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自分との対話

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2020年11月の記事一覧

医療従事者による医療従事者への差別 「差別発言」から「読書の意義」について考える

医療従事者による医療従事者への差別 「差別発言」から「読書の意義」について考える

コロナ禍において、その最前線で働く医療従事者への偏見・差別の問題がある。

私は現在病院で外来、内視鏡室、ドック健診の3部門を兼務している。なんでも屋みたいな感じである。
発熱外来を設けて、トリアージ診療を行っている病院は多く、自身の勤務する病院でも発熱外来にてコロナウィルスの抗原検査を実施している。
厚労省のマニュアルを基に院内マニュアルを作成し、正しい知識と技術にもとづき実施しているので、自身

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「やさしさ」は「つよさ」があってこそ

「やさしさ」は「つよさ」があってこそ

世間では看護師といえば「やさしい」という形容詞で語られることが多い。
また、「人の世話をするやりがいのあるいい仕事」というイメージもあるだろう。
確かにやりがいがある仕事だと自身は感じているがそれは全てではなく、一部である。
よいイメージが強調されると、交代勤務の厳しさや医療事故などのリスクと隣合わせの現実は薄らいで見えてしまう。
一部が全体のイメージを構成してしまうことに違和感を感じるのである。

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「落ち着け〇〇、落ち着け!」発言から考えたこと

「落ち着け〇〇、落ち着け!」発言から考えたこと

「看護師にはパッション、熱いこころも必要だ。
けれども、それ以上に冷静なこころも必要なんだよ。」

ある日、主任と一スタッフの話し合いがヒートアップし、お互い主張を譲らず、言い争いへ発展した。
周りのスタッフは口を挟めずにいたところ、診察室でやり取りを聞いていた先生が放った一言である。
まさに鶴の一声、お互いバツが悪そうに黙ってしまった。
「頭を冷やせ」ということなのだが、こうしたことは日常的によ

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医師と看護師の日常の一コマから「信頼関係」について考える

医師と看護師の日常の一コマから「信頼関係」について考える

とある冬の日の帰り道
横断歩道にて信号待ちをしていた時である。
ふと今来た道に目を向けると、ひとりの人が手を振る姿が見えた。私に手を振っているんだろうか?
周りを見渡してみたが、私しかいない。でも…誰??

「おーい、オレだよ、俺。やっと気付いたか。手を振ってもキョロキョロして、私知りませんみたいな振りして、可笑しかったな〜」
「オレだよオレ、なんて言われて、オレオレ詐欺かと思いましたよ!まさか先

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