散った桜の花弁をそっと手に取る。 それは少し土に汚れていて、破れていた。 綺麗なものもやがてはこうやって汚く薄汚れていくのだなぁと悲しくなりながら 私はその花弁…
そのひとは、手と足以外がなかった。 そのひとは、私のことを気にかけてくれているようだった。 ぽん、と置かれる手。 私の頭を撫でる。 大丈夫だよ、大丈夫だよ、と言…
雨宿り 君の白い肌に滴る水 少し透けたシャツ 雨宿り あなたの頬を流れる涙 少し濡れたズボン 雨宿り 2人が抱きしめ合う姿 そばに置かれた傘
散歩をしていると、 藍色の着物を着た人がやってきて、私に尋ねた。 「そこのあなた、私、行きたいところがあるの。 連れていってくれない?」 それはどこだと聞いたが…
部屋を見渡す。 服やら書類やらお菓子のゴミやら 様々なものが散乱している。 ここ最近、ずっと調子が悪い。 やるべきことは山程あるのに 何も出来ないでいる。 Twit…
さらさらの砂を踏みしめて歩いている。 私は感覚を研ぎ澄ませる。 ざばーん、ざばーんと寄せては返す波。 少し塩の匂いが混じった風。 怖くなるほどに蒼く澄み渡る空。…
夜。 一人で夜道を歩いていた。 ぽつんと立つ電灯が 私の頬を照らしていた。 道の向こうから音がする。 ぺたぺたという音が、私の前で止まる。 それはじいっと私を見…
ある日私は、赤い花を見つけました。 それに触れると、私の肌は真っ赤に染まりました。 それがすごく綺麗でした。 色んな花に触って、自分の肌の色を変えていきました。…
この世界ははじまりとおわりでできている はじまったら、必ずおわる。 でも、一つだけ例外がある。 死ぬということ。 死は全ての終着点。 おわったその瞬間、永遠には…
目を閉じる。 鳥のさえずり、 エアコンの音、 つけっぱなしのテレビから流れるニュース この世界は音で溢れている 目を閉じるからこそ 見えるものもあるのだと 私は…
ベッドに横たわり、 今日もまた夢を見る。 私の夢は、いつも幸せ。 皆が笑い、私を取り囲む。 私を取り囲むのは 私 私が取り囲むのは 私 皆は私、私は皆。 私は全…
眼鏡を外す。 靴下を脱ぐ。 服を脱ぐ。 下着を脱ぐ。 キスする。 ハグする。 ×××。 下着を着る。 服を着る。 靴下を履く。 眼鏡をかける。 ああ。 かけなき…
死にたい。 正確には、この世界で、この自分のままで生きていたくない。 このまま生きて何が変わるだろうか。 このまま死んで何が変わるだろうか。 きっと何も変わらな…
沢山のコスメが並ぶ化粧台。 綺麗な服がたくさん吊ってあるクローゼット。 小さなチワワ。 幸せな暮らし。 ? 血まみれの化粧台。 人だったものが吊るされたクローゼ…
ある日、穴を見つけた 底の見えないほど、深い、深い穴だった 私は気になって、それをじいっと見つめる その穴に、何故か見惚れてしまった 「ああ、きっとこの穴に入れ…
かなた
2021年9月1日 22:02
散った桜の花弁をそっと手に取る。それは少し土に汚れていて、破れていた。綺麗なものもやがてはこうやって汚く薄汚れていくのだなぁと悲しくなりながら私はその花弁をそっと下の位置に戻して足で思い切り踏み潰した。
2021年8月31日 23:30
そのひとは、手と足以外がなかった。そのひとは、私のことを気にかけてくれているようだった。ぽん、と置かれる手。私の頭を撫でる。大丈夫だよ、大丈夫だよ、と言ってくれる。その手が暖かくて、同時にきゅうと心が締め付けられる。このひとは…
2021年8月30日 12:07
雨宿り君の白い肌に滴る水少し透けたシャツ 雨宿りあなたの頬を流れる涙少し濡れたズボン雨宿り 2人が抱きしめ合う姿 そばに置かれた傘
2021年4月12日 19:55
散歩をしていると、藍色の着物を着た人がやってきて、私に尋ねた。「そこのあなた、私、行きたいところがあるの。連れていってくれない?」それはどこだと聞いたが、どうもわからないらしい。 私は首を傾げつつ、歩き始めた。行く途中は、他愛のない話をした。この街のこと、好きなこと、家族のこと…でも、彼女は、私に何も語らなかった。私の話を聞いて、楽しそうに頷くだけ。何か事情
2021年4月11日 21:42
部屋を見渡す。服やら書類やらお菓子のゴミやら様々なものが散乱している。ここ最近、ずっと調子が悪い。やるべきことは山程あるのに何も出来ないでいる。Twitterのタイムラインを見る。何の面白みもない、何の価値もない時間を過ごす。明日なんて来なければいい。こんな辛い日々送って何になるのだろうか。死にたい。と、呟く。寝たくても眠れない時がある。目を閉じても
2021年4月10日 21:19
さらさらの砂を踏みしめて歩いている。私は感覚を研ぎ澄ませる。ざばーん、ざばーんと寄せては返す波。少し塩の匂いが混じった風。怖くなるほどに蒼く澄み渡る空。海が私を包み込む。私も海になる。また、砂をぐっ、ぐっと踏みしめる。自分を限界までなくして空っぽにして歩いていく。私の心は消滅する。空気になったようにふわふわと漂う。やがて、何処かに着いた。
2021年4月9日 17:37
夜。一人で夜道を歩いていた。ぽつんと立つ電灯が私の頬を照らしていた。道の向こうから音がする。ぺたぺたという音が、私の前で止まる。それはじいっと私を見つめて私に触れた。不思議と怖さは感じなかった。8月の夜は蒸し暑くて、その冷たい感触が心地よかった。それは私が自分を怖がらないのが嬉しかったのかぺた、ぺたとはねた。それは私に何かを渡してまたぺたぺた
2021年4月9日 09:19
ある日私は、赤い花を見つけました。それに触れると、私の肌は真っ赤に染まりました。それがすごく綺麗でした。色んな花に触って、自分の肌の色を変えていきました。そして、黒い花を見つけました。黒い花なんて見たことない。私は興味津々でそれに触れました。世界がぐにゃりと曲がり視覚と聴覚がごちゃ混ぜになったような不思議な感覚がありました。それはすぐに終わってしまって、肌も
2021年4月9日 08:33
この世界ははじまりとおわりでできているはじまったら、必ずおわる。でも、一つだけ例外がある。死ぬということ。死は全ての終着点。おわったその瞬間、永遠にはじまりは訪れない。死んだという事実は、何百年経っても変わらない。自分が自分として生き返ることは二度とない。この世界ではないところ。皆そこに心惹かれるのは唯一の永遠を求めているから。絶対的なおわりを求めている
2021年4月9日 08:18
目を閉じる。鳥のさえずり、エアコンの音、つけっぱなしのテレビから流れるニュースこの世界は音で溢れている目を閉じるからこそ見えるものもあるのだと私は眠る果てしない永遠を目指して
2021年4月7日 09:12
ベッドに横たわり、今日もまた夢を見る。私の夢は、いつも幸せ。皆が笑い、私を取り囲む。私を取り囲むのは私私が取り囲むのは私皆は私、私は皆。私は全て。全ては私。笑い合い、おどけあう。私だけの世界。目が覚めると、朝。ここは私だけの世界じゃない。私は私、皆は皆。私は全てじゃない。他のものなんて必要ない。全ては私のために。全ては私に。
2021年4月6日 22:39
吐きそう
2021年4月6日 19:42
眼鏡を外す。靴下を脱ぐ。服を脱ぐ。下着を脱ぐ。キスする。ハグする。×××。下着を着る。服を着る。靴下を履く。眼鏡をかける。ああ。かけなきゃよかったな
2021年4月6日 19:36
死にたい。正確には、この世界で、この自分のままで生きていたくない。このまま生きて何が変わるだろうか。このまま死んで何が変わるだろうか。きっと何も変わらない。ずっとこのままだ。俺のような存在がいようといまいとさして変わらない。それに…えグシャ
2021年4月6日 18:38
沢山のコスメが並ぶ化粧台。綺麗な服がたくさん吊ってあるクローゼット。小さなチワワ。幸せな暮らし。?血まみれの化粧台。人だったものが吊るされたクローゼット。一つの死体。幸せな暮らし。
2021年4月6日 15:56
ある日、穴を見つけた底の見えないほど、深い、深い穴だった私は気になって、それをじいっと見つめるその穴に、何故か見惚れてしまった「ああ、きっとこの穴に入れば私は満たされる」思わず、私は穴に飛び込んだ案外すぐに底に着き、尻餅をつくズボンについた土をはらい、周りを見渡すとそこには一面の花畑が広がっていた私は夢中になって歩き回り、花を摘んだああ、ここは素晴らしい