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母は手負いの虎だった

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残酷で過酷ながらも、人生から目をそらさず、命懸けで自分と向き合う幼い姉弟。そこで体験した「気づき」と「魂の覚醒」 リーディングカウンセラー丸岡淳子のノンフィクションストーリーです。
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#機能不全家族から立ち直る

母は手負いの虎だった8 「純粋な絶望・子ども達の命の目撃者になる」

母は手負いの虎だった8 「純粋な絶望・子ども達の命の目撃者になる」

もう消えたい。

そんな心境の19才が訪れた異国の地で。

なぜか、ある青年の里帰りをスポンサーし、同行することになった所からの続きです。

ジャングルの奥地にある、青年の故郷まではフェリーに乗り、山を越える必要がありました。

まずは車ごとフェリーに乗るため波止場へ。

近くまで行くと、さっきまで音楽かけてご機嫌だった青年が、路肩に車を寄せて停車。

真面目な、ちょっと沈んだ表情で。

「何があ

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母は手負いの虎だった7 「お母さんに会いたい人とジャングルを超えていく旅」

母は手負いの虎だった7 「お母さんに会いたい人とジャングルを超えていく旅」

母の暴力暴言、猟奇的行動に疲れ果て。

父の無鉄砲な突き放しと逃避っぷりに呆れ果てた私が、死出の旅として東南アジアへたどり着き。

なぜか、ジゴロ青年達のカウンセラーになって、日々、ボディガードが付いてくれる様になった所からの続きです。

現地語と日本語ごちゃまぜの、変な言語でトークをしている私は。

現地の人並みに黒く日焼けしていて。

髪型はスパイラルパーマ(昔の電話のコードみたいなの)

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母は手負いの虎だった6 「偏見は無知なり・人が本来見るべきところ」

母は手負いの虎だった6 「偏見は無知なり・人が本来見るべきところ」

手負いの虎シリーズ。全部はとても書けないボリュームなので。メインイベント的なことを書き綴っています。

壊滅的に何か壊れた気がした19才の私。

なんかもう、とにかく、ぜんぶ、

ぜーんぶどーでもよくなっちゃったんですよね。

この世なんかどうせ自分とは関係ないし。

国の相談所も全然、具体的には力かしてくれなかったし。

身内はみんな他人事扱いだし。

異性にモテても全然現実味ないし。

唯一、

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母は手負いの虎だった5 「現代人は選択肢があるから迷うのか?選べるということ」

母は手負いの虎だった5 「現代人は選択肢があるから迷うのか?選べるということ」

「選択肢」について話したいと思います。

わたしが小学校1年生の頃だったか。

夜、寝ている時に「いたっ!」と感じて起きたら。

泥酔した母が泣きながら。

私の手首に、ぐにゃぐにゃと包丁を切りつけていましてね。

私が目を覚ますと、今後は自分の胸をめがけて包丁をゆるっと突き立てました。

ぐでんぐでんなので手に力が入っておらず、いずれも軽傷。

わたしは自分の手首を見て

「自転車でひどく転んだ

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