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日本の労働市場の変遷~心も体も豊かに元気な職場を目指す

 今日は外国人採用と外国人就労者活動を通じて、感じている企業内部のワークライフバランス問題を深掘りして書いていきます。

 心も体も豊かに、元気な職場を目指したいですね。

1.ワークライフバランスの欠如による企業内部問題

○長時間労働文化

 多くの日本企業は依然として長時間労働を美徳とする文化が根強く残っています。

 これは、若手社員の燃え尽き症候群や離職率の増加を招いています。

 長時間労働は短期的には生産性を高めるように見えますが、長期的には社員の健康を蝕み、生産性の低下や企業の成長を妨げる要因になる側面があると思います。

○上司の意識改革の遅れ

 上司層の意識改革が遅れていることも大きな問題です。上司が自身の働き方を見直さない限り、部下に対する労働時間の調整や柔軟な働き方の導入は進みません。

 これは結果として、若手社員が自分のキャリアパスに不安を感じる要因となります。

○メンタルヘルス問題の増加

 ワークライフバランスが取れないことで、メンタルヘルス問題が増加しています。

 社員が精神的なストレスにさらされ続けると、うつ病や不安障害などのリスクが高まり、企業にとっても医療費の増加や離職率の上昇といったコスト増につながります。

○人材流出の危機

 ワークライフバランスを重視する若者が増える中、これに対応できない企業は優秀な人材の確保が困難になります。

 特にITやクリエイティブ産業では、柔軟な働き方を提供できる企業が人気を集めています。  

 これに対して、伝統的な働き方を維持する企業は人材流出の危機に直面しています。

2.改善策と改革

○柔軟な働き方の導入

 テレワークやフレックスタイム制度を導入することで、社員のワークライフバランスを改善することが可能です。

 社員は自分の生活スタイルに合わせて働くことができ、ストレスの軽減や生産性の向上が期待できます。

○上司層の意識改革

 上司層の意識改革を進めるための研修やワークショップを実施し、彼らが率先してワークライフバランスを実践する姿勢を見せることが重要です。

 上司の働き方が変わることで、部下も安心して柔軟な働き方を取り入れることができます。

○メンタルヘルスサポートの強化

 メンタルヘルスサポート体制を強化し、社員が気軽に相談できる環境を整えることが重要です。カウンセリングサービスの提供やストレスチェックの定期的な実施などを行うことで、早期に問題を発見し、対処することができます。

○成果主義の導入と評価されている面がどこにあるのかを明確にする

 労働時間ではなく成果に基づいて評価する制度を導入することで、社員が効率的に働く動機づけが強化されます。併せて、どんなやり方で自分を評価してくれるのか?明確にすべきです。

 長時間労働の削減と生産性の向上を同時に実現することができます。

 これらの改善策を導入することで、企業は持続可能な成長を遂げるとともに、若手社員の定着率向上や生産性向上を図ることが可能となります。

 それと併せて、私はやはり、付加価値の向上や売上、受注単価の上昇が同時になされることが重要なファクターになると思います。

 ワークライフバランスの重要性は、特に若者の間でますます注目されています。次は、若者の考え方、ワークライフバランスの重要性、インタビューの事例などについてみていきます。

3.若者の考え方

○仕事と生活の調和
 若者は仕事とプライベートの両方を大切にしたいと考えており、過労を避けて自分の時間を大切にすることを重視しています。

○柔軟な働き方
 テレワークやフレックスタイムなど、柔軟な働き方を求める傾向があります。これにより、自分のライフスタイルに合わせた働き方が可能となります。

○健康とウェルビーイング
 健康やメンタルヘルスへの関心が高く、バランスの取れた生活が心身の健康に寄与することを理解しています。

4.ワークライフバランスの重要性

○ストレスの軽減
 適切なワークライフバランスはストレスの軽減につながり、長期的な健康維持に貢献します。しかしながら、多くのストレスは職場の人間関係にあることを忘れてはならないです。

○生産性の向上
 働きすぎは逆に生産性を低下させることが多く、バランスの取れた生活が高い生産性を維持するために重要です。

○エンゲージメントと満足度
 良好なワークライフバランスは従業員の仕事に対するエンゲージメントや満足度を高め、結果として離職率の低下にもつながります。

5.若者の声を集めたインタビュー事例

Tさん(25歳、ITエンジニア)
 「私はフレックスタイム制度を活用しています。朝早く出社して、夕方早めに帰ることで、趣味の時間を持つことができ、リフレッシュしています。」

Dさん(28歳、マーケティング)
 「テレワークのおかげで通勤時間が減り、その分家族と過ごす時間が増えました。バランスが取れた生活がモチベーションアップにつながっています。」

Oさん(23歳、新卒)
  最初は長時間労働が当たり前だと思っていましたが、会社の取り組みでワークライフバランスの重要性を知り、今はオンとオフの切り替えを大切にしています。」

以上、3名の方から頂いた一部のインタビュー事例を挙げさせていただきました。この3名とも会社自体がワークバランスに取り組んでいる状態と職場の人間関係が上手くいっていることを見逃してはならないと思います。

 多くの会社では、まだまだワークバランスに立ち遅れるしかない状態が続いていると考えていましたので、敢えてこの事例を挙げさせていただきました。

ワークライフバランスの重要性に関する調査結果についての情報サイトを挙げて置きます。

○内閣府の調査(2023年)
若者の80%以上がワークライフバランスを重視しており、特に柔軟な働き方や健康管理に対する関心が高いことが示されています。

https://wwwa.cao.go.jp/wlb/research/wlb_h2511/follow-up.pdf

○リクルートの調査(2023年)
新卒の約70%が、企業選びの際にワークライフバランスを重視することがわかりました。これにより、企業も働き方改革に力を入れるようになっています。


○労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査)

生活時間と健康の確保に関わる働き方
若者の離職理由として「ワークライフバランスの欠如」が上位に挙げられており、企業がこの課題に対処する必要性が浮き彫りになっています。

 これらの情報は、現代の若者がどれほどワークライフバランスを重視しているかを示しており、私たち経営者、企業や政策立案者が、そのニーズに応えるための指針となります。

日本は、将来の日本の社会のために、
より良いしくみを構築できるはずです。

【次回に続きます】


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