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エンパワーメント(権限委譲)をするということ。

こんにちは!
今日はタイトルの通り、エンパワーメント(権限委譲)について書きます!

そもそもエンパワーメントってなに?という方はこちらから。

個人や組織(集団)が本来持っている潜在能力を引き出し、自立性や1人1人の能力の発揮、意思決定のスピードの向上などを行うこと。
「権限委譲」や「能力開花」と訳されることも。

マネジメント経験がある人ならわかる、この難しさ。

エンパワーメントの概論としては理解できるものの、これを実践で活かすのが難しい点ですよね。
私も最初は権限を渡すことはできても口出しをしてしまっていたことや、「任せる=放任」になってしまっていたこと、任された本人のアラートに気づけずに辛い状態にさせてしまったことなど・・・失敗は多々あります。笑

研究室でプロジェクトを始動させよう!

今年の1月から研究室のメンバーにとあるプロジェクトを託すことにしました!※このプロジェクトに関してはまたご報告します。
よって、学生たちにこのプロジェクトを自分たちで遂行してもらえる様にチームアップをする必要があったのです。
そこでこのエンパワーメントをどう活用したのか?が今回のポイントになります。

いきなり「任せます!」は危険。

任せたい業務と権限範囲を伝え、共通認識を揃える・・・というのがまず手始めに必要なことなんですが、これ一歩間違えるとちょっと危険になります。というのも、私ここで失敗をしてしまったことがあるんです。
やり方としては正しい手順なんですが、ここに上司・部下の関係性やそれまでのコミュニケーション濃度・頻度などがあって本当の意味での共通認識を揃えることができます。
要するに、共通認識というのは「ここまで任せたい」「ここまで任せて欲しい」の両者の認識合わせだけでは齟齬が開くだけではなく、うまくエンパワーメントが稼働しない要因になることがあり、任された本人の内発的な動機がついてこないということが起こります。
上司としては、任せたからこそ自ら動いてほしいところなんですが、任された本人がこのミッション(業務とか)を遂行していきたいと心から思えないとただの負担になります。

まずはカジュアルに話す場や1on1で向き合う。

1on1などは普段から行っている方も多いかと思いますが、エンパワーメントさせるために必要な要素として私は以下を考えて接しています。

・対象者(メンバー)にとって成長となる因子はどこか?
・何を提供できたら次のステージに行けるか?
・ありたい姿から逆算した時の現在の立ち位置とそのプロセス
・上記の阻害要因とその他のボトルネック
・自発的モチベーションとなる原点とは。
・成長の起爆剤となるものは何か?
・私が提供できるもの、そして共に過ごす時間で提供できる価値とは。
など。

上記は一部ですが、まず初めに考えるのはこの様な内容です。
特に一番最後の「私が提供できるもの、そして共に過ごす時間で提供できる価値とは。」これは特に大事にしています。
ここまでがまずは下準備。
この事前準備が今後円滑にいくかどうかを左右する割と重要なポイントです。

プロジェクトの骨格を作る!

下準備が完了したら次はプロジェクトの骨格を作ります。
経験豊富なメンバーであればマルっと任せても良い場合もありますが、ゴールは限りなく認識を揃えておく必要があるので、同じ形式を見えている状態にしておく必要があります。
そのためにも1枚でも良いので必ず資料化したもの用意しておきます。
ここまでは任せる側として用意が必要。
▼今回のPjcはこんな内容を入れました。
※内容が入っているため、マスキングしております。

ここまで準備できたらあとはMTG当日に全体像を共有し、あとはメンバーが自ら役割を決めたり、どうやって運用していくのか?を役割を通じて遂行していきます。

役割が決まったらどうする・・・??

役職(※ここでは役割を役職と言います)を決めたら、あとはその役職とはどんなミッションやスキルが必要なのか?を自ら調べてもらいます。
「役職名 求人」と検索するとたくさん求人票が出てくるので、まずは自分の役職の仕事内容や必要なスキルって何だろう?というところに着眼してもらいます。※自発的な行動に繋がる内発的な動機形成もこの部分で認識をつけてもらいます。
これは今後自身が起業した際にも、必ず人材が必要になる際にどんな役割でどんな仕事なのか?を把握するためのトレーニングにもなるので、あえて自分の役割を把握してもらうことをします。

ではここからは・・・??

基本的にオブザーバーに徹します!
なぜなら役職ごとにその責任を遂行するためには私はあくまでもサポート役でなければならないので、ここではじめて権限委譲ができる状況になります。サポートする側としては口出ししそうになることもあるのですが、ここは一旦見守ること、そして軌道がずれそうな時に初めて助言をする程度にとどめます。

大事なのはフィードバック!

何かのアクション後やMTG後には必ずフィードバックが重要です。ここではGOODポイントと更にこんなやり方もあるよ!程度の助言を両方セットで伝えることです。※特に重要なのは両方必ずセット!

例)MTG終わりのslackでのフィードバックです。

助言する時のイメージは相手の引き出しを増やすイメージで助言することが重要で、最終意思決定は当人にしてもらうことが大切だと思っています。
なぜ最終意思決定を渡すかという点については、
権限委譲する=意思決定を自らしてもらうということでもあり、CEOやリーダーとして今後数々の意思決定をする上でも自分で決めること(意思決定の数)が多ければ多いほど、より迅速でクリティカルな意思決定になると思っています。
どのポジションであっても1人1人が迅速な意思決定ができ、よりクリティカルな解が出せる集団であれば、startupに必要なスピードはもちろんのこと、何かが起きた時にリカバリーがすぐにできることは組織を作る上でも役に立つことが多いので、トレーニングとしても良いです。

最後に。

失敗することは誰でも嫌なことであり、できたら失敗をしたくないと思うのですが、この研究室では失敗をすることを大歓迎としています。
(※学校も積極的に失敗大歓迎です!)
事業も組織も成功確率を上げることよりも、失敗の確率をいかに下げられるか?が本来は重要なので、失敗が最大の糧になるようにしていきます。

そして、権限委譲すると・・・とっても楽ですwww
マネジメントにおいて任せることが苦手な人ほど、ぜひ一度権限委譲してみることをおすすめします!
「何かあったら私が責任取るから大丈夫!自由にやっていいよ」の一言で、どんどん自ら考えて行動変容をしてくれるので、ぜひご自身の組織に合ったやり方や自分なりのスタイルで実施してもらえるといいなーと思います。

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