【本要約】人間狩り

2021/10/27

人間狩りの歴史は、支配者たちの暴力に関する長きに渡る歴史である。

人間狩りとは、「人間存在が狩りという形で、捕まれられ、殺される」という具体的に過去に起こった出来事である。

狩りとは？
・追いかける行為、とりわけ動物を追いかけること
・暴力的に外に追いやること、何らかの場所から外に出るように強制し、従わせること

狩りとは、追跡する狩りと、追放する狩りがある。捕まえる狩りと、排除する狩りがある。

人間狩りは、その人間がいる領域から追いやられ、追放や排除されることだ。

「人間であって動物ではない」とわかっている存在を狩ることで、勝利の喜びや、社会的上位の優越感を得る。

暗黙のうちに、獲物に人間性を認めながらも、実際には、その人間性を度外視することが、人間狩りを構成する2つの相反する態度である。

・原住民を奴隷に変えること
・アフリカを黒い皮の狩猟のための商業的な飼育地に転換すること
これらは、資本主義時代の夜明けを知らせる原始的な蓄積の牧歌的な方法である。
マルクス資本論

警察の活動というのは、あらゆる狩りのなかでいちばん興奮させてくれる究極の狩り、つまり人間狩りなのよ。人間の足跡を捜し、狩り立て、罠に追い込むのが、どんなに素晴らしくワクワクすることか！
サッハー=マゾッホ『魂を漁る女」

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