損をするのは「おかしい」のです。誰もがそう思うのですが「景気が持ち直すと、なぜかそうなってしまう」のです。しかし、それは、少し冷静になって考えてみれば当然のこと、ということが見えてきます。

日本の風土風習から「有能な人が無能な人の尻ぬぐいをする【和】というシステム」というものが長い歴史をかけて構築されてきたからです。仕事を遂行する能力はあるうえ、ちゃんと「やります」と言ったにもかかわらず、やらない人ばかり。いったいなぜなのでしょう?
 
つらそうな仕事でも、最初、そういう人たちは「やります」と言うのです。「これだけやってりゃいい」という指示を与えれば、短期間で爆発的な力を出すこともあります。でも、プライベートで何か起こったり、当初の予定通りいかなくなったり・・・

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「ちょっと考えなければならないこと」が出来た時点で「手抜きをしても給料がもらえる」と高をくくっている人たちは、すぐに仕事を放り出してしまうのです。予定通りいかなくなったりイレギュラーな対応を求められると途端に面倒くさくなるらしい。
 
注目すべきは、その先の「放り出された仕事を誰がするのか?」というポイント。たとえばあなたが、Aさんに顧客対応を任せたとしよう。Aさんにはその能力があるし、やり方もわかっているはず。本人も「わかりました」とにこやかに引き受けてくれた。
 
よし、大丈夫そうだ… しかしAさんは、なかなかその仕事に取り掛からない。「大丈夫?」と確認したら「大丈夫」だと言う。ちょっと手伝って「あとは平気?」と念押しすれば「はい」と答える。それなのに、やっぱりやらない。

なんやかんや言いつつ放置して、仕事を終わらせようとしない。そういう状況で、あなたはどんな対応をするだろうか?

1)Aさんを怒る?
2)Aさんと面談する?
3)Aさんのマネージメントを見直す?

たぶん多くの人は「自分・もしくは他の人が、その仕事をやる」という方法を選ぶでしょう。そっちのほうが「社内でモメずに、スムーズに物事が進む」し、確実で安心できるから。こうやって「できる人がやればいい」となるのが「好景気の日本企業」。
 
少し景気が良くなると「担当」があいまいになってしまう。誰かがやらない仕事は、ほかのだれかに回されることが多くなる。仕事をしない人がいても「ちゃんとやれ」とはならず「手伝ってあげて」と仕事が早くて融通が利く人が割を食うことになる。
 
こうやって「まんまと手抜きをして、給料をお小遣いのように手に入れている人たち」は、学校に通っていたときからすでにそうだったわけです。早く帰りたいから一生懸命掃除したのに最終チェックのために先生を呼んだら「廊下掃除を手伝って」と先生から言われる。

見てみれば、廊下掃除担当の男子は雑巾を投げて遊んでいて、掃除する気ゼロ。「あの人たち が ちゃんとやればすぐ終わるじゃないですか」と言っても「そっちは終わってるんだから、ちょっとくらい手伝ってあげても良いじゃないか。」という話になっていた。

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たとえグループ研究の担当範囲を家で完璧にやってきたとしても、授業では「〇〇ちゃんがまだだから一緒にやってあげて」と言われる。まぁ、これは「授業料を払っている【お客さん どうし】だからこそ成り立つ仕組み」で立場が変われはそうはいかない。

とはいえ学校時代は「〇〇ちゃん昨日ゲーセン行ってたのSNSで見たよ。サボっただけだよね? なんで自分が やってあげなきゃいけないの? 休み時間使って自分でやりなよ」と言った時点で悪者になるのはツッコミを入れて注意をしてしまった人間の方。

「なんでチームの輪を乱すの」「心が狭い」「それくらいやってあげなよ」と。努力すればするほど「じゃあ手伝ってあげて」「じゃあこれもやって」・・・マジメにやるだけ損。抗議しても「まぁまぁ」で、抗議をした側が悪いといった話になる。
 
この【授業料を払っている お客さん どうし」で成り立つ「尻ぬぐいシステムの最悪なところ」は、最終的に「みんなでがんばった」って評価されるところ。雑巾投げで掃除しなかった連中も、廊下掃除が終われば「ちゃんとやった」ことになってしまう。

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宿題をしなかった〇〇ちゃんも、グループワークが形になれば「ちゃんとやった」って成績をつけてもらえる。本人は、なにもしてないのに。正当な理由があってできないならともかく、手抜き・サボり・面倒くさがりの人の尻ぬぐいをするのがチームワーク=【和】の精神。
 
その人の仕事を本人がやらなくても「まわりの有能な人がフォローしてあげればいい」という「学校のノリ」。まわりの人が代わりにやってあげてしまうと、その人は「やらなくてもどうにかなる」と味を占めて、その後もやらなくなってしまう。

そして代わりにやらされた人は「なんで自分が尻ぬぐいしなきゃいけないんだ」と不満を抱く。一方のサボりは加速し、もう一方の有能な人は「やってらんねー」とやる気をなくす。これが、日本でよく見る「景気が悪くない時に起こる尻ぬぐいシステム」というものです。

有能な人にマイナスの補填をさせ続けるのは、マネージメントではなくただの帳尻合わせ。そのときは「丸く収まった」と思うかもしれませんが、割を食った側は、その理不尽を忘れない。そして、有能な人ほど「モチベーションが ドンドン下がっていく」・・・

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というのが「好景気あるある」なのですが、ことは、そう やすやすと収まりません。日本では、およそ15年に一回、この不条理が「オールリセット」され続けてきたのです。完全な15年周期とは言いません。15年ぐらいに1度「無能な人たちが排除される」という「超不景気」が やって来ます。
 
前回来たのが、2001年の年末。その前が1992年の年始。その前が1984年。日本の企業は、景気が良くなる度に「働かずにお小遣いのように給料をかすめ取る社員」を増やしては、景気が悪くなると「ズバッと切り捨てる」ということを繰り返してきました。
 
そして、20年ぶりに「働かずに、お小遣い感覚で給料を手に入れようとする社員」をズバッと排除する「季節」がやってきたことになります。そうなった時の生き残る企業の「経営者の経営方針」も「経営を左右する商品開発や、販売戦略の立案部門の 仕事の進め方」も、毎度、毎度、同じパターン。

そして「どういう人がリストラ対象になるのか?」も同じ。違っているのは「文明の進化」によって生まれた「新しいツール」を使うようになるだけで、その中身は、1984年ごろと全く同じなのです。それを、65歳間近の コンサルタントが、頭がボケる前に、みなさんに書き残しておこうと思っているわけです。

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1)経営者のための「インフレ大不況の時の経営戦略」マガジン(序章・無料記事)

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2)商品開発・販売促進企画責任者のための「インフレ大不況時の企画・開発戦略」マガジン(序章・無料記事)

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3)リストラ対象者にならないための「仕事の教科書」マガジン(序章・無料記事)

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