#riskmanagement
第81回 公定歩合と企業
日米の金利差が問題になって久しいこの頃です。
この7月末には日銀も、とうとう利上げに動くのではないかという観測が出てきています。
低金利に慣れた日本人にとって、金利上昇は未曽有の災害に匹敵することになると思います。
なぜなら、今の日本人の多くが、金利の効果を全く理解していないからです。
日銀は、既に量的緩和を終了させています。
イールドカーブコントロールも実質的に終了しており、長期金利は上昇傾向
第57回 狡兎三窟(ウサギの三窟)
自分の身は、自分で守る。
既に有名無実化してきた退職制度と年金制度の中で、いかに家族に不自由させず、豊かに生活するかは、自分の両肩にかかってきたということです。
国や会社は、当てになりません。
そこで、そのための手法として、「狡兎三窟」の考え方を学べばよいと思います。
「狡兎三窟」は、諸子百家の中の縦横家の教書である「戦国策」の中の「斉策」にある一話です。
「狡兎」は「狡賢いウサギ」、「三窟」は
第56回 将来の更なる円安への対策
円安の原因は、日本人の生産性が低いことです。
それなら生産性を上げれば良いだけの話なのですが、そう簡単には実行できません。
あなたの会社を見てください。
日々、生産性の向上を考えて、会社が一丸となって動いているでしょうか!?
社員も、一人ひとり生産性の向上を意識して業務に従事しているでしょうか!?
何度も書きますが、生産性の向上とは、タスクの整理です。
タスクを整理して減らすことが必要であり、そ
第52回 値下がりした株価
一か月に1回しか株価を見ない・・・・・。
これで本当に大丈夫なのかと思う人が大半でしょう。
これで良いんです、株価なんかは、単なる事実の結果に過ぎないのですから・・・・。
まず、笑い話のような有名な逸話をお話ししましょう。
ある証券会社が、儲かっている口座の持ち主を調べました。
すると、その儲けている投資家の大部分の人たちの間には、一つの共通点がありました。
その共通点は、既に亡くなっていた、つ
第51回 株価を見るタイミング
前回、得てはならない利益について説明しました。
皆さんは、理解して頂けたでしょうか!?
今回はその続きで、「得てはならない情報」というものもあるということを説明します。
情報というものは、「少ない」より、「多い」方が良いと、誰もが考えています。
今年元旦に発生した能登地震の被災地でも情報弱者が生まれて、支援をなかなか受け取れないという人たちが出てしまいました。
だから、広く情報を伝えることが必要
第50回 得て良い利益と得てはならない利益
江戸幕府の京都所司代という役職は、元々は幕閣の老中より上席として置かれていました。
江戸で政治をするより、京都で天皇や公家を監視する方が、はるかに困難だと考えられていたからです。
その京都所司代に就任したのが、板倉勝重という人物です。
最初は家康のお膝元である駿府奉行から始まっているのですが、去年の大河ドラマ「どうする家康」には出てきていません。
それくらい、地味ぃぃぃぃな武将です。
しかし、家康
第41回 絶対的価値(服の制作)
今日から新しいステージに入ります。
ここからは、企業の根本的な存在意義について説明しますので、注意深く学習してください。
「人が欲しがるものには、絶対的な順位がある。」
こう言われても、直ぐに納得できる人はいないでしょう。
「何を言ってるんだ、コイツは!!」と思う人が大半だと思います。
ここで、新たな例え話をしてみましょう。
まだ、人類が稲作という作業を覚えた頃の話です。
日本で言えば、縄文時
第40回 「損切り」する投資(8245丸栄)
今や死語となっている言葉に、「仕手」というものがあります。
仕手とは、本来は能や狂言で主人公を演じる人のことです。
これが転じて、人為的に相場を作り出して、短期間に大きな利益を得ることを目的に、株式市場で大量に売買して相場操縦を主導する人のことを言います。
この仕手ですが、現在ではSNSの普及により、完全に姿を消してしまいました。
なぜなら、相場を作ろうとすると、直ぐにSNSで情報が拡散されてし
第39回 「損切り」しない投資(9616共立メンテナンス)
今回は、私の個人的な経験です。
今の私の長期保有のポートフォリオの中で、大きく成長している銘柄は、9616共立メンテナンスです。
リーマンショック後に、株主優待目当ての長期保有銘柄として2008年に360円ほどで買いました。
家族全員分5名義で持ってます。
本当のところ、実際の買値はもっと高いです。
なぜなら9616共立メンテナンスはその後、1:1.2、1:2、1:2と3回の分割を実施しているか
第38回 「損切り」をするべきか、しないべきか
よく投資家の間では、「損切り」をするべきか、しないべきか、が議論の的になります。
結論から言えば、「投資期間により異なる」なのですが、この問題をこれまで説明してきた「risk management」と「複利効果」を交えて説明したいと思います。
まず、最初に「損切り」の定義です。
買値から下がって、損して売ったものは全て損切りとしてしまえば、議論の余地は無くなります。
かなり乱暴なものになることか
第37回 「ゆでガエルの法則」と投資
短期投資では、損切り値を事前に決めることが必須になっていると言って良いでしょう。
なぜなら、事前に決めていないと、「ゆでガエルの法則」を食らう可能性が高いからです。
例えば、100万円でスイングトレードをします。
利益目標5万円、損切り値3万円、期間は5営業日と決めます。
1,000円の銘柄を1,000株買います。
1,000円の銘柄なら、普通の日の値動きでも、990円~1,010円の間は動く
第25回 銘柄を買う
さて、前回まで『risk management』の説明をしてきました。
そこで今回は、投資の『risk management』の活用について説明したいと思います。
何でも良いのですが、ある銘柄を買うとします。
何でも良いと言われたら、曖昧過ぎて困るという人もいるかと思います。
それでは、7203トヨタ自動車を買うとします。
結果が直ぐに分かった方が良いので、デイトレです。
朝一の寄りで買い、大引
第24回 信頼できないインフルエンサー
無知であれば、ある事件から生じる『risk』の存在に気付くことはできません。
そして、そのインフルエンサーが最初から無知だと分かっていれば、周囲にいる誰もその人の『risk management』が正しいとは考えず、無視することができます。
しかしそのインフルエンサーが、普段から優秀だと認知されていたらどうでしょうか!?
果たして、その人が行う『risk management』が間違っているという
第23回 インフルエンサーとrisk management
インフルエンサーとは、世間に与える影響力が大きい行動をとる人のことを言います。
特に最近は、主にSNSでの情報発信によって世間や人の思考、行動に対して大きな影響を与える人のことを指します。
その語源は『Influence』であり、影響や感化、効果作用を意味する英語です。
従来は、テレビや雑誌に出演する芸能人、スポーツ選手といった「有名人」がインフルエンサーでした。
しかし近年、インターネットを活用