いつの間にか通り過ぎている子育ての最後の瞬間から考えること

子育てって、気付かないうちに最後の瞬間を迎えている事が多い。

２人乗せて自転車漕いでいた日々は、今思えば一瞬で、もう娘は小２で自分の自転車に乗るようになったし、息子は身長が伸びて前乗せの座席にはもう乗れない。今は息子を後ろの座席に乗せて、娘と自転車を並走するスタイルになっている。

どこに行くにも２人を前と後ろに乗せて、暑い日も寒い日も雨の日も風の強い日も自転車を漕いでいた日々。

保育園のお迎えの後、２人とも自分の話したい事をそれぞれ前と後ろで話すので、違う話をそれぞれ相槌を打ちながら、ちょっとは静かにしてくれ〜〜と思っていた事とか、

自転車に乗りながら３人でしりとりをした事とか、

自転車の乗り降りだけでも時間がかかるので、いつもイライラ焦っていた事とか、

荷物を乗せるところがなくて子供になんとか持ってもらい、私も両肩にななめがけして中国雑技団みたいになっていた事とか、

その当時は大変で一人で自転車に乗れたらどんなに楽かと思っていたけれど、今振り返るととても懐かしいし、大事な思い出。

息子が１歳になり前の座席に座れるようになって初めて自転車デビューをした日の事をよく覚えている。

２人を乗せて自転車を漕げるようになって、２人とも喜んでいて、息子も目の前の景色を見ながら色々喋っている姿がとても可愛かった。
きっと小さい体で色んな物を見て感じているんだろうなと、そんな子供の成長を身近に感じられるのが私もとても嬉しかった。

子育てしていると、そんな初めての体験や、子供の成長を間近に感じてじんわり感動する事がある。

そして、いつの間にかできなかった事ができるようになり、成長とともに「あれ、もしかしてこれが最後だったのかも」と思う事があって、嬉しさと同時に寂しさもある。

保育園の卒園式とか、そういうわかりやすい最後の日であればこちらも心の準備をするし、心の整理ができるけれど、「そういえば、もうこれしなくなったな」という事に気付く瞬間が結構切ない。

娘も小学２年生になり、まだ休みの日も家族で過ごしているけれどそのうち友達といる方が楽しくなっていくだろうし、家族で公園に行く事もいつの間にかなくなるんだろうなと思うと、今はめんどくさいなと思ってしまう事が多いけど、ちゃんと今の瞬間を楽しまないとなと思う。

娘も息子も抱っこするにももう身長も体重も大きくなってハグくらいならできるけれど、長時間は抱っこできない。２人が抱っこ紐に入って昼寝していたのも、抱っこのしすぎで肩凝りに悩まされていた日々も、私としてはそんなに昔の話でないのだけど、いつの間にかそんな時期は過ぎてしまっている。

母になり８年経って、実感するのは、
子育ては20年近くあって長いしマラソンみたいな感じだけれど、本当に子供の成長は一瞬である、ということ。

友達の子供とか、生まれたと思ったらちょっと会わないうちに歩き始めてたりするからびっくりする。自分の子供は毎日見ているから成長に気付きにくいけれど、今日の子供達はもう明日にはいなくて。

何が言いたいかというと、「子供といる今の毎日を大事にしたい」という事なのかなと。

子どもといるとすぐきょうだいげんかしたり、ママ〜ママ〜と呼ばれて今やってる事を中断させられる事も多いし、同じ事何回言ってもやらなかったし、イライラママになってしまう事ばかりなので、

もしかしたら今日この瞬間が最後なのかもしれない、と今に思いを馳せるというか、今この瞬間子ども達と楽しむ、という事をもっと意識したいなと思う。

ママが一緒に楽しんでくれている、というのって子供によく伝わっていると思うし、家族でゲラゲラ爆笑する事とか、同じように楽しんで楽しさを共有するのって大事だと思う。

今まで仕事していて時間に追われてばかりだったから、中々その心の余裕が持てなかったので、子供達に申し訳なかったなと思っている。

きっとこういう事って、子育てする上で一番大事な事な気がするのだけれど、今の世の中、両親ともに働くのが当たり前という雰囲気で、子どもに時間的にも気持ち的にも体力的にも向き合う余裕のあるパパママってどれくらいいるのかなと思う。

いつも時間に追われて、子どもといる時間は限られているし、どうしても子育てを楽しむ余裕がなくなってしまう気がするのだけど、

子どもの成長の一瞬一瞬をちゃんと親が見てあげられて、親自身が子育てを楽しめて、子ども達も愛情を感じられて、いつか自分が親になった時に自分の子供に愛情を注いであげられるような、そんな良い循環のある世の中であればいいなと思う。

世の中の心配をしてもしょうがないので、まずは自分から。変えていきたい。

お読みいただきありがとうございました。