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【YouTube】「井上達夫VS小林よしのり」はよかった

昨夜は、楽しみにしていた井上達夫、小林よしのり、倉持麟太郎のYouTube番組を見た。

事前に、番組への期待は書いておいたが、

ある意味、期待を上回る内容だった。

ジャニーズ問題で、小林が例によって変なジャニーズ擁護をするのに対し、井上がまったく取り合わなかったのもよかった。

全体として、井上は、「いまはリベラルの危機でなく、保守の危機」という認識にもとづき、保守に「活」を入れに来た、という趣きだった。

「百田新党」を立ち上げる、百田尚樹のところにも乗り込んで、朝ナマでやったように活を入れてほしいと思った。


皇室典範の改正


論点はいくつかあったが、最も注目されるのは、井上の天皇制についての踏み込んだ主張だろう。

井上はもともと天皇制廃止論者だが、昨夜は、現憲法内で存続させる意味と条件を論じていた。

憲法にもとづいて天皇制(君主制)を持つ以上、ほかの憲法条項に矛盾しないことが条件だ。

その意味で、14条の男女平等原則に反するなど、人権的問題がある現在の皇室典範の改正は必至である、と。

これは、小林の「愛子天皇論」に寄り添ったものではあっただろうが、従来の「最後の奴隷」論から、さらに具体的に踏み込んだ主張になっていた。


王の政治的自由?


ただ、天皇の政治的発言の自由を認めるべき、というのは、上の主張の連続では理解できるが、具体的に想像すると首をかしげざるを得ない。

井上はイギリスの王室をイメージしているようだが、同じ立憲君主体制でタイの王室のような形もある。

戦前は、天皇の権威のおかげで、司法の独立が、戦後よりむしろ機能していた、と井上は言う。

そういう「機能する立憲君主」でイメージされるのは、むしろ戦後のタイの王室ではなかろうか。

それがタイにとってよかった、と評価する人もいるだろうが、少なくとも現在の、王室との関係で緊張をはらむタイの政治情勢を考えると、井上の議論はやや能天気に思えた。


ピムさんの続報


そのタイの政治情勢については、ピムさんが続報を出していた。


不敬罪が生きているタイの国民として、こちらもかなり踏み込んだ内容だったと思う。(タクシン帰国の意味をもう少し詳しく知りたかったが・・難しいのだろう)

いずれにせよ、政治系YouTube番組が低調な中、まともな内容をもった番組を続けて見てうれしくなった。



<参考>


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