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スキャンダルからの復帰について 松本人志と菅野志桜里

昨日は、風は冷たかったけど、よい天気で、年甲斐もなく心がウキウキして、一日、柿生の山野をうろうろしてました。栗平あたりまで足を延ばしてね。

で夕方、家に戻ってスマホを見ると、菅野(山尾)志桜里の、こんな悲痛な感じのポストが目に飛び込んできて、ウキウキ気分が一瞬でしぼんだ。


憲法審査会長を立憲に譲り、自民党が改憲議論を捨てた日。自民の改憲ポーズも立憲の護憲ポーズもコア支援者向けサービス営業だと分かってたけど、そうでした。これまでどおり立憲的改憲は第三極にだけ期待しよう。 「緊急事態や自衛権をあらかじめ憲法で統制するための緊急事態条項と9条2項改正」という立憲的で標準的で常識的な提案をしてくれる政党を待っています。
(菅野志桜里 2024/11/8)


え! 自民党が、改憲を捨てたんですか?

それは知らなかった。

産経新聞の記事にもなっていました。

改憲論議は一気に「厳冬期」へ 自民、審査会長を立民に譲渡 関係者「信じ難い」


自民党が、衆院憲法審査会の会長ポストを憲法改正に後ろ向きな立憲民主党に譲ったことで、改憲論議は一気に「厳冬期」に突入した。自民が白旗を上げた背景には、先の衆院選で改憲勢力が発議に必要な3分の2(310議席)を下回ったことに伴う諦めがある。ただ、石破茂首相(自民総裁)は衆院選直後に改憲への意欲を口にしていただけに支持層のさらなる自民離れを促しそうだ。

「びっくりした。にわかには信じ難い」。憲法問題に深く関わってきた自民の閣僚経験者は8日、憲法改正を「党是」に掲げる自民が、改憲論議のキーマンとなる審査会長ポストまで野党側に譲り渡したことに戸惑いの声を漏らした。

(産経新聞 2024/11/8)


これは許しがたい「変節」でしょう。

岸田や石破は、好きなタイプの政治家ではないけど、タカ派イメージの安倍さんよりは、国民的な改憲論議を進めやすいのではないか、と期待していただけに。


でも、石破首相下での改憲の進展は、絶望と見る人が多いですね。


それにしても、憲法審査会の会長が野党側というのは嘆息しかない
審査会を開かないことが会長の仕事になるだろう
憲法改正の議論をしないのは国会の責任放棄以外の何物でもない


予算委員長どころか憲法審査会長、果ては安全保障会長まで野党に譲って(?)しまった石破政権はもはや売国政権であることを隠そうとすらしていないのでは。トランプが圧勝で大統領となり、上下両院も共和党が制する見込みの米国と、この政権ではとても対峙していけまいな。


自民党の党是が改憲だなんてもはや昔の話。 今の自民党の党是は、「自公連立政権を1秒でも長く延命させること」です。 改憲派は国民民主党を応援しましょう!



でも、私は絶望してないよ。

憲法審査会会長になるのは、枝野だからね。

一家言ある改憲論者である枝野が、ひたすら「審査会を開かない」でいられるかな。

もし、ここで枝野氏が、党利党略だけを優先させて、サボタージュするなら、本当にこの人は政治家として終わりだと思う。


そして、それを言うなら、石破氏だって、一家言ある改憲論者ですから。

枝野も石破も、悪いけど、安倍さんよりは、憲法がわかっていると思う。

安倍さんの「9条加憲論」が、筋悪であったことも、わかっていたと思う。


(9条に「日本は自衛隊を持つ」と書き加えて、自衛隊を「合憲」にしたところで意味はない。自衛隊は「戦力=軍隊」か、という議論がまた起きるから。現実に憲法を合わせ、日本軍を立憲主義的に統制するなら、「日本は戦力を持つ」と明記するか、9条2項を削除するしかない)


石破と枝野で、ゆがんでしまった改憲論議を正道に戻す希望だって、ゼロではないのではないか。


菅野志桜里が、憲法のシンポジウムで、石破や枝野と議論する場面を何度か見かけた。

だから、菅野も、そのあたりは知ってるはずだと思うのだけど。


実際、昨年4月に、小林よしのり、井上達夫、菅野志桜里の3者のイベントがあったとき、こんな会話があった。


例えば、井上氏が、
「保守の改憲論がだらしない。石破茂ですら頼りにならない」
と言うと、菅野氏が、
「私は現場で見ていたが、石破さんは努力していた。でも『安倍改憲論』ばかりの中で、心が折れたのだと思う」
とツッコむという具合だ。


このように、菅野は、憲法論議での石破を弁護さえしていたのだ。


しかし、石破や枝野をよく知っているはずの菅野が、「自民党が改憲議論を捨てた」と言うのだから、やっぱり期待できないのかな。


私はむしろ、菅野志桜里の、こんな心の叫びを聞いた気がした。

「私が、憲法審査会会長をやりたかったのに!」


彼女はむしろ、審査会会長になった枝野に、嫉妬しているのではないか。


これは邪推だけど、でも、そうだとしても、その気持ちはよくわかる。

菅野志桜里こそが、憲法審査会会長をやるべき人だった。

立憲民主党時代から、彼女は立憲的改憲に情熱を注いできたからね。


その後、国民民主党に移って、そして議員をやめたけれど、そのまま議員でいれば、そのポストが彼女に行く可能性は高かった。

国民民主党の躍進を見て、彼女の心は騒ぐでしょう。

彼女がまさに適任。だから、無念なんだと思う。


それにしても、今さらながら、菅野志桜里が政界からいなくなったのは惜しかった。

彼女は、将来の女性総理候補になれた。

今の国民民主党、玉木、榛葉にくわえて、彼女がいたら、さらに強力だったでしょう。


しかし、文春が暴いたスキャンダルで、彼女の政治生命は絶たれることになりました。



その文春つながりで、昨日は松本人志の件もありました。

「事実無根だから、闘いまーす」

と言っていたのに、急に名誉毀損訴訟を取り下げた。

これも「変節」ですね。


まあ、事件を適当にウヤムヤにして、早く仕事に戻りたい、ということでしょう。


SNSでの反応を見ていると、

「復帰の可能性が開いた。よかった」

と歓迎する人たちと、

「『有罪』を認めたようなもの。謝罪もおざなりで許せない」

と怒る人と、両方がいましたね。


事実がはっきりしないまま、幕引きしようとするのは、残念というしかない。

吉本興業の口ぶりだと、早期に復帰させるつもりみたいだけど、視聴者はどう受け取るのでしょうね。

私は、復帰は受け入れるけど、松ちゃん、かっこ悪いな、とは思う。



昨日は、私の中で、「文春スキャンダル」つながりの二人が、クローズアップされた日でした。

スキャンダルって、なんなんでしょうね。

菅野志桜里の場合も、松本人志の場合も、「被害者」とされる人がいるから、軽々には言えないけどね。


でも、どこかでスキャンダルに一線を引いて、社会復帰させてあげたい。ユニークな能力を持っている人ならば、なおさら。

たまたま数日前に、スキャンダルで「ガレージセール・ミステリー」を降板したアメリカ人女優の例を取り上げたばかりでした。


そして、もし、松本人志の復帰を許すというなら、菅野志桜里も政界に復帰させてほしい。

私は、国葬論議の時は、安倍さんの国葬を認めない立場の彼女を批判したけれど。

でも、彼女がいなくなってしばらくたち、野党、リベラル側で、あれだけ改憲に理解ある人は、その後出てこなかった。


菅野は、スキャンダルについて、「政治とは関係ない」と、一切の釈明を拒否した。

あれは間違っていたのではなかろうか。


水道橋博士が、殿(北野たけし)はなぜスキャンダルから復帰できたか、を語っていた。

そこで水道橋博士が言っていたと思うけど、やっぱり、堂々と、スキャンダルの中身をみずから語って、人々の審判をあおぐべきだと思う。

逃げたら、負けなんじゃないですかね。なかなか難しいとは思うけど。


国民民主党の玉木さんも、彼女の復帰の道を考えてほしい。

来年の参院選とか、どうだろう。

選挙で負けたら、仕方ない。でも、トライはしてほしいね。


<追記>

上の記事を書いたあと、産経も、菅野のポストを記事にしているのを知りました。


この記事を読んで思い出したけど、そうか、菅野は、枝野と対立して、立憲民主党を飛び出したんでしたね。


菅野氏は立憲民主党衆院議員だった令和元年11月、憲法審査会で憲法論議の活性化を呼びかけたが、これに対して枝野幸男代表(当時)が不快感を示したことなどで、翌年3月に「立憲主義や民主主義に対する考え方にギャップがある」と離党した。
(上掲産経記事)


だから、枝野が憲法審査会会長になったのが、よけい悔しいわけだ。

その後、菅野はXで、以下の写真を披露していました。






<参考>




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