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影絵 緋江路
2019年12月28日 18:48
年末年始の休暇に突入した方も多いのではないでしょうか。私もその一人です。絶対に仕事始めまでは、仕事のことは考えない、好きなことだけすると誓った私が、この休暇中に読むために選んだエッセイ本は、酒井順子さんの「ひとくちの甘能」(角川書店)です。この本から、数編を取り上げていきたいと思います。私はスイーツ、いわゆる甘いものが大好きです。でも、なぜ甘いものが好きなのか、深く考えたことはありませんで
2019年12月28日 18:45
新しい年を迎えるに当たって、大掃除をする人も多いと思います。でも大掃除って、「さあ、やりますか」と自分に掛け声を掛けても、なかなか腰が上がらないもの。普段の掃除は掃除機をチャチャっとかけて終えるのですが、大掃除ともなれば、普段は時間がなくて出来なかったあそこやら、ここやらに手を入れないと意味がない気がして、非常にそれが面倒なのもわかっているので、気が進まないのです。そんなスタート時点のハード
2019年12月7日 18:14
穂村弘さんは歌人ですが、書かれるエッセイもとても面白く、お気に入りのエッセイストの一人です。面白い理由は、歌人に必要な鋭い観察眼や言葉の選択の感覚を、長い文章を書く際にも存分に発揮されているからだと思います。特に、穂村さんは私は極端に内向的な感覚をお持ちだなあ、それがもはや変人のレベルだなあと思うことがあります。しかしその内向的な感覚から指摘される事柄は、皆がどこかで気にしている事柄でもあるので
2019年12月4日 21:28
今回ご紹介するのは、塩野七生さんの「若者たちへ」というエッセイです。「自分の人生は、どうせこの程度だから」なんてシラけつつも、心の中では「こんな人生で終わるはずじゃないのに」とモラトリアムな時間をどうにか貰ってもがく。それはある意味いつの時代の若者も同じではないでしょうか。塩野さんは、サッカーワールドカップで日本チームが予選突破した際の若者たちの熱狂に、シラケ世代がシラケの下に隠す本音を見
2019年12月2日 18:41
エッセイは、日常生活の中での体験話をベースにした軽く読める文章で、読んだ後に「そうだよなあ」と読者が作者の考えに共感できるようなものだと思います。ただ、こういう文章をサラリと書くのもなかなか簡単ではありません。どうしたら書けるのか、まずは日常生活を送る上でアンテナを高く持つこと。あともう一つ大事なのは、自分らしさ、自分のカラー、考え方をどんな些細な出来事に対しても持ち続けるということかもしれま